粟島[自称下見]旅行

粟島到着

ついに着いたよ粟島にぃ!防波堤をくぐり、内浦港の中をずいずずいと進む船。水がきれいだということが、船の上からでもよく分かる。空はきれいに晴れわたり、この光景を「われわれを祝福しているかのようだ」というクサい形容表現をして何が悪いんじゃコラ、という気分にさせられてしまう。わっはっは、島は今日からワシのもんじゃあ、なんてさっきまでのお酒の勢いでわーわー言いながら、しずしずと近づいてくる島の建物を見入るわれわれであった。

しかし、それにしても港!というわりにはどうも殺風景なんである。瀬戸内海育ちということもあって、「港=あちこちの島や町に行く船が停泊していて、浮島型の桟橋がが並んでいる」という構図が当たり前だと思っていたが、この島は違った。まあ、あったり前といえばあったり前の話なんだが。

がらーんと広がるコンクリートの「広場」。その向こうに港湾事務所らしき建物が建っている。おい、もうちょっと海よりに近づいてもいいんじゃないのっていう感じなのだ。おかげで、「歓迎 粟島」と書かれた大看板もそのハデな色使いとは裏腹に、遠くの方から控えめに「よ、ようこそ・・・」とこちらにごあいさつしている始末だ。きっと、5月の「島開き」の時はこの「広場」がいっぱいになってわーっと盛り上がったのかな、なんて思いを馳せる。

宿の送迎車がずらり

その「広場」にはワゴン車が何台も駐車されていた。早朝、ハローワーク前で日雇い労働者を雇おうとしている建設会社か何かか?いや、これはみな全て民宿からのお出迎えカーらしい。港から近い内浦地区の民宿ならともかく、島の反対側にある釜谷地区の民宿へは歩くと1時間くらいかかってしまう。そのため、こうして本土から船が到着する時刻にあわせてお出迎えが来るらしいのだ。粟島へは観光客の車持ち込みは禁じられているので、こういった手段に頼らざるを得ない。それにしても、優雅なもんだ。車でお出迎えなんて。船の上から民宿のワゴン車を見下ろしながら、「うひひ、なんか殿様になった気分だな」なんて、殿様を実際に見たことが無いくせに今の気持ちを形容する僕。離れ小島に行くということは、ほんの些細なことでも「ぜいたく」な気分になれるからうれしい。

粟島観光案内図

船を降りたところに、粟島観光案内図があったので写真に収めておいた。これは船着き場のある「内浦地区」の地図になる。粟島には、この内浦地区と、島の反対側にある釜谷地区の2カ所しか集落がない。島民が500人もいない島なので、メインの集落である内浦地区といってもその大きさは大したことがない。地図を見ればわかるとおり、島を一周する県道とそれに平行して2本の通りがあるだけで、あとは縦に小さな道がある程度だ。端から端まで徒歩10分といったところか。そんな小さな集落だというのに、民宿の数は39もある。べらぼうに多い。民家の1/4は民宿、といったところだろうか。おかげで、この「観光案内図」は「観光を案内する」という本来の趣旨から外れ、「民宿案内図」となってしまっていた。

今晩お世話になる民宿は、この内浦地区にはなく釜谷地区だった。だから、港で宿のワゴン車を見つけ、早速釜谷地区に向かった。

島だからといってナメてはいかん。狭い島だというのに標高200m近い峠を越えていくので、結構な急坂を登って、降りて。地図上ではすぐに到着するようなイメージだったが、車でも10分近くかかっていた。真夏の暑いときに歩いてこの山を越えていくとなるとさぞ厳しかろう。こりゃ大人しく車のお世話になったほうが吉だ。

年期の入った車がガタピシいいながら海までおりてくればそこは釜谷集落だった。3名とも、一様に「おおー」と感嘆の声。いいのである。とってもいいのである。なんか、旅情をビシビシと感じさせるんである。内浦もよかったが、この釜谷はさらにグレイトだった。カネと時間と手間暇かけて来た甲斐があったなあ、と到着した時点で感じさせてしまう、そんな感じ。何がどういいのかは正直自分でもよくわかっていないのだが、多分お酒が抜け切れていないから勝手に感動しちゃったというのもあるんだろう。

ここは本当に、漁業の為の集落、という感じでこじんまりしている。山がすぐそばまで迫っており、なんでこんなところに集落ができたんだろう、という感じもする。そんなところに民宿が19軒。ここも内浦地区と同じく、民家の半分近くが民宿といった状態だった。この島は漁業と観光の島なんだなあ。

宿の前で撮影

チェックインは12時ちょっと前だった。こんな時間にもチェックインできるのだからありがたい。でも、宿の人はきっと大変だろう。前日宿泊した人を送り出したらすぐに今晩の人がやってくるのだから。島は時間の流れがゆっくりだ、というのはよく聞く話だけど、宿屋稼業だけはそうはいかないようだ。

宿のおばちゃんが、茶菓子の代わりに笹団子を持ってきてくれた。なんでも、おばあちゃんが今朝作ったものらしい。茶菓子で手作り笹団子が出てくるなんて初めての体験。こういったアットホームさがうれしい。何でも、いつもは宿泊客用の野菜を採りに畑に行くのだけど、今日は団体客のキャンセルが入った為に畑に行くまでもなくなったとのこと。だから、その代わりに一発奮起して自慢の笹団子を作ったそうな。ありがとう、団体客。キャンセルのおかげで笹団子頂いちゃいました。

かもめ食堂

ちょうどお昼時なので、食事でも食べるべえ、と出かけることにした。といっても、ここ釜谷地区では食事ができるところは1軒しかなく、そのうち1軒は今日はオープンしていなかった。ということで選択の余地なく「釜谷地区で唯一空腹を満たしくれる場所」、かもめ食堂をに行くことになった。

といっても、最初からこのかもめ食堂には行くつもりだった。事前に粟島についてwebで調査を進めていたとき、いろいろな旅行記や日記を読む機会があったのだが、その中で「かもめ食堂の磯ラーメンはうまかった。」というタイトルの日記を読んでいたからだ。

その日記の「ビール飲みながらだらだらと粟島を満喫」するというスタイル、文章に非常に共感し、「今回の旅行もこうあるべし」と決意させられたくらい面白かったのだが、その中で特に気になったのが「かもめ食堂の磯ラーメン」だった。ぜひこれは食べなければなるまい、という決断は粟島に着く前から同行する2名に宣言していたくらいだ。

しかし、「釜谷地区唯一の食堂」であるということは現地に着くまで全然知らなかった。「大丈夫だろうか?」という不安がココロの中をよぎる。なにしろ、こんな小さな集落だ。地元民は自宅で食事をすればいいわけで、食堂なんかでご飯食べるのは観光客(もしくは道路工事などの作業員)に決まっている。こうなると、あまりおいしくないものを観光地物価でご提供、ってな塩梅になってしまうのは過去の経験上十分にあり得る話だ。さらに、失礼ながら田舎の食堂だけに洗練されていない(商売として出すにふさわしくないレベルの)料理が出てくるんじゃないか、なんてホント失礼な事まで考えてしまった。今だから言えますが、ごめんなさいごめんなさい。

ビールを楽しむ

入店するやいなやとりあえずビールだ、とつい1時間前に宴会をやったばかりなのにまたビールを注文してしまう。こうなると「むちゃしてナンボ」という言葉を体言しているというよりも単なるアル中だ。そろそろ冗談ですまない域まで来ているかもしれん。

壁に貼り付けられているお品書きを見ると、「食堂」と銘打っている割にはメニューがほとんどない。名物磯ラーメンと、刺身盛り合わせと、おつまみ三品盛りと、ビール、お酒。おや、ご飯物って存在しないのねこのお店。逆に言うと、よっぽどこの「名物磯ラーメン」に自信があるっていうことなんだろう。だって、限りなくこのお店は「食堂」じゃなくて「ラーメン屋」じゃないか。

せっかく海に来たんだから、とお店のおばちゃんに「時価」と書かれているお品書きを指さして「今日のお刺身のお魚は何ですかぁ?」と聞いてみた。すると驚いたことに「今日は漁がお休みだからお魚がないんですよぉ、だからお刺身は今日は無いです」だって。ありゃ、土曜日って「漁の定休日」だったのね。全くもって予想外だった。

それにしても、観光客が集まる土曜日ともなると、「新鮮なお魚」のニーズが高いと思うんだけど漁がお休みなのは不思議なものだ。ニーズが高いけど週末に営業はしない病院、みたいなものだろうかしらん。隣でしぶちょおが「ん?ということは今晩のメシの刺身は大丈夫なんだろうか・・・」と早くも晩飯を心配していた。うむ、確かにそうだ。お刺身盛り合わせ5000円分、をお願いしていたんだけど本当に出るんだろうか?「ごめんなさいねえ、お魚今日は無かったんですよぉ」なんて事でなぜか冷凍マグロの赤身の刺身とかブラックタイガーのエビフライが出てきたりしたらどうしよう。

おつまみ三品盛り

お刺身は諦めて、おつまみ三品盛りを頼んでみた。出てきたのは、ふき、たけのこ、えい、ブロッコリー、トマト。あれれ、5品もあるような気がするのだけど。まあいいか。

それにしても、シンプルだ。渋い、渋すぎる。僕が都会の居酒屋でおつまみを頼むときは、こんな渋いものはとてもじゃないけど頼む勇気はない。ついつい焼き鳥とかに走ってしまうに決まってる。だけど、この粟島という地だったらむしろこうでなくっちゃ駄目だ。逆に焼き鳥とかのおつまみが出てきたら、「ふざけんなぁぁ」とかいって暴れていたことだろう。旅情っていうのはそんなもんなんです。人間の嗜好すらころっと変えてしまう。

この三品盛り、味は見た目の通りごくごく普通のシンプルな味。「いやあさすがですねえ、絶品ですねえ」なんて旅情にのせられて褒め称えることはあえてやめておこう。でも、それでいいんです。そうじゃなくっちゃいけないんです。

磯ラーメン

さあ、本日のメインイベント、磯ラーメン登場ですよ!本当は三品盛りよりも前に出てきたんだけど、話の流れ上後から出てきたかのようなストーリー展開に「改竄」しているということは内緒だ。

まず、最初に「えっ、ラーメンで900円するんですか?」という値段に躊躇してしまうんだけど、どうですかお客さん。このラーメンの写真を見てご覧なさい。わかめ、めかぶ、たこの刺身、スギノリ(トサカノリだったかもしれない)、アワビ、ネギ、その他。観光地における料理で「磯」がつくと、大抵カニかエビが鎮座しているもので、ほとんど身がないくせにエラそうにふんぞり返っているその存在に殺意すら覚えることがある。しかし、ここの磯ラーメンはホントすぐ目の前の海でとってきましたよぉ~、という感じなんである。ああ、これぞわれわれ都会人が思い描くところの「磯」なんである。おばちゃん、よくわかってるじゃん!

ラーメンとしぶちょお
ラーメンとばばろあ

磯ラーメンを早速食べてみる。見た目だけでもおいしそうなのだが、味はその見た目をはるかにしのぐうまさだった。東京のラーメン屋さんのように、難しい顔をしてスープの調合がどうのこうの、とやった結果完成されたスープ・・・という感じではないが、どうしてどうしてめっぽううまい。あれ、あれれっとびっくりしているうちに、あっという間に汁を含めて全部食べてしまっていた。いや、これは参りました。本当においしかった。

こんなさりげない食堂で、いきなり美味なラーメンが出てくるのだ。こりゃ粟島はすごいポテンシャルを持つ島なんじゃなかろうか、というのがわれわれのその時の結論となった。

島をぐるっと散歩

何気なく入った食堂で衝撃的な体験をしたわれわれは、腹ごなしに島南半分のハイキングに出かける事にした。本当はサイクリングで島一周、ということを考えていたんだけど宿屋のおばちゃんに「サイクリングはきついからやめておいた方がいいですよ」と窘められ、その代わりにお勧めされたのが島南半分の徒歩だったのだ。なんでも、こっちのほうはそれほどアップダウンがないから楽なんだとか。現地人が言う事に間違いは無かろう、ということでサイクリングは断念して島を南下することにした。

八幡鼻に向かう

道はよく整備されていて、歩くのには全く不自由しない。島の道路だからあちこちがべこべこになっていたり砂利道だったりするのだろうとなめていたが、いやいやどうして立派なもんだ。しかし、こんな湾岸周遊道なんて走る酔狂な車は全くなく、僕らは我が者顔でのっしのっしと道路の真ん中を練り歩いた。

風が結構強い。その風を利用して、とんびがひょろろーと鳴きながら羽を広げて飛んでいた。ほとんど羽ばたきしていない。見事なもんだ。ばばろあが「ああ、わしもとんびになりたい」としんみりと語った。相当疲れているようだ。

島の最南端に「八幡鼻」と呼ばれる岬がある。とりあえずここを目標に歩いてきたわけだが、釜谷集落から徒歩で30分程度かかった。さすがに朝からアルコール漬けになっている僕は、この時点で足が前に出なくなってしまった。登山を趣味にしているので、肉体的にはこの程度で疲れることはないのだけど・・・ちょっと飲み過ぎたか。

八幡鼻

八幡鼻に到着すると、いきなり音楽が流れ出した。何も知らずに「へっへーん、到着だよーん」と八幡鼻に飛び込んできた僕らは、この演出にびっくり仰天。何事かと思ってあたりを調べてみると、どうやらソーラー発電で人がやってきたら八幡鼻の紹介をしてくれるような仕組みを作ってあるらしい。誰もいないと信じていただけに、びっくり度合いは相当なものだった。脅かすなよなあ、まったく。

八幡鼻は絶景

八幡鼻は絶景!とにかく、遮るものがない。視界の広さでいったら、310度くらいは開けているだろうか。もう右を向いても絶景、左を向いても絶景。ああ、来て良かったと思える瞬間だった。しかもこの絶景、人工物は島の周遊道路とその途中にある見晴台程度なんだから。民家なんて無粋なものは一軒も見えないから素敵だ。しばらくここで時間を過ごすことにした。

八幡鼻から元の周遊道路に戻る途中、お酒が入っていたせいもあって大声で歌を歌いまくっていたんだけど、前方から別の観光客がやってきた。先頭を歩いていた僕はすぐに口をつぐんだのだけど、後ろを歩いていたばばろあは全然気づかず、その観光客にまんまと歌を歌っているところを目撃されてしまっていた。本人は「教えてくれたってよかったじゃん」と拗ねていたが、それにしても日本ではどこに居ても他人の目を気にしないといかんのだなあ、と痛感させらましたです。

見晴台

八幡鼻で体力を使ったわれわれは、もうここが最高地点で後は下るだけだと信じていた。だが、その考えは甘くさらに登り道は続く。八幡鼻から見えた見晴台までぐいーっと道は上っていった。

到着した見晴台では、子供連れのお母さんが風景をスケッチしていた。うん、確かにここだったら絵になるだろうな。そんな彼女達を横目に、ようやく登場の下り坂へと向かっていった。

この時点で、酔いの為に僕は二人より遅れてあるくようになってしまった。汗をかいているから、アルコールは飛ぶとばかり思っていたんだけどその気配なし。ああ、体がだるい。

島の東側

島の東側は、西と違って波が穏やかだ。そのためか、海岸線も非常になだらかで女性的でさえある。日本海にぷかりと浮かぶ孤島なのに、西と東でこうも違うものなのだろうか。不思議でしょうがない。海流の関係なのだろうか。

しばらく道を下っていくと、海岸にまで降りてきた。海岸線のすぐそばまで山が迫ってきており、とても人が住める場所ではない。やはり、島に集落を作ろうと思うとその場所ってのは限りなく制約が出てくるのだな、とこの崖を見て実感。大体、日本海のど真ん中にこんな島がぽつんとあること自体驚異の存在だ。

トラ棒

西側よりも道はさらによくなっていた。まだ舗装されて新しいようだ。一部工事中のところもある。こんな道を通るのは、観光客のサイクリング程度だと思われるけど、立派なもんだ。でもまあ、観光で立脚している島でもあるわけだから、こういうところにカネを惜しんではいけないのだろう。

ちょっと酒が残っていると思われるばばろあが、工事用のポールを片手にずんたかたーと行進をはじめた。なんだかわけがわからんシチュエーションであったが、それをみてこちらもわーわー言いながら盛り上がっていたんだから、同罪だろう。いやだいやだ、昼間から酔っぱらっている奴らは。なーんて。

この東海岸、憂鬱になるくらい、長い。左手には山、右手には海。この光景が延々と続くのでげっそり。「あの岬を越えたら内浦かな?」「いや、違う方に賭けるね俺は」なんて話を最初は無邪気にしていたんだけど、あまりにも目的の内浦地区に着かないものだから、途中から無口になってしまったくらいだ。賭け?いや、そんなものは成立するわけがない。誰も「この先すぐがゴールだ」なんて信じちゃいないんだから。

キャンプ場周辺

折り返すわけにもいかないし、遠いなあ・・・とげんなりしているところへ、ばーんと砂浜が出てきた。あっ、内浦地区のキャンプ場だ。ようやくわれわれは内浦に到着したのであった・・・と、道路脇にあった周辺案内図を見てみると、まだまだ内浦は先のようだ。でも、ここがキャンプ場であることは間違いないらしい。よかった、これでようやく本来の目的である「下見」らしいことができそうだ。

砂浜であればどこでもテントが張れる、というわけではない。砂浜が狭いと、結構斜面が急であったりする。こんなところにテントを張ってしまうとどういう事態が起きるかというと、夜寝ているうちにみんなごろんごろんと低い方に転がっていってしまうのだ。おかげで、みんなぎゅうぎゅう押し潰されそうになりながら寝るという始末。神島合宿の時がそうだった。

内浦地区の砂浜

さて、ここ内浦地区はどうか。砂浜が狭いので、ちょっと斜度はありそうだ。テントを張るときは慎重な場所決めと地ならしが必要かもしれない。あと、海が荒れたらひとたまりもないので、すぐに丘に逃げられるようにしておかないと、危なくてしょうがない。まあ、テトラポットがあるからそれほどざっぱんざっぱん来ることはないとは思うのだけどどうだろうか。

まあ、そもそもわれわれが7月に天幕を張る場所はここではなく、釜谷地区のキャンプ場を想定している。ここは船着き場に近いだけに、キャンプ客がたくさん来る事が予想されるからだ。できるだけ、俗世間にまみれていない空間が良い。ということで、ここはあくまでも「予備」としての位置づけにするつもりだ。

キャンプ施設

それにしても、よく整備されているもんだ。キャンプ地といっても単なる砂浜であり、使用料を徴収されるといったことはない。しかし、砂浜から上がったところには至る所に水道とテーブルがあしらえてあり、「ぜひここで調理や食事をしてくださいね」といった整備が整えられているのだ。ここはキャンプ地の外れだからこの程度だけど、キャンプ地のメインとなるであろう場所では、「青少年野外活動センター」にあるような飯ごう炊さん用かまどがずらーっと並んでいたり大きな流しがあったり。至れりつくせりだ。

キャンプ客ってのは思ったより地元にお金を落とさない。ゴミばかり落としていく。だから地元からは嫌われたりするもんだけど、ここはそうではないようだ。あっ、そうか。オートキャンパーは絶対ここに来られないから、こんな離れ小島でテントはる酔狂な奴ってのは比較的マナーがしっかりしているのかもしれない。食料も大量持参ってのは不可能だから、買い出しは地元の商店を利用することになるし。

テトラポットが積まれる砂浜

砂浜の一番港寄りから振り替えってみたところ。砂浜から30mほど沖合いにテトラポットが積まれ、かろうじて砂浜として成り立っている感じだ。確かに、深い入り江になっているわけでもない場所だから、それなりの工事を施さないとすぐに砂は持って行かれてしまうだろう。

海では、ジェットスキーに乗っている人、泳いでいる人数人がいた。いくら今日がぽかぽか陽気だとは言っても、6月の初旬である。寒くないのだろうか?ちょうど海からあがってきたお兄さんがいたので、「寒くないですか?」と聞いてみたところ、「やっぱり寒いです」とのこと。まあ、そうだろうなあ。

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