2002年06月09日(日) 2日目
深夜。
しんと静まりかえった部屋に、物音がする。
とん、ぱん、とてん、とてん、たん。
相当大きな音だ。
われわれが寝ているフロアの下・・・リビングがあるフロアから聞こえてくる。
あまりの音に目が覚めて、恐怖した。階下に、誰か、いる!
ヒグマがおそってきた?いや、そんな馬鹿な、リビングのあるフロアは3階に位置する場所。では、泥棒?うわあ!
こうなると、小心者のおかでんは「死んだふり」で防御するしかない。何事も無かったのように、身動き一つしないで寝たふりをしなければ。平常心、平常心。泥棒に見つからないようにしなくては・・・。
と、しばらくブルブルと震えていたら、隣で寝ていた兄貴が立ち上がり、階下に降りていった。おっ、男らしいぞ、兄貴!
がらがら、ぴしゃん。サッシが閉まる音。すると、さっきまでのやかましい音は急に静かになった。何だったんだ、一体。
翌朝。
おかでん 「あの音は何だったんだ?泥棒かと思ったぞ」
兄 「やかましかったな。あれ、窓の外のひさし部分に雨だれが落ちてきて、ぴたんぴたん音を立てていたんだよ」
おかでん 「ええー?そうだったのかっ!ぐはぁっ」
恐らく、ひさし部分に打ち付けてあった金属板が経年変化で浮き上がってしまい、雨だれが落ちるたびに派手な音を立てていたのだろう。それにしても、熟睡中に目を覚まさせるくらい派手な音を立てるひさしって・・・
おかでん 「鹿おどしみたいに、ヒグマとかキタキツネをびびらせる為の仕組みかな?」
兄 「だったら雨が降っていない時はどうするんだよ、単にメンテナンス不足なんだろ?」
おかでん 「ううむ、なるほど。いろいろ奥が深いな、このリゾート地は」
妙に納得。
さて、気を取り直して。写真は、昨日日高ケンタッキーファームの土産物屋で買ってきたビール。
「じゃがB」っていう名前で、どうやらジャガイモから作ったビールらしい。アサヒスーパードライを意識したのか、銀色の缶に「生」と大きく書かれている。
しかし・・・「Namara DRY」と書いてあるのには笑った。(なまら=北海道弁、非常に、という意味)
レンタカー前で記念撮影。
今日の行程は、大雪山、美瑛、富良野散策。
北海道だけあって、貸してくれたレンタカーは当たり前のように4WDだった。しかも、最低クラスの車を借りたにもかかわらず、1,500CC。ちょっと得した気分だ。
それにしても、北海道はレンタカーが多い。
気をつけないと、自信たっぷりに走っているっぽい前の車についていくと、道に迷うのに道連れにされてしまう事もある。よく見ると、その車もレンタカー。
トマムリゾートの中心地にある、ホテルアルファ・トマムから見た光景。山の中腹はスキー場になっている。そして、その手前に「ホテルアビチ」「ヴィラスポルト」などとホテル群が並んでいる。あそことこちらが同じ「アルファリゾート・トマム」だとはとても思えない。あいだの無駄?な林は何だ、と問いつめたい。
ちなみに、手前にある変な建造物は、「水の教会」というチャペル。水面に映るウェディングドレス姿がこれまた格別・・・らしいんだけど、高いところから見下ろすと単なるコンクリートの固まりみたいに見えて、ちょっとイマイチ。恐らく、目線を低くすれば幻想的なんだろうけど・・・・。
180度振り返ると、こんな感じ。
右側が「ザ・タワー」。左側が昨日「廃墟」とまで喩えられてしまった「ガレリア・タワー」。奥の、間にある低い建物が、われわれが宿泊している「ヴィレッジ・アルファ」という状態。
ええと、なんか観光案内っぽくなってしまったな。
しかし、こういういろいろ風変わりな、個性の強い建物が散在していると、ついつい紹介してしまいたくなってしまうのもこれ人情なり。
JR石勝線・トマム駅にやってきた。
ホームには駅員すらいない。そりゃそうだ、この駅は限りなくアルファリゾートに泊まりに来た客専用のような駅だから。
チューブ状の陸橋を200m歩いていけば、そこはアルファリゾート・トマムのインフォメーションセンターになっていて、各施設への無料送迎バスが出ているという仕組みになっているようだ。
北海道名物・・・なのかな?隠れた名物。
線路の分岐があるところには、スノーシェッドが用意されている。まるでトンネルだ。冬季、雪が積もって凍結しないための工夫だという。
何でこんなところにトンネルが?と初めて見たときは不思議だった。
トマムから国道38号に合流の標識。
・・・
おかでん 「あれれっ、この道、『道道1117号』だったのか!」
3ケタの県道ってのはまあ珍しくはないが、4桁の道ってのは初めて見た。
おかでん 「やっぱりこれは、屯田兵時代の名残で、北海道の開拓は国や官が積極的に行ってきたという証では・・・」
兄 「考えすぎ」
JR根室本線・幾寅駅。
「鉄道員(ぽっぽや)」のロケ地だったということで、撮影に使った駅舎がきっちり残されていた。
ただ、舞台の設定となっている「幌舞駅」という看板がどーんと出ているので、知らない人が見たら非常にとまどう。
正式名称の「幾寅駅」の看板は、写真で言うと電話ボックスの右斜め30度付近にある、壁に打ち付けてある小さな白い看板だけだったりする。
兄貴・おかでん共に「鉄道員」は見ていない・読んでいないので、「ふーん」って感じできょろきょろ周囲を見渡すだけだった。
駅前は、ロケセットが残されていた。観光地にしては珍しく、土産物屋がどこにもない。シンプルにロケセットが「放置」されているだけ、という感じ。
・・・特に感慨なし。
完全に、「とりあえず観光地だっていうので来てみました」というノンポリ観光客だ。
朝8時前ということで、観光客はほかに誰もいない。時々、地元の人がJR幾寅駅に家族を送りに車でやってきて、そそくさと立ち去るだけだった。
大地を覆う薄ら寒さといい、この殺風景さといい、人々のそっけなさといい、なんか「ああ、北の大地に来たな」という旅情みたいなものはその場から感じる事ができ・・・でき・・・
ああ、うるさいなあ、もう!さっきから延々、スピーカーで「鉄道員」のテーマ曲を流すなぁ!
近くのコンビニで朝食を購入。せっかくのリゾートライフなのだから、ホテルの朝食を食べれば良かったのだが、値段が高いという事と、時間が無いということで今日は断念なのだ。
何しろ、今日は2000mクラスの山に一つ登って、その後道央を観光しなくちゃならんのだ。暇などないのだ。
・・・ああ、やっぱり。リゾートに行こうがどこに行こうが、常に慌ただしい旅行プランを組んでしまう、貧乏人の性よ。
さて、聞き慣れないコンビニ(地元では結構なチェーン展開をしているようだが)で購入した朝食は、「日替わり日曜弁当」というものだった。
おかでん 「『日曜日も楽しくわくわくメニュー』ってサブタイトルが付いてるぞ!?メンチカツ弁当はわくわくなのか」
兄 「わくわくなんだろう」
おかでん 「そうか、じゃあ、月曜日は焼き魚弁当で月曜日もドキドキだったりするのか」
兄 「するんじゃないのか」
そっけない。
近くにあった道の駅駐車場で朝食を食べるが、正直、寒い。曇り空とはいえ6月でこの寒さとは・・・。
途中、「地図に騙されたァ!地図だと近く見えた大雪山はすっげぇ遠い!」なんて今更な事を車中でわめきながら、3時間以上かけて到着したのは大雪山旭岳のロープウェー乗り場。
ここから、標高1,600mまで一気に登って、そこから2時間で標高2,290mの山頂まで徒歩、という計画だ。
・・・あれれ、ロープウェー、往復2,800円もするンすか?
ちょっと気分がグラつく。
しかも、ロープウェー乗り場のお兄さんが
「今、上の方は風が強いのでこの後ロープウェーは運休になるかもしれません、長時間の滞在はできないかもしれませんがそれでもよろしいですか?」
なんて念を押してくる始末。ぐらぐらぐら。揺らぐココロ。
しかし、ここまで来て引き返す訳にもいくまい。それ、突撃だ。
ぐらぐらゴンドラが揺すられながら、終点に到着。そこは、雨がっぱを来た人たちがいっぱいいた。防寒の装備を持っていない人たちが、急きょレンタルしたものだろう。見ると、雨がっぱと長靴(!!)を無料レンタルしているようだ。な、長靴って・・・。
ゴンドラ駅から一歩外に出てみたら、このありさまだった。
雪。
霧。
ええっと、今6月でしたよね。すいません、北海道ナメとりましたぁ!まさかこんな状態とは思っても見ませんでしたぁ!
道理で「長靴レンタル」なわけだ。
駅に隣接してある、展望台。
「雄大な景色をお楽しみください」という看板と、100円双眼鏡が設置されているんだけど・・・
何も見えませんぜ、これだと。
出た。ヒグマ警報。思い出されます、羅臼岳を。
「あなたは今、ヒグマの生息する地域に一歩足を踏み入れました」
過去形で語られているあたり、怖い。
さすがにビビってしまったが、「いけるところまで行こう」という事にして突撃開始。
登山開始3分でこのありさま。一面の雪・・・。
半ズボンで登っている兄貴の姿は、ウケねらいにしか見えない。
ナップサックを背負っていたり、半ズボンだったりして傍目は素人のハイカーに見えるのだが、足下を見るとがっちりした登山靴を履いていたりする。すごくアンバランス。
旭岳の観光名所、姿見の池にて記念撮影。
おかでん 「とはいっても、池は凍ってて姿を見ようにも全くみえないんですけど」
記念撮影する意味もないんだけど、まあ「到達記念」ということで1枚。
ふ、不毛だ・・・。
兄 「頂上付近は濃霧時迷いやすいって書いてあるぞ」
おかでん 「ええと、それはまさに今このシチュエーションの事をいっておるのではないのか」
兄 「そういうことだ」
おかでん 「うーむ」
兄 「やめとくか?」
おかでん 「いや、行けるところまで」
一服の清涼剤。
男二人のむさ苦しい光景だけじゃ読者に申し訳ないので、キバナシャクナゲの写真でもお楽しみください。
しかし、こんな寒い気候でも花が咲くんだね。生命力に感心・・・
すまん、写真を撮った時は感心するほどの余裕なんて一つもありゃしませんでした。
登山道は稜線の上を通っていくのだが、広くのっぺりとした稜線のためどこが正規ルートなのか時々判別がつかなくなる。ところどころ、岩肌に白いペンキでルート指示がされているのだけど、濃霧のためそれすら判別がつかない。
しまいには、登山道が残雪に隠れてしまい、完全にルートを見失うようになってしまった。晴天だと、山頂を見ながら登っていけば間違いはないのだけど、こうも視界が無いとどっちに向かって登ればいいのか、判別が着かない。
さすがにこれは生命の危機だ。
硫黄の臭いが左側からしたので、こっちに谷がある・・・などと、臭いでルートを確保する始末。
兄 「やめよう、もうこれは。これ以上登ったら危険だ。ルート判別すらつかなくなりつつある」
残念ながら、1時間足らずで登頂断念。相当無念だったが、まあ山にお昼ご飯を食べにピクニックで来たという事にしよう、ということで無理矢理自分を納得させた。
そもそもこんなところで昼飯を食う必然性はないのだが、悔しいので強風の中、お弁当を引っ張り出して昼食タイムにした。
大きめの岩陰に隠れて、食べる。
「日曜弁当」を食べる兄。
どう見ても、難民だ。
山に登ってすがすがしくウキウキヤッホーにはとても見えない。
強風にあおられながら、寒さに震えながら食べる食事はまた格別・・・
なわけ、あるかあ!
おかでんの昼飯、のり鮭弁当。
いや、わざわざ写真を撮るまでもないんですけどね。
あっ、またメンチカツが入ってるよ。2食連続でメンチカツ・・・。
やっぱり、「日曜日も楽しくわくわく」するためにはメンチカツを食べないといけないらしい。
で、このどこが「楽しくわくわく」なんだか。
風にあおられているので、上半身がのけぞらないように腹筋に力をいれつつ食事。
霧のため、髪はびしゃびしゃ、眼鏡は水滴で前方視界不良。
今一体何を食べているのかすら判別がつかない。闇鍋じゃないんだから。
弁当の中に入っていた草型のビニールが風で吹き飛びそうになり、間一髪口でキャッチ。
兄 「そのまま押さえておけよ。ゴミ散らかすと環境破壊だからな!?」
両手を箸と弁当箱でふさがれているおかでんは、無言でこくこくと頷くしか無かった。
昼食を食べている間に時間稼ぎをしておいて、この天気が回復に向かえば・・・と淡い期待は抱いていたのだが。
これから登っていく方向の写真。何も見えません。駄目だこりゃあ。
諦めて下山。
北海道の山だけに、今度いつ来られるかどうか分からないので断腸の思いだが・・・ここで無理して登って、遭難なんてなったら2ちゃんねるの登山板で「パンパカパーン、また死にました」「濃霧の中DQN兄弟が強行登山であぼーん」なんて書かれるに決まってるので、やめにした。
キバナシャクナゲの群生。
あのまま無理して登っていたら、この風景ではなく「あの世」のお花畑を眺めていたかもしれぬ。
兄 「おい、見てみろ!標識が雪に埋もれて・・・あれれ?」
埋もれているのでなく、もともと低い標識だったという罠。
ようやくロープウェー駅が見えてきた。
駅まで直線距離で100m足らず。なのに、ぼんやりとシルエットしか見えない。
ロープウェーは運休することなく、きっちりとわれわれを下界まで運んでくれた。
しばらく下っていくと、急に視界が開ける。雲の層をくぐり抜けたということか。
写真を見てもわかるように、上は雲で覆われているが、下はすっきりと晴れている状態。
ロープウェー乗り場併設のお土産物屋で売られていた、「ご当地キティちゃん」。
最近、観光地でのキティちゃんの進出が著しいが、北海道だと・・・
・キタキツネかぶりものキティ
・ヒグマかぶりものキティ
のようで。しかも、カラーはラベンダー色。ううむ、ご当地ですな。
しかし、そもそもがキャラクターとして成立しているキティが、さらにかぶり物をするというのは妙な感じがする。
もっと言えば、「猫」はかぶるものであって、かぶられるものではないということだ。
何となく、ドラえもんに見えてきた。キティちゃんよ、どこへ行く。
登頂失敗の精神的ダメージを残す暇も無く、次の目的地に向かう事にした。目指すは、美瑛。「パッチワークの丘」で有名な場所だ。何のことはない、いろんな畑が丘陵地帯に広がっている田舎なのだが、その広々と広がる光景が非日本的でありCM撮影でよく使われている場所らしい。
・・・すんません、この地に訪れるまで、そんなこと全然知りませんでした。
まずは、イントロダクションとして「パッチワークの丘」入り口に位置する北西の丘展望台へ。
ピラミッドの形をした展望台に一瞬「観光化の波か?」とヒヤリとしたが、全体の景観を損なわない程度の派手さだったので一安心。
しかし、小麦畑のど真ん中にこんなピラミッドを造っていたら、UFOがやってきてミステリーサークル作るんじゃないかと冗談まじりに心配なんかしてみる。
展望台から見た美瑛の風景。
だだっ広い、という表現は大抵ネガティブなイメージに使われるが、この場合ポジティブに「だだっ広い」という表現を使いたい。そんな感じだ。
曇っているとはいえ、からっとした空気とこの開放感ある光景。これは気持ちいい。
小麦畑。
とにかく広い。
北海道が独立国家となった場合、食料自給率はどれくらいになるんだろう・・・とついつい夢想してしまう、それくらい広い畑だ。
美瑛といえば、これ・・・って感じで有名なのが、このポプラの木。「ケンとメリーの木」という。間違ってもケントデリカットの木ではない。もちろん、ケントギルバードの木でもない。
1972年にスカイラインのCMで登場し、それ以降有名になった木らしい。ってことは、もうかれこれ30年前。まだおかでんは産まれていませんな。
木の横には、ちゃんと「ケンとメリーのスカイライン」が陳列されていた。
・・・だそうです。
読みにくいかもしれないので、再掲。
ケンとメリーの木
この木は大正12年に農場の境界として植えられたポプラの木です。
「ケンとメリーのスカイライン」通称ケンメリは1972年(昭和47年)9月にデビューした。相合傘のシンボルマークとケンとメリーというユニークなキャッチフレーズで登場した4代目スカイライン。当時個人の名前や外人モデルを広告に使うのも、又CMソング(愛と風のように)がヒットチャートNo.1になる等、異例の続きで数々の話題を集めた。SKYLINE-青空と山並みを区切る稜線-という意味のごとく、この地を走り抜けました。
ケンメリの木のすぐ脇には、ペンションがあった。
その名も「ケンとメリー」。
何のひねりもない直球勝負。しかし、剛速球すぎて見逃し三振、って感じだ。
旭川空港に降り立とうとする飛行機。
←写真は縮小しているため、どう見ても飛行機には見えず、UFOに見える。気のせいです。
美瑛は風景が雄大すぎて、普通のカメラだとどうやっても納得のいくものが撮れない。
ケンとメリーの木のそばには、巨大な駐車場がある。周りはなーんもない小麦畑なのだけど、こういうところを見るにつけ、観光地なんだなと実感させられる。ただ、6月はまだシーズンではないらしく、駐車場はがらーんとしていた。
・・・ん、なにやら向こうの丘に黒い固まりがごろごろと。
宇宙人か?
近づいてみると、刈り取った牧草をロールにしたものだった。黒いビニール袋でくるまれているので、遠くから見ると異様だ。こうやって草をくるんでおくと、お日様の熱でイイカンジに発酵して、牛の餌として最適になるらしい。
ケンとメリーの木を遠景で。
この広大な風景は、近づいて写真を撮るのは無理。できるだけ遠く離れて撮影しないと。
美幌の光景(1)
マイルドセブンの丘。
美幌の光景(2)
これはセブンスターの木というらしい。
セブンスターのCMで使われたそうだ。
美幌の光景(3)
美幌の光景(4)
これはおかでんという名物で・・・
あれれ、自分自身だった。これは名物でも何でもありません。
美幌で大自然を満喫・・・あれれ、あの風景ってのは大自然とは言わないな、人工的に作られたもんだもんな・・・では何と形容すればいいんだ・・・大人工・・・違うな・・・大・・・大・・・
きりがないのでやめ
今度は俗化著しい風景も見ておこうではないか、ということで富良野にある「ファーム富田」に行くことにした。何となくカッコエエ名前だが、日本語に訳すと「富田農場」って事だ。
ここは富良野の象徴、ラベンダー畑が有名ですな。
入り口の看板。
色とりどりですな。
ラベンダー石けん工場。
ものすごく強い臭いがする。
一瞬、夜の銀座を思い出してしまったのは内緒だ。
夏に咲くラベンダーだけど、もう既に咲いておりました。
チューリップも咲いていました。
・・・うーん、男二人でくるところじゃないよなあ。お花畑を相手に、どうやってこの空間を楽しめばいいのか分からずに困惑してしまった。
一つ一つ、花を愛でるべきなのか?それとも、ざっくりと見て回っておしまい、という見方でいいのか?
とか言ってる間に、駐車場に戻ってきてしまった。終了。
ファーム富田は無料で入園できるのでとてもお得なり。
大雪山登山が途中断念となり、時間にはまだ余裕があったので麓郷に寄ってみることにした。ここは林の中にある場所で、「北の国から」の舞台となったところだ。
兄弟そろって、北の国からは見たことがないのだけど「とりあえず行ってみるか」ということでGO。
この奥に「五郎の石の家」なる建物があるらしいのだが、ゲートがふさがっていて中に入れない。
横に注意書きがされていた。
「ここより中へは、絶対に入らないでください。次回のドラマにもこの施設を使用します。このままの状態で保存していただきます様、皆さまのご協力をお願いします。 スタッフ一同より」
ってことで、まっすぐ石の家には行けず、回り道して石の家に向かうことになる。
これが「五郎の石の家」。
環境保持のため、これ以上近くには寄ることができない。
遠くから眺めるだけ。
「北の国から」を見たことがない人からすると、「だから、何?」っていう感じである。もちろん、われわれも然り。
とはいっても、いつもの「とりあえず」「せっかくだから」精神発揮、ということで記念撮影しておこう。
おかでん 「あの北の国からの舞台で!記念撮影を!」
兄 「全然感慨は無いけどな」
おかでん 「何を言う、ここはファンからすれば聖地だぞ!?勿体なくて涙が出る」
兄 「うそつけ」
少し離れたところに、「麓郷の森」という場所があった。
林に入ってみると、貸別荘みたいな建物が木々の間にぽつん、ぽつんとある。
「ふーん」って感じでざっくり見て通過。
後になってわかったのだが、黒板五郎が先ほどの石の家に移り住む前は、この地に住んでいたらしい。
まあ、それを知っていたからといって、やっぱり「ふーん」なんですけど。
トマムに戻ってきました。今日は、W杯サッカーの日本代表戦があるので、早く夕食を食べなければならない事情がある。
ってことで、敷地内にあった「カントリー亭」というお店でジンギスカンを食べることにした。
初日夕食は「釧路漁港の海の幸」、二日目夕食は「ジンギスカン」を食べるあたり、ものすごく観光客的俗世間にまみれきっているような気がしなくもないが・・・まあ、いっか。
食べ放題なので、心おきなく食べよう。
ドリンク飲み放題2,000円もあったが、兄貴がお酒はあまり飲まないタイプなので、泣く泣く個別注文にした。
しかし、写真のビール大ジョッキ(700ml)1杯で1,000円。おや、2杯大ジョッキを飲めば、飲み放題の元は取れてしまっていたんだな。結局、飲み放題2,000円分よりも多く飲んでしまい、損するはめになってしまった。
しかし・・・これで1,000円は高いなあ・・・。
とはいっても、ジョッキの取っ手を持たずに、胴体をむんずとつかんでぐいぐいと飲むのであった。
ぷはー、うまいぜ。山に登った後のビールは・・・って、結局山に登れなかったんだっけ。
われわれが食事をしている間、お客は一人もやってこなかった。焼き肉ってのは、わいわい雑然としているところで食べるからおいしいのであって、静まりかえった店内で食べるとどうも落ち着かない。ならばわれわれだけでも、と盛大に肉を焼いて食べてやった。
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