パウロレストランの隣には、精肉店があった。「ベン ブラジル カルネス」という名前だ。「カルネ」というのは肉という意味だったと思うので、「ブラジル人のベンさんが営むお肉屋さん」という意味だろうか?全くの思いつきで根拠はないけど。
中を見ていこうかと思ったけど、ちょっと躊躇してやめにした。さっきマトン肉を1キロ、みっちりとしたソーセージを一袋買ったばかりだ。これ以上肉を買ってどうするんだというのがある。それでも、「ブラジル人向けの精肉店」というのがどういう品揃えなのかは気になったが、買いもしないのに個人商店に入るというのはちょっと気が引けた。やーいチキン野郎。でも精肉店だからチキン野郎で結構。
シュラスコに使うような、イチボの塊とか売ってないだろうか?あったら欲しい・・・。家でどうやって調理するんだ、というのはさておいて、ブロック肉は男のロマンだよな。
この界隈では一番大きなブラジル系スーパーだと思う、「TAKARA」に行ってみた。ブラジル国旗がでかでかと描かれており、異国情緒を感じさせて大変によろしい。
「おー、ブラジルだねえ」
自分のこのせりふがとても安直過ぎてイヤだ。もっと、この大泉町界隈からそこはかとなく漂うブラジル人の息吹というか、生活感を感じ取ってコメントをするべきなのだけど。国旗を見て「ブラジルだ!」って、そのまんまやないかキミイ。
しかも、ブラジル感が町の中に足りない、とかぼやいてるんだもの。そういう「観光地に対する観光客の過度な期待」が、観光地をどんどん俗化著しくしてつまらなくしているということを忘れてはいかん。「素材の味」を楽しまないと。ウェイパーとか味の素は最後の味付けとして使いたい。
だからといって、このTAKARAがよろしくないというわけではない。広い店内にブラジル食材が山ほど売られており、「ひゃー、こうも違うものなのか」と感心しっぱなしだった。
東京だって、韓国食材の店とか中華食材の店とかハラルフードの店といったものはあちこちにある。しかしそのどれもがこじんまりとしており、「外国人向け食材店」の巨大な店舗というのはほとんどみたことがない(北池袋の中華食材の店くらい)。それを踏まえると、まあこの店のでけぇことでけぇこと。
やっぱりブラジル人は肉が好きらしく、大きな肉がたくさん売られていた。他にもチーズ売り場が大きかった印象。店内にいる店員さんは、ブラジル人らしく、この店においては公用語は日本語ではないっぽい。へー。
レストランも併設されていて、メニューもあれこれあるようだ。我々はビュッフェ後だったのでもちろん食べなかったけど、ここでガツンと食べるのもよさげな感じ。
駐車場に、シュラスコサンドと描かれた軽トラが停まっていた。シュラスコサンド!そんなものがあるのか。
ケバブサンドというのはかなりあちこちで見かけるようになったが、シュラスコをサンドというのは見たことがない。どんな感じなのだろう。「単に、串で焼いた肉をスライスしてパンでサンドしただけです」だったら普通すぎるけど、ケバブのように「目の前で肉をカットしてサンドします」というなら、見た目のインパクトはありそうだ。
SUPER MERCADO TAKARAでの戦利品。
「マーケット」のことをポルトガル語では「メルカド」というのだな。
それはさておき、買ったのはガラナジュース、インカコーラ、なんか安かったチーズ、そしてオレオみたいなクッキー。ガラナとインカコーラは「これがないと死んじゃう!」というくらい山積みしてあった。
インカコーラ、黄色い色は着色料バリバリな予感だが、かの地では水代わりにこれを飲むのだという。ペルーの飲み物なので、ブラジルとはちょっと違うけど、きっとブラジル人も大好きなのだろう。それにしてもいくら水道事情が悪いとはいえ、水代わりにこんな甘くて着色料いっぱいのものを飲んでいて大丈夫なのか?
TAKARAとは駐車場を挟んで対面に、もう一軒ブラジル系のスーパーがあった。青い壁、黄色い文字から「IKEA?」と思ってしまうが、違う。それよりも、独特のとがった屋根の形状からして、ここは昔アルペンがあった建物だと思われる。
中に入ってみたが、売られているものは先ほどのTAKARAと似ている。なるほど、と感心して、結局何も買わずにお店を後にした。
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