現在地点の確認のため、地図を参照しつつ読み進むと一層味わい深くなります。
さすがにガイド本だけでは心許ない、と思ったのか、木にへんろ道の行き先を示す案内標識がくくりつけてあった。
進路、右へ。
なにしろこのような道だ。山道なのか、それともただ単に山の斜面が平坦になっているだけなのかがよくわからない。
○13番から道しるべに従って東へ50m 竹藪の斜面下へ
ということだが、ええと、ここは竹藪ではないぞ。どこだろう。
おっと、道なりに進んでいると竹やぶに突き当たった。そこを下り始めたところに、竹に隠れるように石堂発見。見つけたぞ!
オリエンテーリングだな、ホントに。
[51番奥の院 石射寺(石手寺)] 10:55
なぜ昔の人はこんな竹やぶの中にお堂を造ったのか、作った人に聞いてみたい。「昔はここは街道筋で栄えていたんじゃよ」なんてことは絶対にありえん。
○ そのまま下へ降りたところ 新築
ということだったので、そのまま山を下っていくと、おお、確かに新築とおぼしき石堂が背中を向けているな。これは分かりやすい。
[76番札所:金倉寺] 10:59
76番札所、金倉寺。札所の順番がばらばらなので、今いったいいくつ札所を参詣したのかさっぱりわからない。
この石堂の片隅に、小さな「三角点標識」のような四角い石が埋め込んであった。何かと思ったら、「用地提供 ○○」と人の名前が書かれている。なるほど、この土地は倉敷遍路復興のために寄進されたものなんだな。
鶴形山北陵山岳ステージは無事終了。足を滑らせることも道を見失うこともなく、住民が住む一般道に降りてきましたよと。
○路地を南へ魔狩堂の手前 改築間もない木造の堂
魔狩堂・・・あった。え、これが札所じゃなくて、こっちの小さなお堂の方が札所なんですか。そうですか。
[81番札所:白峰寺] 11:04
それにしても、木造よりも石で作った方が長持ちするだろうに、殊勝なことをやってるよなあ。しかも、屋根は瓦葺きだ。
○大きな堂宇の通称魔狩大師堂 中で読経できる
[83番札所:一宮寺] 11:08
あ、魔狩堂も札所でしたか。そりゃ失礼しました。
ここはお堂というより一軒家か、集会所といった風情。中に入ることができるようだが、なんだか気が引けたので外からのお経で失礼させてもらう。
窓には、「般若心経を読む会 当堂にて」という紙が貼られており、熱心な信者さんの集会所になっているようだ。
そのすぐ横に、「阿智神社春季例大祭」の告知紙が貼ってあるのがいかにも神仏習合な世界。
ちなみに何で「魔狩」なのか由来はわからないままだった。本尊は聖観音。
○南へ50mタバコ屋の角右折、旧街道へ如竹堂向かい 山側の岩の上
鶴形山を回り込んで東南方面を歩く。タバコ屋の角を右折したら、そこは旧街道。ここをずっと歩くと、また鶴形山駐車場に戻る。
おっと、左側の古い街並みに気をとられていてはいかん。右手山側にお堂があるぞ。
やけに細いな。屋根とバランスがとれていないみたいだ。
[82番札所:根香寺] 11:14
根香寺。旧街道筋にあっていかにも以前から信仰されていました、という感じ・・・というのは考え過ぎか。
それにしてもこの斜面、石垣をわざわざこのお堂のために組んで、よくぞ作ったものだ。
○さらに進行方向20m先 山側坂上るスグ
ということなので、慎重に歩を進めながら山側をチェック。20mだから、うっかりよそ見しているうちに素通りしてしまう。
おっ、のぼり旗が見える。民家の裏に隠れるようにしてあったぞ。
[32番札所:峰寺(禅師峰寺)] 11:22
これはのぼり旗が無かったら気付かなかったと思うぞ。道路側からみると、民家裏の屋根付き物置場所に見えるから。あらためてのぼり旗を寄進した人に感謝なのだ。
ご本尊は十一面観音ということだったが、さすがに石像の仏様には十一の顔は描かれていなかった。このサイズでは無理か。
○その坂をさらに上る。(真上の位置) 新しいお堂
ということなので、坂をまだ上る。お、正面に何かお堂らしき建造物が見えるぞ。あれだな。それにしても相変わらず距離が近いなぁ。
あれ?
立派なしめ縄がつり下げられている。これ、仏教じゃなくて神道だぞ。
札所じゃないな・・・。じゃ、次の札所はどこ?
あっれえ、と思って今来た道を振り返ってみると、坂は折り返してまだ上に続いていた。その上ったところにお堂が見える。あれか!
確かに、ガイド本だと「(真上の位置)」と記されていた。この位置関係だと、ちょうど先ほど参詣した峰寺の真上になる。
頭上3mのところにある次の札所。
2次元の世界だけでなく、3次元の世界ででも至近距離の倉敷遍路。やるなあ。
[84番札所:八嶋寺(屋島寺)] 11:23
屋島寺到着。試しに見下ろしてみると、崖下すぐに先ほどの峰寺の屋根。
この八嶋寺、木堂と石堂が向かい合わせになっている。何事かと思ったら、木堂の方が本堂、石堂の方は大師堂になっていた。倉敷遍路の中で、唯一大師堂が存在する札所だ(これは結願してから気付いたことだが)。
今まで、札所一カ所につきお経は1回しか唱えていなかった。しかしここではそういうわけにはいくまい。
まずはお大師様には失礼と存じながらも、大師堂に尻を向け、本尊に読経。そのあと、狭い中くるりと向きをかえて大師堂に向けてお経。「徒歩0歩」で次のお堂にお経をあげるなんて、後にも先にもこれだけだと思う。
旧街道を歩く。
「蕎麦喰い人種行動観察」では何度か登場している蕎麦屋「さくら」の前を通過。
昼前だし、蕎麦を一枚手繰るのもいいねえ・・・と思ったが、絶対にお酒飲んでくつろいじゃうからそれは却下。
あっ、いけねえ、それ以前に財布を持ち合わせていないんだった。
幸い、今のところ喉の渇きや空腹は感じていないので良いが、この後大丈夫かしら。まあ、それも修行なり。
○アイビー正面方面へ(小野邸の跡地が近道)アイビースクエア正門前の三叉路信号渡る そのスグ上 観龍寺所管の看板の奥はいる
鶴形山をぐるり2/3周したが、いよいよ鶴形山とはお別れ。今度は少し離れた向山へとステージを移す。
アイビースクエア正門の前を通り過ぎる。立派なレンガのアーチだ。通常、観光客は倉敷川側からアイビーの敷地に入るので、こちら側からの光景は見たことがないだろう。
アイビースクエアはホテル業も営んでおり、その名の通りツタに覆われたレンガの建物に客室が並ぶ。
・・・というのをそのまま素通り。今回は観光が目的ではない。
次のステージとなる向山。
鶴形山の向かい側にあるから「向山」と名付けられたのだろうか?「むこうやま」と読むのか、「むかいやま」と読むのかは不明。
ええと、正面に信号があるけど、あれが「三叉路信号」ってやつかな。
信号正面に階段があった。
これを上れということらしい。。。で、いいんだよね?あんまり自信ないけど。
とりあえず上ってみよう。
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