褒美の希望は島流し【のっとれ!松代城2014】

ぽん酒館

越後湯沢駅といえば忘れてはいけないのが、「ぽん酒館」だ。越後といえば淡麗辛口の清酒を多数醸造していることで知られているが、その越後銘酒を一同に集めた場所になっている。といっても居酒屋なわけではなく、利き酒ができるスペースを中心に、お酒に関するつまみなど様々なものを販売している、「酒がらみの売店」だ。

見よ、看板にずらりと並ぶ銘酒のラベルの数々。

「越乃寒梅」「久保田」「八海山」などがとくに有名だが、地元越後湯沢でいったら「上善如水」なんてのもなじみ深いお酒の一つだ。

お酒好きに限らず、ここには是非一度足を運びたいものだ。・・・というわけで、立ち寄り。

名物の酔いつぶれ人形

ぽん酒館名物というか、トレードマークと化している「酔いつぶれたサラリーマン」の像。一升瓶を枕にしてひっくり返っている。僕は人生の中でこういう人を見たことは一度もない。昔は実際にこういうのがいたのだろうか?

そういえば、幼稚園の頃、近所の酒屋に行って、一升瓶の王冠を集めるのが好きだったことを思い出した。昔はご家庭でも当たり前のように一升瓶のお酒がたしなまれていたのだろう。数十年前はまだパック酒なんてあまりなかっただろうし。

ちなみにその王冠だが、コマになるようでならず、バッジとしても微妙であり、集めるだけ集めて、後で飽きて全部捨てた。珍しいものがあったら友達同士で交換していたような気がするけど、今ほど流通が発達していない時代だったので、そんなに風変わりな王冠は手に入らなかったはずだ。

ぽん酒館入り口

で、ぽん酒館のメインコンテンツともいえるのがこの「きき酒体験コーナー」。500円を払えばメダルを5枚もらえて、メダル1枚で1銘柄のお酒を試飲できる。つまり、500円で5銘柄。このコーナーがエクセレントなところは、マジで新潟のお酒を全種類集めちゃいました、ということだ。つまりここにお酒を全部飲めば、「俺は新潟の酒は全部知ってる!新潟の酒?まあまあだな」なんて偉そうな事を言うことだってできる。・・・ただし、100銘柄くらいあったはずだけど。お金はともかく、肝臓がもたない。やめとけ。

利き酒できます
コインロッカーのような仕組み

で、これが「きき酒コーナー」特製のきき酒マッシーン。

まるでコインロッカーのようだ!

お酒のラベルが貼ってある下におちょこを置いて、もらったメダルを一枚チャリンと投下すれば、じょーっとお酒が出てくる。風情もへったくれもないが、酒飲みなら誰しもこの非日常的なメカにワクワクするはずだ。

さらに、目移りしまくりな銘柄の数々よ。おなじみのお酒を探すもよし、見慣れない名前を探すもよし。「スキー正宗」(上越市)なんて、一体どんな味がするのか、想像するだけでも楽しいじゃないか。もちろん、飲んだらもっと楽しいだろう。

悪酔いしそうな酒

今回発見したなかで一番エキサイティングだったのが、「越後武士(えちごさむらい)」だった。「悪酔いしそうな酒」という不名誉?なPOPが付けられていて目を惹くのだが、見ると日本酒度+60、と書いてある。嘘だろおい。「めちゃくちゃ辛口」と評されているけど、この数字が正しければその通りだ。というかここまで辛いとまずいんじゃないか、と身もふたもない事を考えてしまう。見たことないぞ、こんな酒。

「リキュール、って書いてありますよ?日本酒じゃないんじゃないですか?」

よこさんが指摘する。あ、ほんとだ、リキュールって書いてある。紛らわしいなあ、他の日本酒と一緒に扱われているんだからーもー。・・・と思って後で調べてみたら、この酒、本当に清酒だった。「門外不出」の製法で作られており、なんとその度数は46度!おい、蒸留酒である焼酎はおろかウイスキーよりもきっついぞ。何をどうやったら米をそこまでアルコールに変換できるんだ。

醸造元である玉川酒造のwebサイトを見ると、

割って飲んだ場合、アミノ酸も糖質も通常の清酒の5分の1になり、ヘルシーなお酒です。

なんてしれっと書いてるけど、1/5に割ってようやく普通の清酒っぽいアルコール度数になるんだから恐るべき酒だ。カクテルベースにしてみるといいかもしれないけど、間違ってもこのきき酒コーナーでおちょこ1杯分あおっちゃダメだ。このあと倒れる。

「よこさんには是非ここで利き酒をやって欲しいなぁ、と僕は願っておるわけですが」
「いーやーでーすー、風邪引いてクラクラしてるのに、お酒なんて飲めるかってんでい」

即座に却下された。熱燗じゃなかったのがダメだったか。いや、そういう問題じゃないか。

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