慣れない団体山歩き【西沢渓谷】

歩く

10:26
また歩いていく。なだらかな、広い道が続くが、だんだん周囲の緑は色濃くなってきた。

この集団において、自分はどのポジションをキープすればいいのか最初戸惑った。「登山」ともなれば、リーダーが先頭に立ち、サブリーダーが最後尾につくのが一般的だ。前後から挟むことで、脱落者を防ぐことができる。でも今回は登山じゃなくって、いわゆる「ハイキング」だ。そんなことを気にしないでもいいのかもしれない。ただ、誰かが明確にしんがりを務めていないと危ないので、結局僕が最後尾にいることにした。

最後尾だと、写真を自分のペースで撮影できる。そして、仲間たちの背中しか映らないので、こういうサイトに写真を載せるときに楽だ。あと、サークル内で気心知れた知人がいない僕にとって、「団体行動をしながらも一人黙々と歩く」ってのがなんともしんどく、最後尾にいたほうが気楽だったという理由もある。結局、僕はどこへ行っても一人だ。(もちろん、道中いろいろな人と話はしたけど)。

甲武信ヶ岳分岐

10:27
そういえば全体の記念撮影をしていなかったね、という事でどこか「西沢渓谷」と書かれた看板はないかと探していたのだが、ようやく見つけたのがこれだった。

「←西沢渓谷」の看板の横に、大きく「日本百名山 甲武信ヶ岳登山道入口」というデカ看板がある。

「これじゃ、まるで甲武信ヶ岳に登るみたいだ」

とみんな笑ったが、「もっといい看板があったら、その時に。」なんて言ってたら結局撮影しそびれそうな気がした。だから、強引にここで撮影。案の定、本当に甲武信ヶ岳登山に行ってきます!という写真になった。

「おかでんさん、百名山ピークハンターなんですよね?ここから甲武信ヶ岳行きます?」

と言われたが、さすがにそれは勘弁してください。みんなで和気あいあい西沢渓谷満喫中の中、一人甲武信ヶ岳登山ってなんの修行なんですか。

20130928-028
滝?

10:32
道はゆるやかだけどだんだん川に近づいてきた。特にコメントなしなので、はしょる。

ロッヂ

10:37
何やらロッヂのようなものが見えてきた。個人宅・・・なわけないよな。では山小屋かというと、そうでもないようだ。人の気配がない。後で調べてみたら、ここは現在閉鎖中の「西沢山荘」らしい。

立派な建物だと思うけど、なぜ営業していないのだろう。まあ、西沢渓谷をハイキングする人は全員日帰りだから利用しないだろうし、東沢警告を沢登りする人や徳ちゃん新道経由で甲武信ヶ岳に向かう人はいるだろうけど、泊まる人数はそれほど多くはないかもしれない。もったいないけど、仕方がないのかな。

標識

まだここに「西沢渓谷入口←」という看板が出ている。まだ入口にすら到達していないということらしい。あれっ、もうとうの昔に入口には入っているのだと思っていたのに。

20130928-032

10:41
前を歩く女性は、新入社員の一人。このサークルに入って、山歩きを始めたという。まだガッツリした山には登っておらず、来月には初めて雲取山に登る、とか言っていた。ほう、雲取!と感心したのだが、サークル内の同期たちだけで毎月一回、あちこちの山歩きをしているのだそうだ。その締めくくりとして、雲取山一泊なんだと。

まだこの女性は、背中に背負っているのはおにぎり型のリュックであり、いわゆる山用のザックではない。しかし、足元はそれっぽい装備で固めており、今、山用の装備を揃えている最中なのだろう。

ザック選びをはじめとして、いろいろな山用品を買う時は助言するよ、と言いたいところだけど、そういうのは同期同士でお店に行ってわいわい楽しむところも含めてのイベントだ。僕が先輩風吹かせるのはまったくのお門違いなので、アドバイスを乞われないかぎりは黙っているのがいい。

・・・と思ったが、僕は山岳部やワンゲルに所属したことがなく、そういう人たちに直接指導を受けたこともない。もしアドバイスをくれ、と言われても、自己流の眉唾な話しかしてあげることができないことに気がついた。案外自分の登山経験って薄っぺらいものかもしれない、とこれまでの自信が少しぐらついた。

いいね、世代が違う人と接すると、自分の現在過去未来を見つめ直すことができる。それは時にはトラウマを揺さぶったりもするけど。

吊り橋

10:42
二俣吊橋に到着。

「積雪20センチを超えたら通行止め」と書いてある。吊り橋だから、降雨量ではなく降雪量なんだな。

吊り橋を渡る

10:43
吊り橋を渡る。

吊り橋からの眺め
空

吊り橋から見た景色。

お日柄よろしく、青空が広がっている。

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