慣れない団体山歩き【西沢渓谷】

渓谷から逸れる

12:10
七ツ釜五段の滝を見終わったら、「さあもういいだろ?はい邪魔だからこっちこっち」とばかりに道は沢からそれていく。実際、これにて西沢渓谷歩きは終わりとなる。ここから先は、山の中をひたすら歩いていく森林浴コースとなる。

本当は、渓谷の右岸左岸ともに歩道が整備できれば良かったのだろうが、険しくて歩道が作れなかったのかもしれない。あと、両岸に人がいると、見た目が悪い。せっかくの美しい写真を撮っても、対岸に人が写りこんだのではイマイチなので、意識的に右岸にしか歩道を作らなかったのかもしれない。

登り坂

12:12
水面に近いところをこれまでは歩いてきたのだが、ここからは一度山の中腹まで高度を上げる。そのため、階段の道がつづく。

距離は短いし、さほど急な坂ではない。しかし、これまでのアップダウンと比べるとはるかにきついので、ヒイヒイ言っている人が結構いた。

元気出せ

12:13
ヒイヒイ言っている人がいるってことはお見通しだぜ、とばかりに、「元気出せ あと少しで頂上だ」という表示があった。

最後の登り

12:15
「終点まであと100メートルって言ってたじゃんー」と悲鳴をあげながら若い衆が登っている。こういうのは、大抵想定より長くなるもんだ。「100メートル、って書いてあったから、サバ読んで200メートルくらいあるんだろうな、と思っていたら実際は150メートルくらいだったのでラッキー」という発想の仕方が大事。

調理

12:21
階段を登りきったところで、水平移動の道に切り替わる。いったんここでお昼休み休憩、ということになった。

僕は、若い奴らに「山のメシってのはこういうんだぜ!」というのを見せつけてカッコつけようとして、ガスストーブとクッカーを持参していた。ラーメンを作ってやる、というわけだ。そして食後はコーヒーでシメ。どうだい、かっこいいだろう・・・とビシッと決めよう。

でも、そのために大量の水を持ってきている。かさばるし、重いし、あんまりいいことないなぶっちゃけ。

野菜

カッコイイ大人を演じようとしているが、やっていることは雑そのものだ。スーパーで買ってきたカット野菜をザックからおもむろに取り出す。

常温に半日さらされていたので、なんだか必要以上に野菜がくたっとしているが、見なかったことにする。これで山メシとしては豪勢な、野菜たっぷりなラーメンを作るんだ。

オリジナルのチキンラーメン

で、ラーメンは、先日「カップヌードルミュージアム」で麺からこしらえた、オリジナルのチキンラーメン持参だ。こういう細かいところで、新入社員たちに見栄を張りたくって仕方がない様子がうかがえる。しかし、見栄を張っている次元がどうも庶民的というか、B級感満載なんだが。

マイチキンラーメン

出来上がった野菜たっぷりチキンラーメン。

お昼ご飯

クッカーをそのまま器として食事。ひとり山メシにしてはやたらとデカいクッカーで、こうやって写真を見るとなんだか恥ずかしい。どんだけメシ食いたいんだよデブ、って感じで。

コーヒーを振る舞った

食後、コーヒーを入れる。こんな趣味はこれまでの僕にはなかったのだけど、なんかカッコつけたかったので。こういうところからも、この「慣れない団体旅行」にどう自分が向かい合ってよいのか、スタンスを見つけるために苦労している様子がうかがえる。

で、回りの若手にコーヒーを振舞った。さて、自分の分もお湯を沸かして飲もう、と思ったら、リーダーから「おかでんさん、そろそろ出発の時間なので」と言われてしまった。あれっ、そうなの?

団体最後尾で歩いていたので、休憩時間が僕は短かかった。にも関わらず、ラーメンを作って、その後コーヒーのためのお湯をクッカー2杯分こしらえていたんだから、そりゃあ時間が足りなくなるわ。

結局、肝心のマウンテンガイ・おかでんはコーヒーを飲むことができず、慌ただしく後片付けをするハメになってしまった。ああ、全然ダメじゃん。単にコーヒーを周囲の人にご馳走した、気前のいいおっちゃんになってしまった。こんなはずでは。

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