11:23
滝壺に向けて急降下。
貞泉の滝、という名前らしい。
なめらかな岩肌を滑り落ちる水。美しい。
なんだよ「美しい。」って。もっと気の利いた楽しいこと言えよ。でも、思いつかないよこれじゃ。
岩のギリギリまで詰め寄り、撮影する奴。
「あー、ここで滑り落ちたらオレ、助けにいかないといけないんだろうな」とぼんやりその様子を眺めていた。まあ、死にはしないかもしれないけど、どこまで流されるかな、など試算。本人は撮影に夢中で、そんなことを背後で考えられているとはまったく気がついていないと思うが。
この季節だから涼しげでいいけど、秋から春にかけてこれを見ると、激しく寒々しいと思う。
西沢渓谷のいろいろ。
11:39
母胎渕、という場所に来た。
あれか!あのくぼみが「母胎」なのか!
おぎゃあ!
どういう水の流れで、あそこがえぐれてしまったのか気になるが、それよりもあれを母胎と見立てた人のセンスも相変わらずいい。思いつかないぞ普通。僕なら・・・僕なら・・・ええと、僕なら・・・
単なるくぼみ、で終わり。あれに名前を付けようという発想すらなく、この場を素通りしていたと思う。いかんな、森羅万象を愛でる精神をもっと養わないと。
とりあえず、飛蚊症で見える蚊の一匹一匹に名前を付けるところから始めたい。いや待て、僕は飛蚊症じゃないし。
西沢渓谷の楽しい歩きはつづく。
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