ノーアイディア・上海【上海2】

ぐったりするキンシコウ
キンシコウ三角木馬

あまりの暑さにぐったりするキンシコウ。両手両足をぶらーんと垂れ下がり、一人SM三角木馬状態。
ああ、かき氷を差し入れしてあげたい。それが駄目だなら水鉄砲で水をかけてあげたい。喧嘩になるかもしれないけど。

ホワイトタイガー

希少品種ホワイトタイガーが何気なく飼育されているのが上海動物園クオリティ。

シマウマ

おっと、パンダと同じ白黒だからといってちやほやしないよ、シマウマくん。

シマウマも希少品種になったら、「白黒の縞模様がキュートな絶滅危惧種!」と人気が出たりするのだろうか?

野良猫

待て。君は駄目だ。君も間接的に動物園で飼育されているのだとは思うが、アナタの肩書きは「野良猫」だぞ。

いやだから、そんなに馴れ馴れしく足にまとわりついてもだめー。同じ猫科のパンダを見てみろ。あれだけ愛嬌ある挙動してからだ、まずはそれからだ。

オバルタン

16時頃動物園を後にし、そこから夕食会場である韓国式焼肉の店「オバルタン」を目指す。時間だけはたっぷりあるので、ひたすら徒歩だ。コダマ青年が「30分くらいで着くかな?」と目測で語っていたが、実際は1時間近く歩くことになった。動物園を歩くだけで結構披露したが、これでますます疲労困憊。連日の疲れが溜まっているからなあ、足に。

で、そのオバルタンだが、17時丁度に到着したらまだ開いていなかった。しばらく店の外で待つ。

路上で体操中の店員さん

なんだなんだなんだ。17時になったところで、ビルからたくさんのコックさんやフロアスタッフが出てきたぞ。しかも、大きなスピーカーを抱えている人もいる。

何が始まるのかと思ったら、周囲に響き渡る大音量で、一階のスペースにて体操を始めたのだった。体操といっても日本のラジオ体操みたいに全身くまなく運動するものでもないいい加減なものだし、流れているのは歌謡曲。眠気覚ましくらいにしかならないと思うが、これをやるのでは作業効率がちがうのだろうか。思わず写真を撮影してしまった。

オバルタン店内

15分ほど遅れて開店(いや、15分ほど前倒しで開店、なのか?)。

店はわれわれしかお客さんがいない。

コダマ青年にメニュー選びを任せる。

「ここはあまり頼まないで十分なんだ、韓国式の焼肉店だから、突出しみたいなのがたくさん出てくる」

ああなるほど。キムチとかああいうものが「無料サービス」状態で並ぶんだな。以前そういうお店に入った経験がある。でも、その突出しを想定して注文量を減らすお客さんばっかりだと、お店は儲かるんだろうか?心配になる。

「肉は二種類くらいで十分。ここの丸腸はぜひおかでんに食べてもらいたいから・・・あとはどうする?骨付きカルビか、それともミノあたりにしとくか」

焼肉屋にやってきて肉を二種類しか頼まないというのは驚き。そんなのは初めての経験だ。面白い、もっとやれ。

結局、丸腸と骨付きカルビだけを肉としてはセレクトしておいた。あとはコダマ青年が適当にチョイス。

ずらずら料理が並ぶ

うお。予想していたのと全然違う。いろんなのが突出しでやってきたぞ。その数、9皿。オイキムチ、カクテキ、ナムル・・・程度のものが出てくるんだろうと思っていたら、サラダやらなんやら種類豊富。まさか9皿とは思わなかった。目を真ん丸にして驚愕するおかでん。

「もう、これだけで十分酒飲めるな」
「でもこの店来てこれだけってのはもったいないぞ。ホルモンの名店だから、ぜひホルモンを食べて帰ってくれ」

えらい自信の持ちようだ。

とりあえず青島ビールで乾杯。上海滞在最後の夜は青島ビールが似合う。

「味、薄いけどな、相変わらず」

カルビを焼く

コダマ青年があえて「韓国式」と形容するのはなんでか、と問うたら、上海には「韓国式」とは違う「日式」という焼肉のジャンルがあるのだという。

「韓国式」は店員がみっちりテーブルに張り付いて肉を焼いてくれるのに対し、「日式」は自分で焼くスタイルなんだそうだ。あと、細かいところでは「味付けがすでに肉にされている韓国式」「肉は味付けなしで、食べる際に焼き肉のたれをつける、日式」などの違いがあるとのこと。へー。全然意識したことないなあ。

で、このお店は「韓国式」のお店なので、店員さんが肉を焼いてくれる。頻繁に肉をひっくり返し、焼き具合を確認し、焼きあがったらハサミで肉を切り、さあ食べよとベストタイミングを指示してくれる。なんともぜいたくっちゃあぜいたくだが、落ち着かないのも事実。店員さんには日本語が通じないからまだいいけど、言葉が通じる状態だとちょっとした噂話もおちおちできたもんじゃない。

「駐在している人の間でも、韓国式がいい、という人と日式がいい、という人とで真っ二つに割れるよ。日式の方は気楽なところが良いという意見だね」

とコダマ青年。なるほど、確かにその意見は納得だ。

肉を焼く際、頭上からじゃばら式のホースのような煙突をぐいーっと伸ばし、肉にぶつかりそうなくらいまで近づけて焼いている。日本にはないスタイルの吸煙なのでびっくりだ。煙突が細くて心もとない、と思っていたが、何せ煙発生源すぐそばに煙突の口があるので煙をぐいぐい吸っていくのだった。

丸腸

骨つきカルビ、おいしゅうございました。たまらんですな。カルビが網の上から消えたら、次は丸腸の登場。同時に複数の肉をバラバラに焼いて、焼肉ごった混ぜにはしないポリシーらしい。

丸腸からあふれる脂と、そこから立ち上る炎が興奮を誘う。ハサミで切り分けられた丸腸にさっそくかぶりついてみると、適度な弾力と柔らかさがたまらない。ビールビール。いや、ビールをごくりとやると丸腸が消えてなくなるかもしれない。いやー、今まで食べてきた丸腸はゴムみたいな食感のものがあったけど、これはそれと全然違うわ。うまいなあ。

「どうだね、うまいかね」

コダマ青年がうれしそうに聞いてくる。

「うまいねえ」

しみじみと応答するおかでん。

「さっきミハラさんから電話があったとき、今晩はオバルタンに行く、って話をしたら『ずるい!』って言われたもんな。ずるい、って言われても・・・」

ミハラさんもオバルタンが好きらしい。「ずるい!」はお店に対する最大の賛辞と言えよう。

みそ汁

ごはんと一緒にみそ汁が出てきた。

「具入り・・・というほどでもないな。これは単なるみそ汁?」
「辛い味噌汁。これがうまいんだ。いつも頼んでる」
「酒飲みがみそ汁とごはんだなんて・・・」

しぶしぶ飲んでみたら、いやびっくり、これが相当辛くてうまい。青唐辛子と赤唐辛子がたくさん入っていて、おかでん好みの辛さ。この辛さが唾液腺を刺激し、胃袋をぐるぐると鳴らす。

「これ、相当うまいな。でもコダマ青年、こんな辛いのは口にあわないだろう」
「それでも頼んでしまう旨さだ。よかった、おかでんに喜んでもらえて」
「くっそう、悔しいけどこれはビールよりもごはんだな。ちょっといったん休止してごはんタイムだ」

ちょっとうれしく、そしてちょっと悔しいひと時であった。

チヂミ

おっと、まだもう一品来たぞ。チヂミだ。

「どうするんだこれ。料理頼みすぎじゃないのか(実際よく考えたら、大して頼んじゃいないのだが)。テーブルの上がいっぱいだぞ」

置き場所に困るくらい、テーブルの上はお皿があふれてしまった。恐るべしオバルタン。

「食べられるだけ食べて、後はお持ち帰りにして家で食べるの。朝飯なんかにするとちょうどいい」

なるほど、そういう手があるか。いいよなー、お持ち帰り自由の国ってのは。心底うらやましい。がーっと食べて、余ったものはお持ち帰り。そんな自由きままなルールが日本にもほしい。

雲峰劇院

食後、タクシーを拾って静安寺近くの「雲峰劇院」へ。上海には4つの雑技団が存在し、その一つの常設小屋がここ。

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