長崎の過去と今-48

朽ちていく建物、護られる建物(その48)

展望台からの景色

09:41
展望台は、池島そのものを楽しむにはほとんど役に立たない。第二立坑が見えるだけだ。しかし、海と島は楽しめて、気持ちいい。

第二立坑からずーっと坑道が伸びていたという島。地図で島の名前を確認したのだけど、よくわからない漢字で読み方さえわからなかった。

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さすがにあそこに人が住むという発想にはならなかったらしい。鉱脈から近いので便利!とはおもうが、人が住んだり石炭を選別して積み出すには狭すぎる。

でも、それを思えば軍艦島っていうのはとんでもない島だったんだな。岩礁でしかなかったところを無理やり埋め立てて人が住んだのだから。軍艦島が成り立つなら、当然目の前の島だって同じことはできるはずだ。

・・・でもそれをやらないのは、そういう時代じゃなくなってきたからなんだろう。大げさに島を造成するよりも、坑道を池島から伸ばしたほうが楽だし、そうこうしているうちに石炭なんて輸入すればもっと楽だし、ということになる。

展望台からの景色

池島の南側に見える、岩礁。穴がぽっかり開いているのが特徴的で、外海のかなり遠くからでも目立つ。

「島なのに、おおきな池があった」池島といい、このアーチ型岩礁といい、このあたりの岩は独特な作りらしい。そういえば、ド・ロ壁は、このあたり独特の「平らな岩」を積み重ねて固めたものだったっけ。

団地

09:45
展望台をあとにし、中央会館に戻る。チェックアウトしなくちゃ。

緑が生い茂る団地。

特に、水が流れていたパイプが道路脇にずーっと伸びているのが独特で、印象的な光景を形作っている。

信号

09:48
小学校前の横断歩道と信号。

信号はいつも青。なにしろ、交差点じゃないから。歩行者用ボタンを押したときだけ、赤になるのだろう。

池島中央会館

09:55
荷物を受けとり、チェックアウトする。

池島中央会館の前で記念撮影。

さて、これから歩いて池島港だ。10時45分に炭鉱ツアー集合、となっているので、それまでに島内散策をしつつ現地に向かおう。

中央会館の方は、地図上で港の途中にある建物を指差し、

「ここにいけば大丈夫、受け付けてくれるから」

とおっしゃる。いや、集合場所の港から離れているんですけど、そんな適当でいいんすか?

「だいじょうぶ」

はあ、そういうものなのか。港地区にある、「開発センター」。

集落の中

09:56
いずれにせよ、港方面に向かうことは一緒だ。港へ向かう。

まずは中央会館脇の道を歩いて行く。昨日見た、電気屋や理髪店が並ぶ長屋風建物の裏手だ。

ここにはボウリング場がある。昨日、車で送ってくれた島の人におそわって仰天したものだ。すげえ!と。

写真左の黒っぽい建物が、そのボウリング場。

スナックエーワン

09:57
「やや!ボウリング場だけじゃないぞ!」

看板には、「スナック エーワン」という文字と、「雀王」の文字が。飲み屋はともかく、麻雀屋もあったのか。

でも、そりゃそうだよな、島でずっと、娯楽がないまま生活は難しい。息抜きができる施設は必要だ。

ボウリング場

そしてその極めつけが、ボウリング場。

色あせてしまっているけど、壁にはボウリングのピンが描かれている。

ボウリング場なんて、この島で自然発生的に建てられるはずがない。きっと、鉱山側が福利厚生施設として誘致・運営したものだろう。

で、そのボウリング場の建物内にジャン荘とスナックがある、ということは、それらも「官営」な施設だったのかもしれない。

まあ、驚くことはないか。米軍基地に行くと、基地内にボウリング場も飲み屋もなんでもそろっている。それといっしょ。

行政センター

長崎市の派出所があった。

第一立坑

09:58
前方に、第一立坑のやぐらが見える。迫力!これだけで飯が何杯でもイケるビジュアル。

第二立坑がシュッとしたデザインで近未来的なのに対し、こっちは荒くれっていう感じがして、むしろかっこいい。

あの界隈は立入禁止だし、炭鉱ツアーでも足を踏み入れない場所だ。

炭鉱ツアーは一日二回、午前と午後行われる。午前の部のひとは、引き続きオプショナルツアーとして午後、島内案内をしてもらうこともできる。僕らは午後、島を後にしないといけないので残念ながらオプショナルツアーには参加できない。

できることなら、一日がかりで徹底的にこの島を紹介してほしいなあ。企業秘密で見せられない、というものはないだろうから、あとは見学者の安全が

(つづく)

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