アワレみ隊奥のマゾ道

[05/03 PM13:39 No.021 道の駅岩城(島式漁港公園岩城アイランドパーク) 累積走行距離901.6km]

道の駅岩城

30分ほどで次へ。道の駅岩城に到着。低い建造物の道の駅をみてほっとする。さっきまでは立て続けにばかでかい建物だったからなあ。

道の駅案内図

この道の駅はオートキャンプ場を併設しているらしい。道の駅駐車場で寝泊まりしたわれわれとしては「いや、わざわざオートキャンプ場なんて無くっても」と思うが、「日没までには夕ご飯の準備をして、ランタンに明かりが灯る頃には手作り料理を囲んで乾杯」なんてやる向きにはちゃんとした施設に車を押し込んだ方がいいのだろう。

本当はそういう旅が良かったんだけどねえ、毎晩「地の物を入手して、料理して」っていう。しかし、どうひっくり返ってもそんな時間なんて確保できねぇってば。時間以前に、そんな精神的な余裕などない。

施設内をうろつく

スタンプを探して施設内をうろつく。

夜もスタンプ台を置き去りにしてくれている道の駅は、昼夜兼用ということでお手洗いの入り口に設置されていることが多い。だから、まずはお手洗い近辺を探索することになる。

また、各道の駅には必ずスタンプラリーを告知する黄色いポスターが貼られていて、そこには「当道の駅におけるスタンプ設置場所」が手書きで記載されている。その記述を参考にスタンプを探すことになる。

公衆電話台

ここでは、洗面所脇の公衆電話台のところに置いてあった。兎に角さりげないので、気をつけないとなかなか見つからない事もある。21番目のスタンプを、ゲット。ようやくこれで全体の1/5かぁ・・・。

1日半で1/5。ということは、完全制覇するのには7日かかるということになる。しかし、これから先「まじで行かなくちゃいけないんですか?」状態の津軽半島、下北半島がある。この両半島を巡るだけで1日作業だ。それから岩手県をエンヤコラとうろつかないといけないし・・・やっぱり、この段階においても完走は無理っぽいのだが。さて。

イカ焼き

イカが焼かれていた。ううむ、美味そうだ。臭いだけでご飯が食べられそうだ。

そろそろお昼ご飯を考えないと。

お酒の試飲コーナーがある

しぶちょおの目を盗んで、お酒の試飲コーナーでワインを試飲寸前のおかでん。しぶちょおに発見され、「あっ、やばい!」という顔をしている。

飲酒運転はやめよう。

・・・というヤラセ写真。発案しぶちょお。

こんな長距離強行軍の旅、酒なんて途中で飲んでられんよ。

焼き物コーナー

建物の一番はずれに、焼き物コーナーというところがあった。海のものがあれこれと焼かれていたので、ここを今日のお昼ご飯場所と決めた。残念なことに秋田名産ハタハタは売られていなかったが、そもそも季節外れということもあるので、まあいいか。

写真撮影

食べる前にまずは写真撮影。

アワレみ隊イベントに限らず、おかでんと食事を共にする場合は必ずこういう「儀式」があるので要注意だ。いきなり「いただきまーす」といって料理にかぶりついたら、「ああっ、ちょっと待った!」というもの言いがすぐにつく。

ありがたいもんで、アワレみ隊メンバーはそのあたりをよくわかっているので、写真撮影の儀が終わるまでは「おあずけ」を受け入れてくれる。

海づくしの食事

さて、この日のご飯はこれ。海づくし。

海を眺めながら食べる

海を眺めながら食べる。

二人にしちゃ量が少ないじゃないか、という意見もあろうが、ご飯がなくこればっかり食べていたら口の中が塩辛くてかなわない。これくらいの量で十分だ。

変な建造物

何やら海に防波堤のような、そうでもないような変な建造物があった。何だろう。

漁港だった!

看板を確認してみたら、漁港だという事が判明。この辺りは砂浜なので、遠浅で港ができない。そのため、沖にまで橋を延ばして、そこに堤防を取り囲むように作って漁港にしたということらしい。なんとも大がかりだ。これが公共事業のチカラってやつですか政治家のセンセイがた!

そういえば、この道の駅のサブタイトルが「島式漁港公園岩城アイランドパーク」だったな。島式漁港ってこのことだったのか。

さて、食事が終わったことだし、先を急ごう。海の幸を食べたことだし、日本海沿岸の北上ツアーはこれにていったん幕。ここからUターンして今来た道を戻り、途中から内陸に入っていくことになる。山岳ステージふたたび。

[05/03 PM14:22 No.022 道の駅おおうち(は~とぽ~と大内) 累積走行距離917.4km]

おおうち看板

道の駅おおうちに到着してみたら、やたらめったら施設が広い。しかも、建物が複数ある。一体これはどこにスタンプがあるのだろう?

ぽぽろっこ

総合交流ターミナル「ぽぽろっこ」という大きな施設が見える。あの中にスタンプがあるのだろうか。探すのが面倒だな。

お手洗い棟

と思ったら、ぽぽろっこの片隅にお手洗い棟を発見。ここには「道の駅おおうち」という標識があった。どうやらここが怪しい、と思って侵入してみたら、案の定スタンプを発見。ぽぽろっこに入っていたら無駄な時間を使ってしまうところだった。

おおうちで記念撮影

と、いうわけで、「総合交流」なんぞ全くしないで、ものの5分ほどでスルー。なんだか、トイレに立ち寄っただけのような気がする。道の駅を制圧したという気に全然なれない。

ま、それもこの企画の運命だ。甘んじてうけようではないか。

・・・偉そうに言うな。

[05/03 PM15:12 No.023 道の駅東由利(黄桜の里) 累積走行距離951.2km]

おおうちから次の東由利に向かう道は、うまい具合に真っ直ぐ貫く道がなかったので細い道を選びながら最短コースを狙っていった。「おい本当に大丈夫かよ」などと言いながら、走っていったら問題なく東由利に到着できた。とりあえず結果オーライだ。

ぷれっと

しかし何ですかこの道の駅は。「ぷれっと」という建物があるんだけど、道の駅には見えない。何かのスーパーのようだ。ええと、道の駅そのものはどこですかね。

道の駅看板

外壁にかけてあった看板を眺めてみる。

右側の青い建物がぷれっと、左側のオレンジ色の建物は日帰り入浴施設とレストランだ。

で、道の駅は?

いや、左上に大きく「道の駅東由利」と書いてあるので、これが道の駅なのだろう。ええと、どっちの建物にスタンプがあるのかな。

ぷれっとご案内

「ふれあいプラザぷれっと」の中は、スーパーあり、薬局あり、フードコートあり。こういう道の駅もあるのだな。通りすがりの旅行客に「まあ立ち寄りんさい」と声をかけるような施設が道の駅だと思っていたが、ここは完全に地元の人向けになっている。

ぷれっとの中

中はこんな感じ。

しかし、スタンプはちゃんと入り口すぐのところに設置されていたので、特に迷うことなく押印完了。問題なしだ。

レストラン棟

さて任務完了なので、先を急がなければならない。今現在、われわれは「本日の最終目的地」である秋田市に背中を向ける形で、猛烈に南下中となっている。この次の「おがち」まで南下を続け、しかる後に反転して一気に北上、という段取りになる。

「目的地に対して180度反対に向かっている」というのはあまり気分がいいものではない。ましてや、もう昼下がりだ。そろそろ日没が気になってくる時間だ。

しかし、この地で気になるものが一つあった。先ほど、スタンプのありかを探してレストラン棟に向かったときのこと。入り口にこんな看板が・・・。

鴨がネギをしょってる

あっ、鴨がネギをしょってる・・・いや、違うぞ、アヒルがネギを首からぶら下げている。何だこれは。

まあ、その絵の善し悪しはともかくとして、「地そば粉使用やしおそば」という言葉には惹かれた。鴨スキーなしぶちょおは、そばに加えて「フランス鴨」にも激しく惹かれた様子。

なにしろ、アヒルが(相変わらず謎)「自信あり!ここだけ!」と叫んでいるのだ。アフラックのCMみたいなやつだな。でも、なんだか気になって仕方がない。

先ほど「岩城」で食べたお昼ご飯じゃちょっと物足りないので、ここで「おやつ」を食べることにした。まあ、メリハリですな。いつも道の駅を素通りではなくて、こうやってお金を落としていかなくちゃ。

フランス鴨の料理いろいろ

フランス鴨の料理いろいろ。

あ、「フランス産の鴨」じゃないのね、「東由利産フランス鴨」なのね。

優柔不断のおかでん

優柔不断のおかでんはここでも悩む。

まあ、悩むまでもないわけだが、「やしおそば」と「フランス鴨の石焼き」をオーダー。

やしおそば

うっかりしていたんだが、ここで蕎麦を食べていたのに「蕎麦喰い人種」の方には登録していなかった。

今更昨年5月のところにこのお店をはめ込むのも面倒なので、もういいや。こっちで報告します。

蕎麦を食べました。

以上。

・・・

地粉を使えば美味いというわけではない。

フランス鴨の石焼き

こちらがおフランス鴨の石焼き。

フランス鴨の石焼き

焼いてみる。

食べてみる。

ごちそうさまでした。

すいません、自信あり!と言われたんですが、その自信を理解できませんでした。疲れていて味覚が馬鹿になっていたのかもしれない。

ずんだ生どら焼き

疲れた時には甘い物だろう、ということでしぶちょおはいつのまにか「ずんだ生どら焼き」を買い求めていた。

生どら焼きなのに「要冷凍」とはこれいかに。

ずんだといえば、宮城県の名物だが、なぜかこんなところで入手できるとは。

甘い物好きなら、道の駅の行く先々でこうやって名物を食べ歩くのも楽しいだろう。(ずんだは東由利の名物ではないが)

ただ、おかでんは間食をしないし、甘い物を食べない性分なのでただ「ほぅー」と感心して眺めているだけ。

さあ、栄養チャージ完了。次に向かおう。

[05/03 PM16:33 No.024 道の駅おがち(小町の里) 累積走行距離990.6km]

秋田県を南に向かってひた走る、非常に損をした気になりながら。東西にジグザグに走る分にはあまり損得は気にならないが、南北にジグザグ走るとどうしてこうも損した気持ちになるのだろう。

おがち

そんな気持ちもここまで。秋田県最南端の道の駅、「おがち」に到着。

ここは、もう山形県境にほど近い。また、ちょっと行った先には秋の宮温泉郷もあることから、宮城県にも近い。まあ、一言でいえば道の駅制覇にあたっては非常に効率の悪い場所ということになる。

道の駅は、何やらUFOのような怪しい作りになっていた。何だ、あの真ん中のでっぱりは。夜は灯台になって周囲を明るく照らすのだろうか。

時計の上にもUFO

おや。駐車場にある時計にまで、建物と同じUFOがとりついているぞ。石川県の羽咋市だったかどこかがUFOの出現率が高い町、として売り出しをしていたが、それと同じ事だろうか。

羽咋市は海沿いなので空が広いが、この雄勝町は山の中。空はそれほど広くない。なのによくUFOが目撃されるということは、さてはこの山中にエリア51に匹敵する秘密基地があるのかもしれない。そこでは日本政府と宇宙人が密約を結んでいて、共同でおぞましい実験を繰り返しおこなっているに違いない。

よし、道の駅の建物に入ってその辺りを真相究明だ。行くぞ。

小町の郷

って、あれれ。

小町の郷、って「小野小町」の事ですか。

調べてみると、小野小町の生誕伝説がある地だという。ほぅ、ではあのUFOはなんだ。「キリストは実は宇宙人だった」という珍説もあるくらいだから、「小野小町は宇宙人」という説でも?

・・・考えすぎだ。市女笠をモチーフにしたものだった。

※「市女笠」と変換しようとしたら、「1メガさ」とATOKが変換して、笑えた。

小野小町

こういう看板にも小野小町と思われる女性の絵が描かれていた。しかし、こんなところで産まれたんスか、小野小町って。

神奈川県厚木にも、小野小町伝説はあるので全国各地に似たような話があるのだろう。しかし、小野小町の父親が出羽国の郡司だったのは事実のようで、この地で産まれたという説は現実としてあり得る話だ。

そういえば、山形県には「小野小町が父親のもとに帰る際に立ち寄って、開湯したという小野川温泉」があったっけ。あれ?小野小町って父親が出羽に赴任中に秋田で生まれて、その後任期満了で京都に親父さんが引き上げた際に一緒に京都についていき、そして宮中入りしたんじゃないんか。なんだか時系列がずれているような気が。まあいいか。

・・・そうか、「あきたこまち」という名前は小野小町から来ていたのか。今気がついた。

それから、「秋田新幹線(こまち号)」は、てっきり「あきたこまち」から由来しているのかと思っていたが、あれも小野小町が由来なのだな。なるほど、なるほど。

道の駅をただ行脚しているだけの旅だが、こうして少しずつ勉強にもなっているのでした。

トリップメーターが0.0km

おがちをクリアしたことで、北上開始だ。もう日が傾き始めている、急がないと。

走り始めた直後に、トリップメーターが0.0kmになった。2日目夕方にして、1,000kmを走破したことになる。一体106カ所に到達するまで、あと何キロあるんだろう。恐るべき距離だ。

これから先、日没ということで時間が惜しいので高速道路を惜しげもなく使うことにした。湯沢横手道路を使って、少しでも時間短縮を図る。

[05/03 PM17:28 No.025 道の駅さんない(ウッディらんど) 累積走行距離1,028.8km]

道の駅さんない

まだ道の駅は営業中だったが、さすがに夕方にもなると人の気配が少なくなってきた。道の駅さんないに到着。

体験工房

ここは物産館のほかに木工品や陶芸の体験工房もあり、その気になれば一日遊べる場所だ。しかし、われわれは当然そんなつもりはなく、さっさとスタンプ、写真を撮って引き上げる。

いらっしゃいませ

「いらっしゃいませ」とあいさつしてくれている看板の前で、到着からわずか5分で記念撮影して引き上げる。ごめん、ゆっくりしてられないんだ。

さて、車中の人に戻ったわれわれは、ここでもルートについて議論が始まった。この先は非常に悩ましいところだった。明日以降のルートにも影響してくる、分岐となる。

地図を確認しながら、以下の案を見比べてもらいたい。

【おかでん案】
12.なかせん>7.かみおか>8.ことおか>22.五城目>16.しょうわ>14.てんのう
で秋田市で海の幸、一泊。この日の道の駅制覇数16。翌日は
10.かみこあに>20.あに>21.ひない・・・と進んでいって、6.かづので折り返し。また日本海に戻って、5.はちもりを秋田県の最後として海沿いで青森県入り。

【しぶちょお案】
7.かみおか>12.なかせん>20.あに>10.かみこあに>22.五城目>16.しょうわ>14.てんのう
で秋田市で海の幸、一泊。この日の道の駅制覇数17。翌日は
5.はちもり>17.みねはま>2.ふたつい・・・と内陸部に入っていき、山側から青森県入り。

いずれにしても、気になるのは「20.あに」の存在だった。非常なる山奥にぽつんと道の駅がある。どこからも遠い。ここを制圧するためだけに、1時間もしくは2時間といった時間を要してしまう事になりそうだ。先ほどからしきりにしぶちょおが「あにが気になるんだよなあ。あにが」と、長男のくせにしきりとつぶやく。

「あにに今日行くしかないだろ」

「えー。ここにいくだけでずいぶんと時間が・・・」

「僕ねぇ、夜寝るのがいつも1時とか2時なんで、夜遅くても全然平気なの」

「うへ、僕ぁそいつぁ駄目だ。もっと早く寝たい」

「でも、あには今攻めておいた方が何かと後で都合が良くないか?」

「うーん」

結局、悩みに悩んだ末、しぶちょおルートが採用されることになった。青森県入りのルートについては、今日の行程終了時点で再吟味する、という段取りにした。さて、秋田市に入れるのは一体何時になるのかな。時すでに18時。

[05/03 PM18:23 No.026 道の駅かみおか(茶屋っこ一里塚) 累積走行距離1,085.7km]

また秋田自動車道を使って時間短縮を図る。横手ICから西仙北ICまで進んで、そこから若干折り返すかたちでかみおかへ。

かみおか

既に日没。あたりは薄暗くなってきていた。外の屋台テントも既に片づけられている。

入り口のマット

入り口のマット。

道の駅にはアルコールが売られている

この写真を見ると、さも酒屋でビールを仕込んできたおかでんが出てきたところ、みたいに見える。

しかし当然そんなことはない。「もう夜だからそろそろビールを解禁しても良いでしょう?」なんて雰囲気ではない。まだまだ先がある、しかも、「あに」まで遠征しないといけないわけだし。

高速道路のサービスエリアと異なり、道の駅にはアルコールが売られている。なんとなく新鮮な感じがした。

[05/03 PM18:49 No.027 道の駅なかせん(ドンパン節の里) 累積走行距離1,103.7km]

先ほどの「かみおか」から内陸に進むこと約15分、「なかせん」に到着した。

なかせん

駐車場入口には、何やら妙な看板というか標識というか、が立っていた。柱には、「ドンパン節の里」と書いてある。

おや、さっきは小野小町の生誕地で、今度はドンパン節の生誕地か。ところでトンパン節って何だっけ。ええと、盆踊りの時に耳に付くフレーズの、あれか。

おかでんが小学生の頃、盆踊りでよく使われていた曲は「ドンパン節」「炭坑節」「アラレちゃん音頭」だったなあ。最後のは、非常に時節柄を現していて大変によろしい。ちなみに、広島なので間違っても「東京音頭」なんてのは流れない。そんなのを流すと非国民だ。

こめこめプラザ

ここの売店は「こめこめプラザ」というらしい。特に変ではないが、妙にインパクトがある名前だ。米米CLUBというバンドが昔存在したが、それと名前が似ているからか?・・・いや、それはちょっと強引だろう。

そうだ、ここはあきたこまちの産地でもあるのだな。

ドンパン節の里

ドンパン節の発祥地として、「踊りの輪から人づくり~町づくりの輪へ」を目標に頑張っておるらしい。

すまん、こちらはスタンプの輪から脱出できない。人づくりも町づくりもお手伝いはできん。お店に1円も投下していかず地元経済にも貢献しないが、せめて写真を撮っておいて後々webに公開するからね。

このこめこめプラザ、物産館の他に、米製品の製造工程を見学できる「こめこめ工房」も併設されているという。なかなか楽しそうだ。

ただし時間的に余裕があれば。

ドンパン節の生みの親

この、白雪姫のこびとみたいな写真の人がドンパン節の生みの親だという。円満造じいさん、という名前で、大工さんだったとか。

いっちゃなんだが、秋田の片田舎のじいさんが歌ったものがこうして今や全国区。これぞまさに白雪姫ストーリー、ならぬシンデレラストーリーだ。

なかせんで記念撮影

記念撮影をする際に、ドンパン節の振り付けをしようとしたのだが思い出せなかった。

しぶちょおはアラーに祈りを捧げるようなポーズをやっているが・・・

「おい、それはパタリロの『クックロビン音頭』ではないのか」

これまた、20年前後に思春期を過ごした人しかわからない音頭だ。

さて、ここから覚悟をきめて「20.あに」に突撃しなければならない。どう考えても1時間ではつかない距離だ、もう夜の7時近いというのに遠い道の駅に向かうのは、ちょっと憂鬱。でも、行かねば先に進めない。行くしかない。

[05/03 PM20:04 No.028 道の駅あに(マタギの里) 累積走行距離1,162.1km]

秋田内陸縦貫鉄道に沿って伸びる国道105号。比較的若いナンバーの国道であるので、地元にとっては重要な道路なのだろう。しかし、それにしては真っ暗だ。行き交う車の数もそれほど多くなく、何だか不安にさせられる。信号もほとんど無いし、一体われわれは今何をしにどこに行こうとしているのかがわからなくなってくる。

あに

「大丈夫か、おい」

「大丈夫って何が?」

運転しているしぶちょおが答える。

「いや、気が付いたら周りに濃い霧が立ちこめていて、霧が晴れたな、と思ったらとんでもないところにワープしていた、とか。あと、いつの間にか数時間時間が進んでいたとか。退行催眠してみたら、その間には実はUFOに連れ去られていた事が発覚!とか」

「考えすぎ。でも、それにしても何もないねぇ。凶悪だな、この位置に道の駅があるのは」

「何しろ、本日の目的地である秋田市からかけ離れとる」

「離れてるねぇ、緯度だけでいったら、秋田よりもう北に行っちゃってる」

夜8時過ぎ、「ようやく着いたぜこんにゃろー」と言いながら「あに」に到着。

到着したが、駐車場には車が一台も停まっておらず、当然売店も閉まっていた。ただ、がらーんとして静まりかえっている道の駅だった。

「ううっ、判っていたとはいえ、ここまで殺風景か・・・。ようやくたどり着いてこの仕打ちはなかなかMごころをくすぐる」

あにの看板

だーれもいない道の駅で、寂しく記念撮影。

「まだ北上は続くぞ、次のかみこあにまでは北に向かわないと」

「もう夜の8時なのになぁ。いつになったら夕食になるんだ?」

「というより、この時間にしてあと4つも今日の道の駅ノルマが残っているってどういうことだよ。二日連続で合宿モードだな」

「ま、テント張ったところで特にやることもないし、いいんじゃないの?」

「秋田市街できりたんぽ、はたはた、しょっつる鍋と思っていたけど、夜の11時とか12時に郷土料理屋って開いてるかなあ?激しく黄色信号が灯ってきたんですけど」

[05/03 PM20:44 No.029 道の駅かみこあに(秋田杉とコアニチドリの里) 累積走行距離1,195.0km]

途中、国道経由で進んでいくか、ショートカットして峠越えをしていくか議論。結局、ショートカットする事で時間短縮を狙ってみることにした。

かみこあに

峠道を使えば、目的地までの地図上の見た目距離はぐぐっと短縮できる。しかし、実際はうねうねとうねっているので実走距離は案外あるし、スピードは抑制されるしで結構なギャンブルといえる。

今回は、僅かに作戦成功。予定よりやや早くかみこあにに到着できた。

その点では良かったのだが、悪いことに空からは雨が降ってきた。しかも、結構本降りの雨だ。ゴールデンウィークは雨が良く降る時期なので、こちらも覚悟はしていたがそれにしてもあまりうれしくない状況だ。テント泊の身としては、雨に降られると困る。もちろん、テントは雨漏りしないのだが、翌朝撤収時に濡れたテントの扱いに苦慮するからだ。

かみこあに看板

雨の中、車からダッシュで道の駅施設にとりつき、スタンプをゲットしたらまたすぐに走る。「あそこだ、あれなら『かみこあに』と書いてあるので記念撮影できるぞ」
道路脇にあった大きな看板の下で、雨のなかセルフタイマーを使って撮影。

即車に引き返し、移動再開。滞在時間はほんの2-3分だ。ただでさえ忙しいのに、日が暮れて誰もいないし、雨が降ってるし、もう夜の9時近いし、寝床も夕飯もあてがないし。

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