遍路はつづくよどこまでも【倉敷八十八カ所礼状巡り】

現在地点の確認のため、地図を参照しつつ読み進むと一層味わい深くなります。

○アイビー正面方面へ(小野邸の跡地が近道)アイビースクエア正門前の三叉路信号渡る そのスグ上 観龍寺所管の看板の奥はいる

階段のところにお地蔵さんが三体並んでいたが、これは・・・違うな。観龍寺所管の看板、っていうのがない。

おや。

普通の民家のようだが、よく見ると「第六十六番大師堂 観龍寺所管」と記された木の札が軒下にある。

この階段の奥か・・・。

階段を登ってみたが、それらしきものは見あたらない。ロストした!こんなところで札所を見失うとは意外だった。えええ、看板は見つけているのになあ。

まさかとは思うが、看板が出ている民家の脇をのぞき込んでみる。

普通の民家だ。あんまりじろじろ見ていると不審者として通報されそうだ。

んー、どうしたもんかな。

さらに念を入れて、木札が出ている建物と階段の隙間に頭を突っ込んでみた。

・・・あ!

建ぺい率の問題で設けられたような、僅かな建物と壁との隙間の先にのぼり旗が見える!「千手観音」って書いてある!あれか、66番札所、雲辺寺。

呆れた。こんな「どさくさ」なところにも札所があるんだねえ。

雲辺寺といえば、四国遍路ではもっとも標高が高い難所。ここも、ある意味難所と言える。

66番札所:雲辺寺

[66番札所:雲辺寺] 11:44

隠れキリシタンがこっそりとマリア像を拝んでいたように、ここも隠れた仏像あり。

ただ、意図的に隠したわけではなく、単にもともと仏堂があったんだけど目の前に民家が建ってしまった、ということなのだろう。それでも、取り壊しされなかっただけセーフだ。

○同所

[85番札所:八栗寺] 11:44

おっと、同じ場所に八栗寺もあるのだった。道理で仏像が多いと思った。

忘れないように、お経をもう1セット唱えないと。

66番札所:雲辺寺

○そのまま坂道上がる50m行き右手 周りは墓

いやまあ、これまでもお墓の中に札所があるというパターンはいくつも見てきましたけどね。あらためて言われなくても。

確かに周囲の山の斜面はお墓だ。

お墓沿いの階段をのぼる。

86番札所:志度寺

[86番札所:志度寺] 11:52

確かに、墓石が石段のようになって並んでいるところに志度寺発見。

○さらに上へ20m車道へ出る手前 左側

ということで、墓地団地と化している山腹の階段をさらに上り詰めていく。ええと、左側、だな。

[87番札所:長尾寺] 11:53

確かに言われたとおりの所にあった。曖昧な表記をしているようなガイド本だが、距離や発見のツボの押さえどころなど案外正確だぞ。

○車道に出てそのまま上へ、100m 大きな三叉路にある石堂

おっと、車道を横切るのね。ガイド本があるからなんとか行けるが、これを山勘で行けと言われたら多分無理。

振り返ると、倉敷の街並みが一望できる。

倉敷は景観条例が制定されているので、美観地区と呼ばれる観光スポット周辺はビルの高さ規制がある。だから、なかなかに景色がよろしい。

アイビースクエアが眼下に見える。なるほど、確かに上から見ると工場の形をしている。さすがは元紡績工場。観光客目線でアイビースクエア内にいると、観光施設かホテルかにしか見えないのだが。

大きな三叉路、というのはどうやらこのことらしい。車道にぶつかった。三叉路、というよりT字路だな。

「ホテルXX ←700m」という看板がでている。ペケペケ、としているのは名前を伏せているのではなく、実際にそういう名前のホテルだ。多分「ダブルエックス」とでも読むのだろう。

これはいわゆるラブホテルで、夜になると向山の山上を赤と緑のXXという字の電飾で染める。せっかくの倉敷の夜景が台無しだ。倉敷川のゆるやかな流れ、両岸の柳、水面を泳ぐ白鳥・・・のはるか向こうに、京都の大文字焼きのように山中輝く「XX」のネオン。

いかに景観条例があっても、美観地区からそれなりに離れたところの建造物にまで市としては規制がかけられないのだろう。結果的に、「見たくないものが目に入っちゃうけど、見なかったことにするしかない」。

[10番札所:切幡寺] 12:03

おっと、特定ホテルの批判ばかりしていてもいかん。三叉路脇に切幡寺があったので、ここでお詣り。

○その左となり

とガイド本で書かれているとおり、離れること数メートルに次の札所があった。近いな。

[88番札所:大窪寺] 12:07

とうとう88番札所に到着してしまった。

・・・まだ札所半分も巡ってないけど。

なんともありがたみのない88番だ。2001年の時の感動はどこへいった。

でも、なんだかうれしくなってしまったのは事実。その証拠に、記念撮影なんてしてみたり。

○その三叉路を、今までの進行方向の左へ(すなわちユースホステルの方向ではない)60m右手の山側斜面少し登る

ということなので、先ほどの三叉路に戻って、ホテルXX方面に進む。

んーっと、なんか山側(右手)の崖の上に白いのぼりが見えるぞ。あれか。

[88番奥の院] 12:10

げえ、大窪寺の奥の院まで巡礼コースに入っているのか。

あわてて遍路ガイド本をめくってみたら、この先の札所でもところどころ「奥の院」が巡礼先として登場することがわかった。

八十八カ所巡りじゃないじゃないか、これじゃ。

90カ所越えるぞ。

だまされたーっ。

いや、別にだまされても構わないですけど。いやあありがたいなあ、お詣りするところがされに増えるなんて。

・・・夏じゃなくてホントに良かった。無銭で水筒も何もない状態での遍路、体力勝負だ。夏だと脱水症状起こして途中大日如来様のお迎えが来て西方浄土に連れて行かれたな。

8番札所:熊谷寺

○その先50m三叉路と脇道への手前左側、道路沿い

ということで今度は視線を左に向けつつ歩き始めよう。

・・・と思ったら、歩き始める前に次を発見。眼鏡による矯正視力1.2でも50m先の札所発見可能ということを知る。

[9番札所:法輪寺] 12:14

法輪寺。

日に照らされやすい場所のため、紫色の布が色褪せていた。

8番札所:熊谷寺

○その向かい、脇道の上がり口

[8番札所:熊谷寺] 12:16

法輪寺と道路を挟んで向かい合うような位置に熊谷寺はあった。

「見つめ合っているところをすまんですが、ちょっとばかりお詣りさせていただきますよ」とお経を唱える。

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