アワレみ隊は美術をもスタンプラリーの対象とする【八重洲界隈の美術画廊巡り 】

11:46
えー、残念なお知らせです。この企画の連載記事は、今後ひたすら「ただ単に古美術商などのお店の外観写真ばかり」です。楽しいかって言われれば、全然楽しくないです。御了承ください、というかつべこべ言うな、流し読みでもしてろこのやろう。

このやろう、などと暴言をはいているけれど、やっている方はとても楽しい。次から次へ、趣向が異なるお店が続々登場するからだ。共通して言えるのは、「僕らがおいそれと買えるものじゃない」価格帯の商品しか存在していない、ということだけれど。

しかしこのお店は、比較的お店が広くて品揃えが多く、楽な雰囲気だった。英語などの外国語表記も多く、おそらく外国人観光客が「日本のアンティークを買いたいのだけど、どこで買える?」と思ったときに立ち寄る用のお店なのだろう。

言われてみりゃ、そういうお店があっても当然だけど、言われなければその存在を全く意識しなかったし知らなかった。

11:58
「古美術」と銘打っているお店が多い。どこからが「古」でどこからが「新」なのか、境目がよくわからない。やはり文明開化以前以降、という区切りなのだろうか?

それにしてもこの外観。場所柄もあって、高級寿司店かとおもう。こいつァ、今回のようなイベントでも無い限りすっと入ろうとは思えない。仮に、限度額無制限のクレジットカードが財布に入っていたとしても、入るのには躊躇する。

だからこその今回のイベントだ。こういう機会がある、ということはお店にとっても嬉しいことだろう。冷やかし客が大量にやってきて面倒だとはおもうけれど、そのうちの一人でも二人でも、将来の見込み客になれば大収穫だ。

12:06
曲者なのが雑居ビルの中にひっそりとあるお店だ。

「えー、このあたりはよく歩いているんだけどな、全然存在に気が付かなかった」というお店がゴロゴロしている。なにせ、派手な看板なんて出ていないんだから。赤とか黄色とか電飾とか、派手な看板のお店だったらむしろ格が下がって見える。地味であればあるほど、なんだか高級感がある。

だからこそ、仮に美術に興味があったとしても、その存在に気が付かない。

銀座はとにかく雑居ビルが多い。築半世紀近くは経っているんじゃないか?というビルに、テナントがいっぱい入っている。看板はいちおうビルの外壁に掲げてあったりするのだけれど、見上げないと気が付かないものだ。進行方向だけ、道路だけ見て足早に歩いていたんじゃあ、気が付かない。

12:12
銀座二丁目。今、「東京アートアンティーク」の対象店舗の最果ての地にいる。ここから南側には協賛店舗がない。

ここからぐいーっと、日本橋に向けて北上していくことになるんだけど、早くも「もう駄目っぽい」という気しかしない。だってもう12時を回っているわけで、あと60も70もこれから見ていくというのは時間的にムリっぽい。

なにしろ、こういう古美術という趣味は、「会社帰りにちょっと立ち寄って物色する」ような人向けではない。優雅に平日の昼間に訪れることができるくらいの階級の人のものだ(随分偏見込みで語ってます、ええ)。なので、「20時まで営業しとります!」みたいなお店はほぼなく、17時くらいからじゃんじゃん閉まり始める。急がないと。

12:18
確かこのお店だったとおもうけど(記憶曖昧)、ご主人とちょっと話し込んだ。金箔が使われたかなり立派な屏風が展示されているお店で、バラではなく屏風一式を買うとなると1,000万円くらいにはなるそうだ。うひょう、高い。でも、随分歴史があるもので保存状態もよく、かなりイイものだという。

ばばろあがしきりに「もったいないですね」と言う。美術館にでも売れるんじゃないか、とか。

で、そのご主人からは「こんな感じで暇をしてるんで、買う気がなくてもいつでもお越しください、いろいろお話しましょう」とおっしゃって頂いた。社交辞令でも、なんだかほっこりしたお言葉。ありがたい。

12:46
ご主人と話し込んだのちに次のお店を目指す。

13:00
数分おきに見るアートジャンルが変わるので、本当にジェットコースターみたいだ。

13:05
間口が狭く、奥が深い・・・いや、奥も対して深くはないお店。こういうのが、本当にあちこちにあるから、美術の世界というのは奥が深い。

美術とは美術館で見るもの、ではない。こうやってギャラリーで売買される、生ものだ。

13:13
「銀座かわうそ画廊」という、変わった名前の画廊。

ここは12時半から営業開始なので、我々スタンプラリーストからするとしびれる存在だ。できるだけ一筆書きで、最短距離でお店をめぐろうと思っていても、こういうスタートがやけにのんびりしているお店があるとそうはいかない。

だからこそ、この手の企画は面白い。全店舗よーいどんで営業が始まって、全部同じ時間に終了、じゃあ面白さが半減だ。

銀座の雑居ビルは、急で・狭い階段を登るパターンが結構ある。エレベーターなんて、ないところも多い。足腰が元気なうちに、お店巡りは楽しみたいところだ。「老後の楽しみにしておこう」なんてやってると、銀座のど真ん中で行き倒れる。

(つづく)

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