「山」なのに「人波」にもまれる俗っぽい登山【高尾山】

山頂まであと20分

11:30
階段を登った先に薬王院の奥の院。

「奥の院」といえば人があんまりいないイメージがあるが、ここは天下の高尾山登山道の一部。ばんばん人が通り過ぎていく。「日本で、もっとも人がやってくる奥の院」かもしれない。ただし、お賽銭の量は人の数と比例しないと思うけど。

木道を歩く


11:31
薬王院の境内を抜けると、木道があった。急な上り坂はもう終わったらしく、比較的なだらかな道。

山頂近くの人混み

11:41
山頂がそろそろ近づいてきたが、それにしても人が多いな。ここにたどり着くまで、幼少期のおかでんがそうであったようにリタイアした人もそれなりにいたはず。それでもこれだけの人の数って一体なんなんだ。

ここでドミノ倒しが起きたら、山麓まで延々と人が倒れていくんじゃあるまいか。

高尾山山頂

11:43
山頂到着。広場になっていて、なだらかな山頂だ。でも、ここが本当に山頂?

山頂の標識

11:44
おっと、山頂らしい標識があった。これだけ華やかな山だというのに、非常にしぶい。しぶいということは逆にフォトジェニックではない、ということでもある。せめて「高尾山 山頂」と書かれたプレートなんぞがあればいいのだけど。

ただ、ここで記念撮影なんてやる余裕は全くなかった。人があまりに多すぎるからだ。三脚立てて、セルフタイマー10秒セットなんてした日にゃ、3秒後にはカメラの前に人が横切り、6秒後には三脚に足を引っ掛けてカメラが転倒、、なんてことになるに決まってる。危険すぎるからやめとけ。

山頂の茶店

山頂脇にある茶店。軒を連ねている。

お山のてっぺんでこれだけにぎやかに営業している場所は、高尾山以外あるのだろうか?

・・・ああ、富士山がこれより大規模でやってるか。でもあちらは7月・8月の期間限定営業。高尾山の場合は通年営業だから、やっぱり高尾山はすごい。

各茶店では蕎麦を売っているお店が多い。そういえば冬になれば「高尾山冬そばキャンペーン」といった食べ歩きイベントがあったっけ。2012年では19店舗がイベント参加して蕎麦を提供した、という話だから、どれだけこの山に茶店が多いかが分かる。

山頂茶店のメニュー

下山してからしっかり飲み食いしよう、と思っていたので、お店には入らず外から眺めるだけ。でも、食べ物の値段は気になったのでしっかりチェックしておく。

ふむ、「名物とろろそば」が850円、「山菜おでん定食」1,200円などなど。山の上だから高くて当然だけど、食欲が一気にうせるほど高額にはなっていない印象。

面白いのはポップコーンが売られていたこと。250円だって。やっぱり家族連れの登山客が頼むのかな?

チップスター

なぜか山積みになっているチップスター。170円。この小ぶりなチップスター、100円ショップで売られていたのを見たことがある。ということは、高尾山山頂価格は下界の1.7倍ということになるな。なぜこんなに大々的にチップスターを売っているのか、謎。

やっぱり、ハイキング感覚で山頂までやってきた人にとっては、おやつは大事なイベント。だからチップスターを売っているのだろう。チップスターをぽりぽり食べながら、山頂からの景色を愛でる・・・いいじゃないですか、それ。でも、山頂は人でいっぱいで、風景なんて楽しむ余裕はまったくないんだけどね。

短冊

おっと、お酒の値段も短冊に書かれていたぞ。許されるならこれをそのまま七夕の笹にくくりつけたい!お酒がいっぱい飲めますように、って!

ちなみに我らが「生ビール」、大が780円、中が680円だった。うーん、よくわからん。店によって大中小サイズがまちまちだからな。以前、銀座の某料理店で「生ビール大」を頼んだところ、ごくごく普通のタンブラーに入れられてできたのには激しく失望したことがあったっけ。これはおかでん基準では「小」だ、ばかもの!と言いたいのをぐっとこらえる。

ちなみに「瓶ビール大」も売られていたので、こちらの値段の方が参考になりそうだ。680円。うん、この山頂まで労力使って運び上げたにしては良心的な値段だと思う。お客さんがたくさんやってくる場所なので、「薄利多売」を狙っているのだろうか。

高尾山から小仏方面

高尾山から小仏方面を見る。たぶん。あまり自信がないけど。

山々が連なっている。

当初予定はここからさらに小仏峠まで進んでいくことも視野に入れていたのだが、「家に帰ってがっつり飲み食いするぜ」という気持ちが強くなってきてしまった。今日はこの辺で勘弁しておいてやるか。さあ、退却しよう。

稲荷山コース

12:15
帰り道は、混雑している一号路を避け別のコースを選んでみた。

稲荷山コースと呼ばれているルートで、全長3.1km。標準コースタイムは上り90分、下り70分とのこと。

山頂からいきなり階段が続く坂を下る。登ってきている人があちこちで立ち往生していた。急坂のせいで息が上がってしまったらしい。ほら、あともう少しで山頂だ、頑張れ。

逆にくだりは快適快適。一気に標高を下げる。

稲荷山コース1
稲荷山コース2

12:29
稲荷山コースは稜線の上をひたすら進む。稜線歩きは楽しいものだ。なんだか得した気分。

登山道には木の根っこが縦横無尽に走っている箇所があり、つまづいてしまわないように注意が必要。

稲荷山コース3

12:45
なだらかな道になる。おかげで快適に歩くことができる。

一号路は「森林浴」とか「気分リフレッシュ」なんていう世界と全く無縁な俗世間だったが、こちらのルートは落ち着いていて楽しい。ひとつの山で、「静」と「動」の登山道を選んで歩けるわけで、よくできた山だと思う。

展望台からの眺め

12:48
展望台からの眺め。曇っているので何のことやらさっぱり。

残り400m

13:06
3.1キロのうちあと残り400m。こういう標識がところどころにあるのも高尾山の特徴。

さあ、もうすぐでこの登山道も終わりだ。

坂を下る

13:10
ここから先は階段が続く道になる。稜線から逸れ、谷筋に降りていく。

ケーブルカーの駅

13:15
階段を下りきったところが、ケーブルカーの駅。下山開始から60分で麓に戻って来ることができた。お手軽な登山で、心地よい。高尾山は山頂も混んでいるが山麓も混んでいるのは相変わらず。これから山に登っていこうという人が結構いた。午後から登山開始しても日没までには戻ってこられるから、汎用性が高い。

参道を歩く

13:17
ケーブルカー駅から京王の高尾山口駅に向かう道から少し外れると、お土産物屋や蕎麦屋が並ぶ商店街がある。せっかくなので高尾山名物にもなっているらしい蕎麦でも食べてみるか・・・と様子を見てみたが、昼時ということもあってどこも満席。入店待ちの行列ができていた。よって断念。やっぱり家帰って存分に飲み食いした方がいいや。

京王線高尾山口駅

13:22
高尾山口駅に帰着。

うん、今回は「久々に山に登る」というシチュエーションにぴったりの山だった。高尾山が人気なのも納得がいく。人が多いのでイヤな人はとことんイヤな山だと思うが、人さえ気にしなければ軽装備でも登れるし良い山だった。途中でお店が何軒もあるし。

さて、今回ここで足慣らしをしたわけだから、今シーズンはもう少し派手に登山をしたいところだ。どこに登ろうか?

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