長崎の過去と今【軍艦島・池島】


武雄温泉を後にした我々は、「肥前浜宿」を目指す。

僕は聞いたことが全くない地名だ。九州界隈は縁が薄く、僕が知らない土地はとても多い。「街道があったんで、古い町並みが残っとるんよ」というばばろあの話に従い、行ってみることにする。

途中、何かメシを食べられる場所がないかと探したが、どこにもなかった。

あと、今はちょうど新茶の季節。嬉野といえば「嬉野茶」というお茶の産地でもある。茶畑見学とお茶の試飲・直売施設に立ち寄ることも考えていたのだけど、なにしろまだ朝が早かった。さすがに朝10時より前に営業しているとも思えず、お茶畑はスルーした。

嬉野温泉で泊まった宿は、朝風呂に入れるわけでもなく、朝飯が出るわけでもない。男三人

衆なので身支度は早い。そうなると、朝起きたらとっとと行動開始になるのでとっても朝が早い。

つくづく感心したのだが、夜の11過ぎになるとおネムになり就寝時間になり、朝6過ぎになると起き出すという二人の行動パターンだ。ジジイやんけ!と驚いた。とはいえ、僕も日頃疲れをためていたので、この行動パターンにあいのりして早寝早起きをしていたのだけど。

肥前浜宿は、その名の通り街道にあった宿場町だ。そのため、見るべき宿場跡は道路一本の周囲ということになる。端から端まで、宿場町があったところを歩いて散策すれば一通り楽しめるだろう。

しかし手頃な駐車場を探し求めていた我々は、うっかり車でその宿場町に入り込んでしまった。

「おい、これから歩いて満喫するところを今通っちゃってるぞ。このあとの楽しみが」
「しょうがないじゃろ、駐車場がこっちじゃなかった」

車を降りた時点で、すでにこの宿場町の雰囲気をなんとなく把握してしまっていた。まあいい、歩けばまた違った景色が見えてくることだろう。

肥前浜宿

宿場町の端っこにある酒蔵に駐車場があった。「ここに停めていいですか?」と従業員さんに聞いたらOKだというので、ありがたく使わせてもらう。

銭湯のような煙突がニョッキリ突き出ているが、れっきとした現役の酒蔵だ。

肥前浜宿

酒蔵駐車場の脇には、まだ新しい建物が建っていた。こちらは売店になっているらしい。まだ10時前ということで準備中だったけど、どうぞと声をかけてもらったので中に入る。

肥前浜宿

酒蔵が経営するお土産物店、という位置づけらしい。コの字型にお店が作られていて、売店部分、テイクアウトフードの調理場、テイクアウトフードを食べることができる休憩場と分かれていた。

お土産物、といってもチャラチャラした観光地土産ではなく、あられとか渋い和のテイストのものだけが売られている。どれもうまそうだ。

肥前浜宿

まだ準備中だったテイクアウトフードのカウンターに、「浜天」というPOPが出ていた。魚のミンチを使ったフライだそうだ。それはさつま揚げというのではないか?と思ったが、写真を見ると衣がついている。パン粉にまぶして揚げたものらしい。うまそうやんけ!

駐車場を使わせてもらっていることもあるし、ぜひここは売上に貢献しなくちゃ。

肥前浜宿

まだ油の温度が上がっていないので、ちょっと時間がかかりますけどよろしいですか〜と店員さんに言われたけど、むしろ望むところだ。作り置きでなく、揚げたてが食べられるということだ。

しばらく待っていると、たこ焼きサイズの「浜天」が出来上がった。うひょう、うまそう!

肥前浜宿

しかもこれ、そのまま食べてもうまいのに、特性のディップをつけて食べるとよろしいということだった。「えごまガーリック」や「海苔マヨ」といった独特な味付けのディップが4種類もあって、どれを使ってよいのか目移りしてしまう。なにしろ三人で6個しか浜天がない。一人二個の割当で、一体どうすればよいのやら。

実際に、こいつァかなりうまい。「すり身」ではなく「ミンチ」というのがいい。食感を残しつつ揚げてあるので、食べごたえがある。

「東京にお持ち帰りしようかな・・・」

と真剣に考え込んでしまう。それくらい、うまい。でも、ディップも欲しくなるよね、これはさすがにお持ち帰りできないよね、と悩んでいたら、ばばろあから

「冷めてしまったらまずくなるで。やめとけ」

と諭され、断念。そのかわり、店員さんに

「これ、冷凍品で通販やってくれたらいっぱい買いますんで!」

と伝えておいた。

もしこれを読んだ人で、肥前浜宿に行く人がいれば、ぜひお試しを。

肥前浜宿

売店の横に、湧き水がとうとうと流れていた。峰松酒造場の仕込み水として使っている水なのだそうだ。そして、その横に何故か絵馬が吊り下げられている。飾りかと思ったら、ちゃんと願い事が書かれていた。

絵馬は隣の売店で売られている。いろいろ手広くやってるな、この酒蔵は。社長はかなりのやり手らしい。昔ながらに酒を醸してるだけではだめだと思っていろいろ浜宿をもり立てようとしているようだ。

肥前浜宿

道路脇の用水路には、鯉が泳いでいた。

「この鯉は逃げないのだろうか?」

と思ったら、ちゃんと柵がついていいた。

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