「あれっ、レタス!?」
金峰山荘に張ってあったポスターを見て思わず声を出してしまった。そのポスターには「川上村レタス」と書かれていた。
道理でナナーズで買い物をしたとき、「川上村産キャベツ」ではなく「群馬県産キャベツ」だったわけだ。川上村の広大な農地は、レタスの一大産地なのだった。
また一つ賢くなってしまったよ。
夕食時に飲むビールを買い出し。冷えたビールが飲めるというのはありがたい限りだ。
生ビールを飲む、という選択肢もあったが、もしジョッキで出てきたら返却が面倒なので、缶ビールにした。だいたい、肉が焼けるまでに泡が消えてしまうわ。
夕暮れ時の廻り目平。キャンプ場全体が煙に包まれている。写真が白っぽいのは、写し方が悪かったからではなく、実際に煙が立ち込めているからだ。
多くのテントサイトで肉が焼かれているんだろうなあ、と思われる。今日はどこもかしこもBBQ!BBQ!
風呂入りに行く際着火しておいた炭だが、戻ってみたら火が消えていた。作戦失敗。風呂上りすぐに肉を焼いてビール飲む計画がおじゃんに。悔し涙を浮かべながらあらためて火をつける。
火のつけ方だが、今回から独特なやり方を採用している。NHK「ためしてガッテン」で放送されたやり方を踏襲。・・・のつもりが、あいまいな記憶でやったので実態は全然違うやり方になってしまった。
「ためしてガッテン」流はこういうやり方。
1.棒状の新聞紙を10本作る
2.炭のかけらを置く
3.炭のかけらの上に、新聞紙を「井」形を作るように組んで置く
4.その新聞紙の周りを囲むように炭を立てる
5.円筒状に炭が並ぶ
6.新聞紙の上に炭を1~2個置く
7.火種を井形の新聞紙の中央に落とす
8.2分後には新聞紙の上に置いた炭に着火!
これだと、2分で炭に火がつくという超早業。しかし、おかでんはやり方を間違えていたため、10分以上時間がかかってしまった(写真右がおかでんのやり方。新聞紙を取り囲むように炭を立てているところまでは一緒だが、その他がめちゃくちゃ)。まあ、こういう失敗をすることも今回のキャンプをやる意義があったってことでご容赦。
しぶちょおがご飯を炊き始めた。
毎度のことだけど、ご飯炊きだけは順調に進捗するので、食事開始よりもずいぶん前に炊きあがってしまう。そのため、「長めの蒸らし時間」が与えられるのが定番。
野反湖の合宿で、炊いている最中のご飯がひっくり返った悪夢はいまだに笑い話として残っている。それ以降、ご飯を炊く際は慎重になっている。
ただ、しぶちょおが使っている黄色いガスストーブ(プリムス製)は風防がついておらず鍋類の安定性が若干劣る。斜面だらけの廻り目平だが、できるだけ平らなところを見計らってガスストーブを据え付けた。それでも結構傾いているのが傍目からわかる。あぶねぇ!
ようやく炭に火がついた。
ためしてガッテンは言う。
炭の表面をよく見ると、小さな穴が無数にあいています。その数はなんと、100グラムの炭に10の23乗。これは、1兆の1000億倍という数です。
無数にあいた炭の穴の中に入っているのは「空気」。空気は断熱効果が高いので、炭は断熱材のようになっています。名人が炭の置き方を工夫していたのは、“断熱材”で火種を囲み、熱の拡散を防ぐためだったのです。
と。だから、うちわであおぐというのは熱を逃がしてしまうのでむしろ逆効果。本格的に火が行きわたるまではずっと我慢、我慢。どうしても、焼き鳥屋さんがうちわで炭火をパタパタと扇いでいるイメージがあるので、真似しがちだけどそれは間違い。焼き鳥屋さんが扇いでいるのは、十分に炭に火がついているからこそできることだ。
本日、焼肉としていけにえにされる肉はこちら。
ナナーズで買い物をする際、ついつい買いすぎになってしまいそうだったが、ぐっとこらえて少数精鋭にした。なにせキャンプやるのは二人だからね。あんまり買いすぎるとまた食い地獄になってしまう。
少数精鋭といっても、これとは別にスペアリブがあるし、野菜もあるので二人で食べるにはやや多めなくらいだ。
今回の目玉商品は「信州牛」。ブランド牛のステーキを食らおうというわけだ。ちょっと今からわくわく。
漬け込んだスペアリブを取り出す。輪切り唐辛子が肉にまとわりついて、いかにも辛く仕上がりましたという見てくれ。素晴らしい。
肉を網に並べたところで、乾杯。
本日二度目だな、乾杯するのは。毎食乾杯できるうれしさよ。
スペアリブを焼いているところから盛大に炎が立つ。最初は「ファイヤー!」などと叫んで面白がっていたが、だんだん不安になってきた。燃えすぎだぞ、これは。
あわててひっくり返してみたら、案の定焦げていた。いかん、焦げてしまったではないか。
炭火の火力の強さを甘く見ていた!ほんの僅かな時間しか炙っていないのに。
スペアリブをあわてて網のすみっこに逃がす。そうか、タレがついているのでタレが焦げるんだな。
以降は慎重にスペアリブの面倒を見たので、裏面は良い焼き色になった。うまそう!
スペアリブを包丁で切り分けるしぶちょお。
表面は焦げてしまったが、中はほど良い焼き色。結果オーライとしようではないか、諸君。
見ているだけでビールが進んでかなわん。「もっと多めにビールを買っておいた方が良かったか」と、飲んでいる最中から少し後悔する。
炭火はおいしい焼肉を作ってくれる大切な熱源ではあるが、火力調整が難しいという点で人々を苦しめる。炭火で作る焼肉とガスで作る焼肉、どっちがいい?とアンケートをとったら、「火力調整が容易」という点でガスを選ぶ人が結構いると思う。風情でいったら断然炭火だけどね。
そんなわけで、ついさっきまでは火がつかない、と四苦八苦していた炭火だが、今や盛んに火が湧きあがる。肉から脂がしたたり落ちるので、まさに「火に油を注ぐ」状態。
落ち着け!ちょっとは落ち着け!
火がある程度落ち着くまで温存しておいた「本日のメインイベント」、信州牛。
いよいよ投下しますよ。
焼いている様子と、湧きあがる肉の香ばしい臭いだけでビールがはかどってアカン。
ゴキュ!ゴキュ!ズキュ!・・・あーッ!
慎重に肉を切り分ける。
ヒャッホー、良い焼き色だ。素晴らしい。ああっという間に信州牛を食べてしまった。肉汁が染み出てうまし、嗚呼うまし。
エリンギのホイル包み焼きも焼き上がり。大した食材ではないけど、ホイルで包んで焼くとなんだかすごくエラソーに見える。でもそんなところがうれし憎い。
火と格闘しながらの食事が終わり、ふぅ、と一息をつくひととき。
アワレみ隊の伝統として、「夜の料理と食事で使った食器類は翌朝まで放置」となっているので、食事が終わったらそのまままったりとした時間となる。
そういえば空はどうなっているんだろう。ここは山の中だから、見える範囲は狭いけどきれいな空が見えるんじゃなかろうか。
空を見上げてみる。
若干ガスっていたが、星空が見えた。
きれいだ。
しぶちょおがカメラを三脚に据えつけ、星の撮影を始めた。おかでんのカメラではシャッタースピードが最大2秒までしか設定できないので、どうやっても無理。その点しぶちょおのはもっと長い時間シャッターを解放できるので、星の撮影に向いている。
しぶちょおが撮影した写真がこちら。
拡大すると僅かに星が写っているのだが、このwebに載っける写真サイズだと単なる真っ暗な画像にすぎなくなってしまった。残念賞。
朝が早かったので、就寝時間も早めに。22時半、就寝。寒くなく、暑くもない気温なので寝やすい気候だ。おやすみなさい。
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