2,000人の右往左往【メガ鬼ごっこ】

鬼が追いかけてきた

試合開始。ブザーが鳴ったのか、号砲だったのか、かけ声だったのか、合図は覚えていない。鬼が来るぞ!ってことで緊張と興奮のため、それどころじゃなかった。

鬼が三塁側ダグアウトから飛び出してきた。赤いタイツを着ているのが、5名以上は確実にいた。正確な人数はわからない。

外野の一番深いところにいたのだけど、全力疾走で飛び出してきた鬼はあっという間に外野まで到達した。さあ阿鼻叫喚の始まりです。恐怖のあまり、参加者一同意味もなく「うわあああ」と叫んでいる。おかでんも同じく、「鬼!鬼どこ?鬼いた!うわあああああ」とうわずった声で叫び、そして逃げ出した。

しかし鬼は右にも左にもいる。何しろ、扇の要の部分にあたるところから蜂の子を散らすように飛び出してきているので、右にも左にも正面にもまんべんなく鬼がいるのだった。試合開始前は、「巨大魚から逃げるイワシのように、群れになった人が一団となって行動する」のだと思っていた。しかし実際は全然違う。自分が逃げている方向からも、鬼から逃れんと逃げてくる人がいる。まさに「逃げ惑う」という表現がぴったりで、赤チームの人たちは右往左往。

鬼がやってきた!

鬼だぁぁぁぁ、とはるか前方に見えた赤鬼に恐怖し走り出したら、走った先にも鬼がいてあっけなくタッチされてしまった。ゲーム開始から捕まるまで、所要時間は1分ちょっと。なんともあっけない幕引きだった。ありゃあ。

鬼にタッチされたプレイヤーは、おでこに巻いているはちまきを取り外して「ゲーム終了」の意思表示を即座にしなければならない。そして、フィールドから速やかに立ち去る。このあたりはサバイバルゲームに似ている。

ファウルグラウンドのライン上には、鬼ごっこ協会だかなんだか、その道のプロの方が審判として見張っていた。ファウルグラウンドにはみ出てしまうと、たとえ鬼に捕まらなくても失格となるからだ。

あっけなく鬼にタッチされた

遮蔽物があるわけでもない、真っ平らなフィールド。鬼が縦横無尽に走り回ると、そこは死屍累々となった。ぞろぞろとはちまきを取り外したプレイヤーが場外へと出て行く。見ろ、鬼は圧倒的じゃないか!?

熱血鬼

しばらくしたら、次なる鬼の投入が宣言された。

誰が出てくるのかと思ったら、「熱血鬼」・森脇健二だった。今回は、実働部隊としての赤鬼の他に、こういう芸能人ゲスト鬼が何人か投入されるらしい。ゲスト鬼自体が単発で投入されても、劇的にプレイヤー不利になるわけではない。とはいえ、鬼が少しずつ増えていき、フィールドが狭くなっていき、なおかつフィールド内にいるプレイヤーの数が減る・・・どんどん時間の経過とともにハードモードになっていくのは間違いない。

一時休止

折角だからゲスト鬼に追いかけられたかったなあ、と思うおかでんは既にスタンドに引き下がっていた。これから続々ゲスト鬼が出てくるであろう事を考えると、あまりにあっけない幕引きだった。

見ると、地面に両膝をついてへとへとになっている赤鬼がいる。そうか、鬼だって人の子だ、時間いっぱいひたすら走り回るなんてことは当然無理なんだ。イキがいい最初の2,3分をしのげば、その後は少しは難易度が下がるのかもしれない。もちろん、それを見越しての鬼の追加投入なわけだけど。

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