アワレみ隊奥のマゾ道

2004年05月03日(月曜日) 2日目

【再掲】東北道の駅全マップはこちら
//www.thr.mlit.go.jp/road/koutsu/Michi-no-Eki/touhoku.html
事前に地図を確認して、どのルートで行くのが最短になり得るのか、考えてみよう。

ちなみに、随時新しい道の駅ができているため、2004年5月時点よりも増えています。現在の道の駅MAPと見比べながらこの連載を読破していくと、「ヘンなルートを通ってるな」「あれ?道の駅を一カ所飛ばしてるぞ」というところが随所にでてきますが、時代の流れということでご了承を。

[05/03 AM07:06 No.016 道の駅むらやま(村山市故里交流施設) 累積走行距離693.1km]

比較的よく眠ることができた。文字通り朝から晩まで、車で移動し続けてきたので疲れが溜まっていたのだろう。しぶちょおはいまいち熟睡できなかったようだが、それでも二人とも6時過ぎには起床した。

むらやまの朝

テントから外に出て、初めて道の駅むらやまの姿を見た。昨晩到着した時は真っ暗だし、すぐに寝たかったしで全然どういう作りになっているか気がつかなかった。

道路を挟んだ向こう側にも駐車場があるようで、その間を無駄にごつい歩道橋で結んでいる。

テントを張った場所

テントを張った場所はこんな感じ。駐車場の一番端で、敷地と通路の境界になっている芝生ゾーン。

地面から湿気があがってきてテントが濡れると、乾かすのに時間がかかり出発時間が遅れるのでシートを下に敷いていた。

もちろん面倒くさいのでテントにペグは打ち込んでいない。

道の駅むらやまはコンクリートの外壁

コンクリート打ちっ放しの外観が印象的な道の駅むらやま。

朝、起きるやいなやテントを撤収し、早速スタンプを押しに行った。昨晩はもう面倒だったのでスタンプを押していなかった。

村山市の観光案内図

村山市の観光案内図を発見した。

なんとなく眺めていたら、「そば街道」を発見。そうか、山形そば街道って村山市だったのか。

「いいよなぁ、そば街道か」

「本当だったら僕ら、そば街道が目的でここに来ててもおかしくないんだよな」

「だねぇ、山形そば食べ歩き、なんて言って」

「でも、今回は全くそば街道を体験することなく通過するわけだな」

「わぁ。そういう事か。うーん、確かに、どう時間を工面しても蕎麦食べていこうっていう話にはできないなあ」

「今日は秋田市まで入らないといけないんだから、蕎麦屋が開店する昼頃までこの近辺に居ちゃいけない」

「秋田か・・・長いなぁ、ホントに行けるのかね」

「昨日みたいに警察につかまらなければ、ね」

ひと皿バイキング案内

さあ、起き抜けから本日の重要イベントが待ちかまえているぞ。わざわざこの場所を宿泊地とした唯一の理由、それが「ひと皿バイキング」を食べるためだ。ひと皿に盛れるだけ盛って、500円。積み木崩しならぬ、料理積み上げのテクを競うサービスだ。別に競わなくてもいいけど。

朝、結構多くの人がぞろぞろと食堂近辺に居たので「やばい、大人気で待ち行列になるかもしれない」と焦ったが、店内は非常に広く客席も多かったため、問題は無かった。それにしても朝6時半から営業しているというのは偉い。

入り口に掲示してあった「ひと皿バイキング案内」を見る。500円の「ビュッフェ皿(大)」と350円の「ビュッフェ皿(小)」があるようだ。これに、ライス100円やみそ汁55円をといった追加を行って定食形式にする仕組みだ。

バイキングのカウンター

しょぼい料理しかないのかと思ったが、いやいやどうして、ちゃんとおいしそうな料理が並んでいました。常識の範囲内で美しくお皿に盛ったら、500円(もしくは350円)相当かもしれないが、僕らのように常識を逸脱した盛りつけをする人間からしたらお得としか言いようがない。

おっと、数ある料理の先頭に生野菜サラダがあるぞ。生野菜は好きだが、これをお皿に盛ってしまうとスペースが無くなってしまう。お店側はあれこれ作戦を練っているな、さては。

結局、あれこれと強引に盛りつけて、お会計。ビュッフェ皿(大)+味付けご飯+みそ汁で、715円なり。

朝日を浴びるバイキング

窓際の席で、朝日をあびて輝いている朝ご飯たち。

なんなんだ、この盛りは。しかも、二人そろって。

朝から盛りすぎ

しぶちょおの「ビュッフェ皿(大)」。

後で本人が「焼きそばでかさを増やしてしまった。しっぱい」とコメントしていたが、最後にだめ押しでやきそばを盛りつけました感ありありなトッピング。

おかでんのバイキング

転じておかでんの盛りを真上から。

一体なんの料理なのだか、さっぱりわからない。

二人とも白米を食べるつもりだったのだが、「味付けご飯」が今日は栗ご飯だということに気がついて、急きょそちらを選択した。ご飯を盛るのもセルフなので、お茶碗に盛り放題だ。もちろん、栗を多めに盛りつける。

・・・みんな同じ事をやるだろうから、遅い時間に来たお客さんって栗が無くなっているかもしれない。要注意。

むらやまを出発

冷静になって考えてみると、朝食にあるまじき量の食事を、起き抜け30分後に食べてしまったわけだが。

まあ、いい。今日一体どこでお昼が食べられるかわからない。ばたばたしていて、食べられない可能性だってある。いまのうちに栄養補充しておくというのは非常に正しい判断だ。

と、いうことにしておこう。

昨晩、スタンプ用紙切れのためこっちがぶち切れた「道の駅おおえ」は朝9時からの営業開始だ。先を急ぎたいところだが、まだしばらく時間があるので、いまのうちに着替えたり顔を洗ったり歯を磨いたりして準備を整える。

道の駅おおえに戻る

朝7時過ぎ、行動開始。「ふ、不毛だ・・・」といいながら、昨日通過した道の駅おおえをカーナビにセットする。

行って帰って、往復3時間近いタイムロスだ。

「すげえよな、もう今日この朝の時点で警察に捕まったのと一緒のタイムロスしてるもんな」

「今日は捕まるな?もうこれ以上一瞬たりともタイムロスはできんからな」

おおえが見えてきた

朝9時の「おおえ」の営業開始まで時間があるので、なんとかして蔵王温泉でひとっ風呂浴びられないものか、と画策していたのだがそこまで時間的余裕は無かった。

昨日は結局お風呂に入れず仕舞いだ。一体この先、お風呂に入る機会は訪れるのだろうか?

たとえ、温泉地の横を車で通過したとしても、時間に追われている身である以上「ちょと寄っていくかね」とはできない。

一般的常識をもっている人からすると、こんな旅は「なんて馬鹿で、無駄な事をやっているんだ」と呆れるかもしれない。しかし、われわれは目の前にそびえ立つ明確なミッション・・・スタンプを押す、という行為に夢中になっていた。サイコロの旅もそうだったが、課題達成型の旅というのは非常に楽しい。

さて、そろそろおおえに到着だ。

[05/03 AM08:43 No.013 道の駅おおえ(テルメ柏陵) 累積走行距離716.9km]

道の駅おおえ。昨晩は夜が更けてからの到着だったので全貌がよくわからなかったが、あらためて朝訪れてみるとこんな建物だったのね、と。

朝日を浴びるおおえ

しかしだ、二日連続で同じ道の駅に訪れるのって、激しく不毛だ。

おおえでスタンプを得る

9時からの営業開始だが、開店準備のため入り口はすでに解放されていた。中に入らせてもらって、スタンプを押す。

おおえを後にする

スタンプを押したらもうおおえに用はない。さっさと移動だ。

ああ、もう時刻は朝の9時。

あと3時間でお昼だし、あと9時間もすれば日没だ。時間が全然ない!

「そば街道→」

一気におおえから北上して、山形県の北部に向かう。

途中、「そば街道→」という案内表示が何度も出てきた。

「曲がっちゃう?」

「いや、さすがにそれはちょっと。でも曲がりたいよなあ」

とお互いがお互いの顔色をうかがいつつ、どっちかが「もうサイコロ無理だから蕎麦企画に切り替えようぜ」と言い出すのをちょっとだけ期待しつつ。

幸いなことに、道の駅むらやまでひと皿バイキングを腹いっぱい食べていて、おなかの塩梅が非常によろしかったので「蕎麦食べたい!」という誘惑はあまり出てこなかった。おかげで、「ああ、さらばそば街道」とつぶやきながら素通りすることができた。

写真は、最上川を渡るところ。奥の細道で有名な最上川だけど、車窓からちらっと見てお仕舞い。あくまでもわれわれはラリーストだ。観光に来たのではない。

・・・ホントか?

[05/03 AM10:12 No.017 道の駅とざわ(モモカミの里「高麗館 」) 累積走行距離783.1km]

最上川沿いに車を走らせていたら、何やら怪しい建物が前方に発見された。一体なんだあれは、と話をしていたのだが、「道の駅とざわ」の案内標識が。おい、あれが道の駅なのか。

日本的ではない建物

なんだか大陸だか半島だかの建物っぽい。

リッター20.1キロ

この時点で燃費はリッター20.1キロを達成。今回使用している車の10.15モードでの燃費は20.0km/lなので、カタログスペックよりも上回る燃費を達成したことになる。

「見たことか!」

と、またもや昨日の話を蒸し返しす。別に燃費がよいからといって、何ら安全運転の証拠にはならないのだが。

オリエンタルな建物

駐車場から道の駅に向けて歩く。

おーおー、何やらオリエンタルな作りだぞ、ここは。道の駅にしては主義主張が強すぎる気が。

「焼肉」「冷麺」「石焼きビビンバ」

真っ赤なのぼりが並んでいた。「焼肉」「冷麺」「石焼きビビンバ」などと書いてある。どうやらここは半島の国を意識した作りになっているらしい。

超巨大なべで豚キムチ鍋

!!!

建物入り口脇に設置されていた屋台では、超巨大なべで豚キムチ鍋が煮込まれていた。1杯400円。

「うわぁ、おいしそうだなあ」「食べたいなあ」

と二人してしばしその鍋を眺めていたのだが、やはりまだひと皿バイキングの余韻がさめやらない状況。とてもじゃないが食欲がなかったのでパス。残念。

半島のものだらけ

コンセプトだけ半島の国を意識しているのかと思ったが、中に入ってみてびっくり。売られているものが全部半島なものだらけだ。

「道の駅とは、地場産業の紹介を兼ねて、地元の物産が売られているところだ」

という先入観があったので、この光景には結構驚いた。「キムチせんべい」「キムチおかき」なんて売られてるし。

飾られているカレンダーはチョゴリ姿の女性の写真だった。

韓国の市場みたい

驚くやら呆れるやら何だかうれしくなっちゃうやらで、店内で写真を撮る。こんな写真、記念にも何にもならないんだが。

石焼きビビンバの石釜なんかも売られている

石焼きビビンバの石釜や、冷麺用の食器、その他もろもろのものが売られていた。

このような田舎の地で、こうやって山積みにして販売しても誰が買うのだろう?

チャンシンと記念撮影

いつもはスタンプを押し次第車上の人に戻るわれわれだが、さすがに物珍しくて敷地内をうろうろしてしまった。

いろいろ欲しいものもあったが、6泊7日の旅(の予定)のうち、まだ2日目だ。余計な荷物を増やすのはあとあと困るので、我慢した。

記念撮影の場所を探し求めていたら、何やらトーテムポールのようなものを発見。半島版トーテムポールといったところか。名前は「チャンシン」と言うらしい。

「天下大将軍」「地下女将軍」という名前が彫り込んである。不思議なつくりだ。

シズオ

不思議なのは、裏側には「シズオ」という名前が彫ってあったということ。

シズオさんが制作したのだろうか。だとしても、えらく制作者名を大きくPRしてるな。謎。

駐車場から最上川を見下ろす

駐車場から最上川を見下ろす。

いい光景だ。しばらくぼんやりと時を過ごしたい・・・が、予定が詰まってるんでね、そろそろ次へ行かなければ。

この次で、山形県最後の道の駅だ。もうすぐ秋田。

車で川沿い下り

最上川沿いにずんずん下っていく。途中、「川下り」なんてアトラクションも見受けられたが、さすがに僕らは「車で川沿い下り」をするしかない。

風力発電の風車

風力発電の風車が立ち並ぶ光景が見えるようになってきた。日本海が近づいてきた証拠だ。

車は酒田市街に入らず、国道345号でショートカットしつつ「道の駅鳥海」を目指す。

[05/03 AM11:36 No.018 道の駅鳥海((森のエリア)ふらっと(海のエリア)遊楽里) 累積走行距離836.8km]

1時間かけてようやく道の駅鳥海に到着した。ここで山形県道の駅14カ所の最終となる。ここでスタンプを押せば、ようやく「初めて、県まるごとクリア」ができるわけだ。

道の駅鳥海

まだ2日目・・・とはいっても、この後に続く90近くもの道の駅の事を考えたら、先行きは不安だらけだ。

しぶちょおが「うほほ」と喜んでいる

しぶちょおが「うほほ」と喜んでいるのは、てこの原理を使って非常にきれいに印字できるスタンプマシンがあったからだ。

やはり、せっかくだからスタンプはきれいに押したい。しかし、念には念を入れたはずなのに印字がかすれた、だのちょっと横を向いてしまった、といった悲しいでき事は頻発した。その点、このスタンプマシンだとほぼ完璧な仕上がりで印刷してくれる。

「これは素晴らしい!」

大喜びでギコギコマシンを上下させるしぶちょお。

ふらっと

地元の銘酒「東北泉」のいいお酒を買おうと思ったのだが、ここの道の駅ではありきたりなランクのものしか売られていなかったので、手ぶらで退却。

さあ、次は秋田県だ。

鳥海山の雄姿

遠くに鳥海山の雄姿が見えた。

数年前、あの地で「ココロの鳥海山」を見たことにして途中で退却した事は忘れていない。いつの日かリベンジマッチをせねば、とあらためて誓う。

秋田県突入

11時53分、秋田県突入。

今回の旅で、東北3県目となる。

県境には、桜が咲き乱れていた。みちのくの春はこれかららしい。桜前線と追いかけっこしながらスタンプを押していくかね。

[05/03 PM12:14 No.019 道の駅象潟(ねむの丘) 累積走行距離858.0km]

戦場は秋田県に移動。秋田県には22の道の駅があるので、根性据えて取りかからないとクリアができない。この地の場合、海沿い、とんでもない山の中とまんべんなく道の駅が散らばっているので、可能な限り最短なルートを「一筆書き」しないといけない。

道の駅象潟

しかし、地図を綿密に検討した限り、どうやっても効率の良い一筆書きができないという事もなんとなくわかってきていた。この日の行動如何によっては、翌日に予定されている青森フィールドでの展開に大きく影響を与えてしまうからだ。青森には「ふかうら」という凶悪な場所に道の駅がある。それから、津軽半島をぐるり一周しやがりなさい、という配置で道の駅がある。この辺りの展開を考えると、秋田県の山側を先に攻めて、海沿いで北上して青森県入りするのか、海側を先に攻めて山側から青森県入りするのか、非常に悩ましい。

とりあえず、判断は先送りして目の前の道の駅をクリアすることに専念しよう、という結論にこの場は落ち着いた。明日の話をしたところで、今晩が一体どこまで進んでいられるのかが全く見えていないわけだから議論のしようがない、というのが正直なところだ。ま、目標としては秋田市街で一泊、という事なのだが。

秋田県一発目の道の駅は「象潟」。何やら道の駅というよりフェリーターミナルみたいな作りをした建物だ。そういえば、道の駅で高層建築物って見たことないよな。通常、平屋建てだ。

看板を見てみると、「日本海を眺めながらの展望露天風呂」があるらしい。最近は道の駅と温泉が合体しているのが増えてきたな。

奥の細道最北の地

奥の細道最北の地、という記念撮影用パネルが用意されていた。

そうか、松尾芭蕉もこれ以上北に行くのは諦めたか。

よし、その遺志はわれわれが継ごう。その代わり、われわれは「奥のマゾ道」だが。

道の駅内部

建物の中に入ってみると、何だか商品いっぱい、人いっぱいな状態だった。道の駅というよりも、なんだか空港のお土産売り場みたいな印象。それにしてもこの人たち一体どこから沸いてきたのだろう。

スタンプを押したら、そそくさと外に出た。どうも居心地が悪い。

車の中にいるのが一番居心地がいい、なんていうつもりはないのだが、何となく今回の企画は人混みの中に入るのがいやだ。一日のほとんどを、密室空間(車+テント)でしぶちょおと二人きりで過ごしているので、不特定多数がいる人混みがなんとなくうっとおしい。

屋外の屋台では、ハタハタが焼かれていた

屋外の屋台では、ハタハタが焼かれていた。

「おっ、秋田名物ハタハタ!」

と目をつけたのだが、なんとなくテンションがあがらず結局見逃し三振でスルーしてしまった。「まあ、これから秋田が続くわけだし、いつでも食べられるだろう」と。

実はこの段階でも、ひと皿バイキングの影響が胃袋に残っていたわけで。恐るべし、道の駅むらやま。

ちなみにこのお店、「3点セット」と称して「焼きいも1本、虹マス1本、ハタハタ1本で500円」という謎なセットメニューを売っていた。おなかいっぱいになるセットかもしれないが、どうも精神的に満たされないような気がする。

「二人で分け合うか?」という話もしぶちょおと協議したのだが、二人とも当然ハタハタが欲しいわけで、虹マスなんぞいらない。で、じゃんけんで決着をつけると片方が不幸になるよね、そこまでしてやるんだったらハタハタ1匹200円で単品で買ったほうがいいじゃん、って事になって中止。

[05/03 PM12:53 No.020 道の駅 にしめ(はまなすの里) 累積走行距離879.6km]

道の駅象潟から海沿いに北上すること20km。だいたい30分程度で次の目標地点「道の駅にしめ」に到着した。

道の駅にしめ

秋田県は道の駅が多いかわりに、比較的近距離に道の駅が配置されている。ここで一気に数を稼いでいきたいものだ。

まあ、「近距離」といってもお互いの距離が30km、40kmあったりするわけだが、1時間以内で次の駅に進めるとなると随分数を稼いでいる気になる。結構慌ただしい。

なんやかんや言って、2日目お昼にして20番札所となる道の駅に到着した。これでも全体を考えると「スローペース」なのだが、とにかく節目ということでなんだか気分が良い。

道の駅にしめは、建物の前に非常に大きな広場をもつ場所だった。建物もなかなかでかいが、敷地面積もそれに比例して相当でかい。先ほどの「鳥海」もでかかったが、この辺りは道の駅のでかさを競っているのだろうか。

本当に駐車場?

車が、タイル敷きの敷地内にまで侵入して駐車されていた。

「おいおい、無法地帯・・・というか、整然と停められているからなんと形容していいのやら」

随分と離れたところにある駐車場に停めたわれわれが馬鹿馬鹿しい。

ここに停まっている車は、駐車場がいっぱいだからここまでやってきたのか、それとも「ここも駐車場の一部ですが何か?」といいつつ車を意図的に転がしてきたのか。どっちだろう。

※後でしらべたら、ここは「イベント広場」という名前だった。やっぱここって駐車場じゃないじゃん。

モニュメントで記念撮影

しぶちょおが「このモニュメントでぜひ記念撮影をしないと」と鼻息が荒い。

「この月のように反っている上に寝そべって撮影しよう」

「はぁ、なるほど」

二人して記念撮影。周りの人がくすくすと笑っていた。ほっといてくれ。

稲庭うどん1kg630円

建物が大きい分、館内の売店も立派で非常に興味がそそられる。ただ、こういうところで時間をかけるのがわれわれの行程においてボディブローのように影響を与えるので、見学は最小限に、店の入り口近辺のものだけに留めておく。

店頭には、「稲庭うどん1kg630円」の袋詰めが売られていた。非常に食指が動いたが、まだ先は長い。荷物になる買い物はやめておかねば。

タコ売ってます

じゃあ、せめてタコでもお土産にどうだい、という話もあったが、さすがにこのタコを助手席か後部座席に座らせて、「おたくはどちらの出身なんですか?」「ああ、日本海ですか。それは大変ですね。え?僕ら?いやぁ、大した事やってないんですけねあはは」なんてやるのはイヤだ。

紹介用看板

多くの道の駅には、このような施設紹介兼地元の紹介用看板が設置されていた。

駅名が明記されているので、「確かにこの地に足を踏み入れましたよ」という記念撮影用には最適だ。しかし、駅によっては見つからないところもあって、建物にも駅名の記載がなく、記念撮影ポイントに苦慮することも時々あった。

さて、ここから先の進路については非常に悩ましかった。まんべんなく道の駅が散らばっているため、どういうルートをとるのが正解かわかりにくくなってきたからだ。しかも、道の駅が多い地点を結ぶ形で秋田自動車道が走っている。実走距離が長くても、高速を使った方が早く目的地に到着できる可能性もある。ここは非常に選択が難しい。

東北道の駅の地図が手元にあればぜひ見て欲しいのだが、ここから「おおうち」「岩城」と向かって、そのまま北上を続けるのがとてもきれいだ。しかし、そうすると内陸にある「おがち」をはじめとする道の駅が無視されてしまう。では今いる「にしめ」から「東由利」経由で「おがち」に向かうべきか。それは一つ現実解だろう。では、海沿いの「岩城」はいつ攻める?

・・・このあたり、今回われわれがとったルートが果たして正解だったのかは判らない。興味がある方はぜひ、自分なりの最短ルートを検討して頂きたい。きっと十人十色な結果になるだろう。

われわれは、この後のルートを「岩城」まで海沿いを北上したのち内陸ステージに突入する方向で固めた。すなわち、

岩城>おおうち>東由利>おがち>さんない>なかせん>かみおか・・・と進む。そこから高速に乗っていけば、秋田市内で泊というのは無理ではないルートになる。この結論を出すまで、相当車内では議論が重ねられた。まさに、頭脳戦だ。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください