2005年10月10日(月曜日) 2日目
朝ご飯は大広間にて。
朝風呂も浴びて、目を覚ましてから朝食会場に向かう。
朝からビールを飲んでいるグループがいるが、ああいうのを見ると感心する。一体どこからあの体力は生まれてくるというのか。僕の場合、前日夜で完全消耗戦を仕掛けてしまうのだが。
この宿の面白いところは、各グループ毎に保温ジャーが用意されていたことだった。おひつではない。だから、何だか冷めちゃったね、というご飯であったり、プラスチックのおひつなので水滴がべちゃべちゃだようわあ、というご飯になることがない。結構ありがたいサービスといえる。
ひびさんがかいがいしくご飯をよそってくれる。
「おかでんさん、これくらいの量でひとまず良いんでしたよね?」
おい待て。
指摘したい点は二つあって、そういう「まんが日本昔話盛り」はしぶちょおの専売特許かとおもっていたら、いつのまにアンタがみにつけちゃったのよ、ということと、それから「ひとまず」って何だ。
ということで、「ひとまず」盛られたご飯と、おかずたち。
確かに、朝食でおかずがこれだけ並んじゃうと、どうしてもご飯の量が増えるんだよなあ。悔しいかな、ちょっとだけご飯おかわりしちゃった。ちぇっ。
ということで、お世話になった宿からチェックアウト。
楽しめた宿でした。どうもお世話になりました。
宿の前で記念撮影。
・・・と、この頃になって急にひびさんが体調不良に。
昨晩飲み過ぎたお酒で、二日酔いになったらしい。
「いや、だってさっき朝ご飯普通に食べてたじゃん」
「そのときは大丈夫だったんですけど・・・ううう」
この後、随所随所で洗面所に立ち寄ったり、結構大変な事に。
「あるもんだねえ、朝食食べた後に気分を悪くする二日酔いって」
ひびさんの体調を心配しつつも、感心するしぶちょおとおかでん。
ひびさんの体調を考えるとあまり遠くに行ける状況でもないし、昼ご飯は長野市の蕎麦屋で蕎麦を手繰ろう、という話に落ち着いたので、午前中は松代に行ってみることにした。
象山神社。
面白かったのは、池の中の岩場に小さな祠があるのだけど、そこにお賽銭を送り込む「とい」が用意されていたこと。
岸から、筒にお金を入れると、ころころと転がっていって、小島にある祠の前に無事転がり落ちてくるという仕組みだ。
じゃあ、あのお賽銭はどうやって回収するんだろう?月イチくらいで、宮司さんがジャブジャブと池に足を突っ込んで拾いに行くのだろうか。
おもしろそうだったが、何に御利益があるのかさっぱりわからなかったので、とりあえず写真だけ撮影してスルー。
「動けないー」とうまきながら、助手席で倒れていたひびさん。
この後、松代の地下壕を見に行こうという話になっていたのだが、嫌がるひびさんを無理矢理車から引っ張り出す。二日酔いの時は、最初は辛くても散歩などをしているとじきに楽になるものだ。
近くに駐車場がないため、てくてく歩いた先にあった松代象山地下壕。本土決戦用に、東京から大本営を移転させることを目的として昭和19年から着工した地下壕だ。
終戦まで掘削は続けられ、碁盤状に地下壕は堀られている。のべ10kmの総延長らしい。ここでの強制労働の話などは、書き出すときりがないので割愛。興味がある人はいろいろ調べてみてください。
入場の際には、ヘルメット着用が義務づけられているため、三人ともヘルメットをかぶる。
真ん中のおかでん、頭がでかいものだからヘルメットが頭に収まっていない。あまり役に立ちそうにない予感。
このころになるとひびさんも復活。
地下壕内部。
一部、崩壊しているところがあったりするが、基本的にはものすごくしっかりした造りだ。たった9カ月間での急場しのぎ、しかも旧式の人海戦術工法とは思えない。
とはいっても、こんな暗くて寒くて湿ったところに大本営を設置して、良い作戦が立案できるとは思えないけどなあ・・・どんどん憂鬱になっていって、とんでもないアイディアを発案して、「それは素晴らしい!画期的だ!」なんてことになりそうだ。
削岩機のロッドが、岩に突き刺さったまま残っているところもあった。抜けなくなったらしい。
碁盤状に伸びている壕だが、見学できるのはL字形にごく一部分だけ。
特に何か凄いものがあるわけでもないし、観光客向け鉱山跡地みたいに「掘削中の人間のマネキンが動く」といったこともないので、静かに、地味に、この穴は横たわっている。
こんな感じ。
お客さんはそれほど多くないので、それ故にちょっと不気味。
閲覧できる一番奥にはフェンスがあって、奥に入れなくしてあるのだが、そこには強制労働で死亡した人に捧げる千羽鶴がたくさんつり下げられていた。
われわれも合掌して、この場を後にした。
・・・何だか最後は非常に真面目だったが、そんな旅だった。
前日までの仕事の疲労は取れましたか、だって?
いや、もう帰りの長野新幹線に乗った時点で、仕事の事が頭から離れなくなっちゃって。こりゃいかん、カラオケ風呂2時間歌って歌い狂えば良かったか。まだ現世のストレスから脱出できていない自分。
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