重力がいざなうのです【奥多摩トレックリング2】

鳩ノ巣渓谷入口看板

白丸ダム(の魚道)を満喫したのち、我々はまた重力に誘われるままダウンヒルを続行した。とはいっても、すぐ先にまた次の立ち寄りポイントがあるので、ガッツリ自転車を漕ぐまでには至らなかった。

ちょっと休みすぎだろ、と思うが、ここから先青梅市街に入ってくるとろくに立ち寄りポイントはなくなる。標高差もなくなってヘイコラひたすらペダルを漕ぐ時間になるので、今のうちにあれこれ楽しんでおかなくちゃ。

というわけでたどり着いたのは「鳩ノ巣渓谷」。JR青梅線に鳩ノ巣駅というのがあるくらいだから、渓谷を楽しむ人が集うような風光明媚な場所なのかもしれない。「かもしれない」と書いたのは、前回ここは大して印象に残っていないからだ。今回は折角何人もメンバーがいることだし、しっかりと立ち寄ろうと思う。

ほら、わかりやすい看板がこうやって出てるし・・・といっても、この看板自体がさりげない。このトレックリング青梅サイクリングの醍醐味ともいえる、「オリエンテーリング的な道探し」がまさにこれだ。うっかりすると見落とす。見落とさないようにチンタラ自転車を走らせると、ダウンヒルの醍醐味が失われる。ゆっくり、急げ。これぞ今回のキーワード。

鳩ノ巣渓谷入口

何しろこれだもの。鳩ノ巣渓谷に下りる道がこれ。

「いや、さすがにこれは違うんじゃないか?」

とみんな自転車を停め、お互いの顔を見合わせる。

「だって地図だと、この先に国民宿舎があるって書いてありますよね?」
「んー?」

国民宿舎が立派かどうかは知らないけど、そういう施設に向かう道にしてはさりげなさすぎる。で、全員が躊躇したのは、この道がそこそこの下り坂だからだ。歩くならともかく、自転車でこの坂はイヤだなあ、という気持ちが誰も持っていた。道間違えてましたー、という時にここをよじ登ってくることを考えると、うんざりだ。

でも、他に道がなさそうだし、しょうがないここを下るしかあるまい。

疑心暗鬼になる

いよいよ、これ以上自転車でさえ行けないところに行き当たってしまった。ここから先は歩いていけという。えー面倒くせー。

でも、確かにフェンスには「鳩ノ巣渓谷が一望できる 絶景cafe ぽっぽ」という看板が出ていた。あ、やっぱりここであっていたらしい。

この「ぽっぽ」でお茶でもしよう、というのが当初計画からあったから、間違ってはいないようだ。それにしても本当に休んでばっかりだなおい。

坂を下る

歩道を歩いて渓谷に向けて下りて行く。

繰り返して言うが、今日はあくまでも「サイクリング」に来たんだ。「ハイキング」ではない。何をやってるんだ我々。

つり橋

あった、吊橋。この下が鳩ノ巣渓谷になるらしい。

で、そのすぐ脇にギャラリーぽっぽを発見。よくもまあ、こんなところに喫茶店を作ったもんだと驚く。一体どれだけお客さんがやってくるというんだろう。

鳩ノ巣渓谷

吊橋から見下ろした、鳩ノ巣渓谷。おお、案外やりおるわ。渓谷っぽいじゃないか。こういうところでラフティングをやったら楽しそうだけど、それにしてはちょっと水流が足りないか。青梅街道はこの渓谷から少し離れたところを走っているので、ドライブ中にこの景色を楽しむことはできない。自転車を漕いでいて、なおかつそこから徒歩でたどり着いたものだけの楽しみだ。

まあ・・・そこまで絶賛するほどの絶景、というわけではないんだけど。

ギャラリーぽっぽ

別に喉が渇いているというわけではないのだけど、折角だから「ぽっぽ」でお茶を楽しむことにした。こんな場所にわざわざお店を作ってるんだ、その心意気に応えたいじゃあないか。絶景を見下ろしつつ苦みばしった珈琲を一口すすり、「ああ、生まれ故郷を思い出すな」とか言ってみたい。別に僕は都会生まれで、山育ちの経験は一度もないのだけど。

ぽっぽの店内

ってなわけでぽっぽ店内。渓谷にせり出した窓沿いにカウンター席があり、渓谷を眺めることができる。渓谷の下から見上げたら、カウンター席に座っている女性たちのミニスカの中身がパンチラできるんじゃないか、とか余計なことを考えてはいかん。それ以前に、こんなところにミニスカでくる人はいないから考えるだけ無駄だ。

窓から渓谷

鳩ノ巣渓谷を見下ろしたところ。

時間が許すなら、1時間くらいここでぼんやり過ごしてもいいなあ、と思う。結構マジで。

コーヒー

珈琲を飲んだり、ジュースを飲んだりしてしばらく休む。いやあ、今日は癒されるなあ。サイクリングというれっきとした運動イベントのはずなのに。ドリンクが想像以上に美味くて満足度たかし。

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