日本の中のブラジル【群馬ブラジリアンタウン】

人気おやつ!!

店頭に貼ってあったポスター。

個人商店の割にはやけにちゃんとしたレイアウトで作られてるな、と感心したが、見ると「南米雑貨&食品店カンタガーロ」と描いてある。

「ああ、チェーン店なんだよカンタガーロって。で、フランチャイズ展開していて、このお店は宮城さんがやってるんだ、きっと」

と適当に推測する。

しかし家に帰って、「カンタガーロ」なるチェーン店を調べて見たが、そんなお店はここ西小泉駅前にしか見当たらなかった。やっぱり個人商店なのか、ここは。

ついでに言うとこのお店、「宮城商店」と紹介されていたり、「黒木商店」となっていたり。どっちなんだ一体?

まあそれはどうでもいい。ポスターだポスター。「ブラジル人気おやつ!!」とビックリマーク二つを付けて大紹介されているのだが、これがもう全くわからん。

「カリカリに揚げたポークスクラッチング」の「プルルカ」なんて聞いたことがない。そもそも「スクラッチング」ってなんだよ。

最近、「フェイジョアーダ」くらいは市民権を得つつあるけど、まだまだブラジルの料理というのは知られていないものが多いものだな。

「コシーニャ」「キッビ」、もうさっぱりわからん。でも食べてみたい。

宮城商店の中

店内に入ってみると、そこはもう見慣れない食材の数々。

「うおおおお」

思わずテンションがあがり、自らの気持ちを表す効果音を発してしまう。本当にずらりと、知らないものだらけだ。

「そうか、そりゃそうだよな、普通の日本食材は近所のスーパーで買えばいいのだから。ここは南米の輸入食材に特化したほうがいいもんな」

感心する。しかし、あまりに見慣れないものだらけで、目のやり場に困る。一つ一つ、「これはなんだろう?」と吟味したくても気が散ってできない。

「うーん、日本人に馴染みのある食材の中にところどころ知らないものが混じっている、くらいの方がテンションのピークを持って行きやすいものだな」

とむしろ後ろ向きなことを考えてしまった。それくらい、ここは非日常だった。そういえば、おしゃべりをしている店員さん、日本語じゃないし(たぶんポルトガル語)。

戦利品

大きな冷凍庫が店内にはあって、そこには肉がぎっちり詰まっていた。

怪しい食材や缶詰を買ってみたい気持ちはあったのだけど、よくわからないものを買っても後が困るので、肉を買ってみることにした。とても惹かれたし。

ブラジリアンタウン土産が肉ってどうなんだ、と思うが、まあ「実用性のある自己消費用お土産」ってことで。

「オーロラ ソーセージバーベキュー」というのを1つ。690円なのでまあまあなお値段。ブラジル、とラベルには描いてあるけど、日本語表記もある。どこで作られたものだろう?

裏を見ると、「原産国:中国」と・・・いや、嘘です。

もう一つは、ぶつ切りのマトン肉。

マトン

マトンですぜマトン。キロ単位で売っているというのが素敵すぎる。肉のハナマサでも、売ってるかどうか。

最近ようやく「羊肉は臭いが嫌いでね」という人が少なくなってきたが、やっぱり僕はあのぞうきん臭い肉が好きだ。なのでマトンラブ。キロでマトンが買えるとなると、そりゃあもう買いますよ奥さん。・・・オーストラリア産だけど。ブラジル感、ゼロ!

いやでも、「ブラジル人も愛する(?)マトン食肉文化を、我が家の食卓にも」ということで。食文化をある程度受け継ぐというかなんというかゴニョゴニョ。

ちなみに家では、調理法が思いつかなかったので塩ゆでにして食べた。モンゴルの食べ方だ。もうね、ますますブラジルから遠ざかってるんですけど大丈夫ですかそれは。

塩ゆでマトン肉、うまいです。手軽だし。やっぱり臭みのある肉だからこそ、シンプル調理でもいける。

お店

宮城商店を出た我々は、西小泉駅ロータリーをぐるっと回る。

赤い看板のお店がある、と思ったら、ここはブティック?らしい。「洋服、化粧品、アクセサリー、レディースシューズ」と書かれている。そしてなによりも、看板には6名からなるセクシーなお姉さんたちの姿。おー、これぞまさにブラジル!(偏見込み)って感じだ。それにしてもみなさん、露出が大きい服を着ているなあ・・・。

シャッター

ありゃ、シャッターが閉まってる。残念ながら今日は営業していなかった。木曜定休日のお店が多いのか?このあたりは。それともたまたまか?

店頭のマネキンは、ノースリーブの水色ワンピースを着ていた。1月だぜ?真冬でこのマネキンはないだろ、と思うが、どういうことなんだろう。「帰国した際に着る服」なのか。

いずれにせよ、こういう服を売るお店があるということは、前述の「男性出稼ぎ労働者だらけの町」というのは間違いだということに気づく。ブラジル出身の女性だって多い、ということだ。そしてこういう露出がある服が売られているということは、若いお嬢さんだっているということだ。へー。

「へー」と他人事のように言っているのは、実際にはそういう人はほとんど見なかったから。スーパーの店員さんで女性店員さんがいたような気がするけど、覚えていない。

派手な服

「さすがにマネキンだけでしょ?こういう服もあります、というPRのために飾っているだけで、実際に売ってるものは違うでしょ?」
「いえ、でもハンガーにこのような服も飾ってあります」

指さす先にあったのは、水色と紫色のノースリーブ・・・というか、もうこれはブラとほとんど変わりない上着だった。

えええ。

「なんだよこれ。誰が着るの?コレ着て町を歩くの?夏でもさすがにこれは強烈でしょ?」

露出度もさることながら、ウエストの絞り方たるや相当なものだ。コルセット的な意味合いもあるのだろうが、くしゃみをしたら縫い目がビリビリーっと破れそうで怖い。収縮性のある素材なのだろうか?

この街、我々のように個人でウロウロするのは気軽で楽しいけど、ちゃんとガイドツアーがあったらそれ以上に楽しいと思う。何しろ、こういう「店頭に飾ってある服」でさえも「!」と「?」がいっぱいだからだ。

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