ウランのマスコット人形があったので、とりあえずアワレみ隊としてはウランに対して敵対するものではない、という意向を伝え、握手したのだった。
原子力も一役、地球温暖化ストップ!。。。というポスター。
2012年となってみれば、福島第一原発の事故があったこともあり、あんまり手放しではいそうですかと言えないポスターになっている。描かれている4人のメンズが全員目を隠すマスクをしているが、それが悪役に見えてしまう。今はどうなっているのだろうか、このポスター。
水力発電のダムに行ったら、その縁にある資料館がえらく立派なのに驚かされる。こういうプロジェクトをやると、たくさん交付金が下りるのだろうし、また地元の雇用促進とかで施設を作らないといけないのだろう。
それを地で行っているのがここ人形峠。何しろ原子力がらみだ、国家プロジェクトときたもんだ。一つ一つはチープなんだけど、やたらと金を掛けたアトラクションがたくさんあった。お子さんの夏休み自由研究にぜひどうぞ。でも、ウランとはなんぞや、というところでまずつまづくと思うけど。
人形峠から次に向かったのは奥津温泉。
奥津温泉というのはなにかと岡山にゆかりのあるおかでんでさえ、「名前しか聞いたことがない。しかもぼんやりと」程度の温泉地。とはいえ、「美作三湯(奥津、湯原、湯郷)」の一つに数えられる名湯。
「あった、これだこれ」
指さす方向を見ると、「奥津荘」という温泉旅館だった。奥津温泉のメインストリートの一番手前。これが一体何だというのか、事情がわからないおかでんはさっぱりだ。しかし、ばばろあ、しぶちょおによるとここのお風呂がイイらしい。そうか、イイのか。重厚な建物からは歴史が感じられる。
フロントでお金を払って中に入ってみると、「鍵湯の噺」という歴史を紐解く一文が掲示されてあった。
いわく、昔は鍵がかかっていて一般人は入浴不可のお湯があったと。それを称して「鍵湯」だと。そんな独り占めしたくなるほどのお湯だということだ。
今ではこの鍵湯は奥津荘の男湯として使われており、残念ながら女湯は「鍵がかかっていない」お風呂。とはいえ源泉は一緒なので、効能は同じだが。
ラヂウム、エマナチオンの含有量は三朝温泉(鳥取県)に次ぎ世界第二位なんだとか。胃腸病、神経痛、ロイマチス等に卓効ある、と。ロイマチスってなんぞやとしばらく首を捻ってみたら、「ロイマチス」→リウマチス→「リウマチ」であることが判った。
鍵湯はそれほど広くないのだが、お客さんでいっぱい。さすが有名なお風呂らしい。ロイマチスに悩んでやって来ました、というお客さんはおらず、ライダーな方などが来ていた。
鍵湯が結構混んでいたので、
「もう一ついいところがあるぞ。河原にある露天風呂」
と言われてついて行ったら、これ。
写真手前が湯船、そこからの景色がご覧の通り。幹線道である橋から丸見え、そして川の向こう側からも丸見え。360度何も遮るものが無いのだった。
「うわ、これはハードル高い」
まだ先ほど見た湯原温泉の砂湯の方がハードル低い。あそはああいうものだ、という合意が形成されているが、ここはなんだか勝手に入ったら気まずいカンジがする。
「どうする?入るんか入らんのか?」
急かされる。
「お前らどうするんだよ」
「わしらはええわ」
「なんだよ、それ」
でも、ここまで来て入らないわけにはいくまい。意を決して服を脱ぐ。ばばろあがげらげら笑いながらカメラをパシャパシャ撮っている。
「とーう」
湯船にダイブ。
半身浴に丁度良い深さ。というか浅い。
そのため、肩まで浸かろうとすると股間をぐいっと突き出しているようで大変に変態チック。その写真もあるのだが、おかでんの「どうやワイのM16は」という顔がたまらなくド変態だったので掲載中止。
イイお湯だったのだが、あまりに解放的すぎて落ち着かないのと、ばばろあしぶちょおを待たせているという事もあって、ゆっくりと入ることができなかった。まあ、仕方がない。
「道の駅にZガンダムがあるから見に行こう」
という話になり、そこに行ってみる事にした。場所は道の駅久米の里。
出雲街道沿いにある道の駅だが、確かに行ってみると巨大なZガンダムがそびえ立っていて笑った。身長7メートル。風雨に耐えられるようにガレージのような建屋の中に入っていた。
村おこしのためにこれをこしらえた、という話だとヤラシイのだが、なんと一個人が趣味で作ったものが展示されているというのだから凄い。もちろん自腹だ。
さらに凄いのは、こいつが動くということだ。脚部には油圧シリンダーが備わっていて、コクピットに搭乗して操作すれば(理論上は)動くということらしい。もっとも、実際に動かしたことはないのだそうだが。多分実際に動かしたら、微妙なバランスが崩れて倒れると思う。
確かに油圧シリンダーが間接部分に見る事ができる。これぞホンモノの「モビル」スーツじゃないか。
脚部はその重量を支えるため、アニメやプラモデルのものとは異なっている。ふくらはぎ以下がやたらと大きくなっている。それでもそのかっこよさは折り紙付き。
アナハイム・エレクトロニクス社製ではなく、岡山の田舎に住む一青年が作ったというのだから快挙だ。
さすがに後部は固定されていた。動くくらいだから自立はできるのだろうが、台風などの際に横転したら事故になるからだろう。でも、固定部分はシンプルで、あまり支えに頼らなくても立っていられることが伺える。
ちなみに材質はFRP製。弾一発撃ち込まれたらおしまい、な強度なのは仕方が無いところだ。ガンダリウム合金製とまではいかなかったか。
解散場所である岡山空港に向かう途中、小森温泉という聞いたことがない温泉の横を通過。
その建物があまりに鄙びていて味が出ていたので、
「おいちょっと待て、非常に気になるじゃねえか」
とUターン。結局ここのお風呂にも入ることにした。
泉質:アルカリ性単純温泉(緩和性アルカリ性微温泉)というちょっと変わった表記。ph9.4、源泉温度28.1度。
池田光政の隠れ湯なんだって。それにしても昔の大名は「隠れ湯」が好きだな。どんだけ隠しているんだよ。
ここのお湯を楽しんだあと、岡山を後にした。
岡山ってこんなに温泉がいろいろあるとは知らなかった。いい勉強になった。岡山自動車道、米子自動車道が開通していることもあり、岡山の山奥へのアプローチは格段に便利になった。また機会があれば岡山探訪してみたい。
(この項おわり)
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