おもてなし三昧な世界【台湾南部滞在】

台湾の道を走る


道中、巨大な敷地を持つ立派な建物が見える事がある。「あれ何?」と思わず聞いてしまうくらいだ。聞くと、そのいずれもが「学校」という答えだった。台灣の学校、メチャ金かけとるやんか。いくらなんでもデカすぎだろう。これだったら耐震補強しなくても大丈夫、というぐらいごつい建物だし。

何でこんなに学校が立派なの?と聞いたら、Fishの見解としては「台灣は学校にお金をかけるから」ということだった。逆に、Fishからは「日本に来たとき、学校の小ささに驚いた」と言われた。確かに、このデカい学校を見慣れていると、そう感じるだろう。

もっとも、日本と比べて人口あたりの学校の数が違うはずであり、一概に比較はできない。学校数が少ないために学区が非常に広く、結果的にマンモス校となり巨大建造物になった、という事だってあり得る。

いや、でもその仮説はあまり正しくないようだ。校舎は兎も角、庭や門構え、全てが立派なのだった。これは生徒数の多寡ではなく、学校に対する基本コンセプトが日本とは異なっているためだと思われる。

真っ先におかでんが心配したのは、「これだけ学校が広いと、掃除が大変だろうなあ・・・」ということだ。毎日全敷地内を丁寧に掃除することなんて無理そうな規模なので、日ごとに場所をローテーションして掃除しているのかもしれない。

そんな景色を見ているうちに、立派な道路に出た。省道1号線、日本でいうところの国道1号線に相当する幹線道路だ。No.1の名前にふさわしく、北は台北の方から台灣西部を南下し、高雄を経由して恆春半島付け根までのびている。国土縦断の路線だ。

片側二車線ではあるが、路肩に相当する部分にバイク用レーンがあるのが特徴的。これはこの1号線に限らず、多くの道路で見かけられた。バイク天国の台灣ならではだ。

とにかく信号が少なくて、道は真っ直ぐだし、快適。警察がネズミとりをやったら捕まえ放題ではないのか?と思うくらいだ。ただ、日本の一般道が最高速度60km/hまでなのに対し、この1号線は70km/h制限の表示があった。快適な道だけに、制限が緩くなっている。

信号がないということは、即ちこの道を横断する手段が無いということだ。でもそれで特に問題が起きていないのだろうから、この辺りがいかに田舎かということがわかる。日本のようにだらだらと家や店が続くのではなく、ヨーロッパ的に集落と集落の間に「空白地帯」がある印象だ。

そんな1号線だが、感心させられるのは中央分離帯がしっかりしているし、街路樹がずらりと並んでいることだった。道路メンテナンスにそれだけ金をかけているというわけだ。素晴らしい。

でも、以前Fishの友達が台灣から来日した時の事を思い出した。その時は彼を車に乗せ、首都高速を走ったり横浜に行ったりしたのだが、「日本の道路がとても整備されていて素晴らしい」と絶賛していた。デコボコが少ない事に感心したとのこと。そうか、台灣の道路事情はそんなに悪いのか、とその時思った。

しかし、いざこうして走ってみると、日本よりむしろ立派でやんの。どうなっているんだ。友達氏の発言はヨイショだったのか。

Fishにその点聞いてみたら、「いや、台灣の道路はあまりよくないよ?バイクに乗ってみれば分かるけど、すごくよく跳ねる」と言っていた。そんなものなのか。確かに、バイクに乗ってれば路面コンディションの善し悪しには敏感になるな。

とはいえ、この道がそれほどデコボコしているとも思えない。謎だ・・・と思っていたのだが、その答えは後になって分かった。主要道路の整備に関しては日本とほぼ同等のようだが、言われてみれば若干うねりがある路面のような気がする。とはいえ、「気がする」程度だ。ただ、一歩路地に入るともう駄目だ。途端に路面状況が悪くなり、まさに「舗装されているけどデコボコ道」なのだった。日本の道路がなんとも平均的に優等生かというのは納得がいった。

←林家猪脚免費停車場

そんな台灣の道路事情を眺めつつ、車は進む。「ほら、あれだ!」の声で、前を見ると「←林家猪脚免費停車場」という表示。ここから脇道に逸れれば、猪脚(=豚足)で名を馳せる集落、萬巒というわけだな。

海鴻飯店駐車場

猪脚で名を馳せる萬巒。

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