日本の中のブラジル【群馬ブラジリアンタウン】

ブラジルを後にし・・・いや、それは表現が大げさだな、群馬県を後にし、埼玉県に移動した。このあと、桶川市にあるグリコの工場を見学する予定を入れているからだ。グリコ工場を見学したら、その後久喜市にある百観音温泉でまったりして、帰宅の予定だ。

自分の車を持っていた頃なら、こういう「関東平野内」の小旅行は頻繁にやっていた。しかし、車を手放し、必要に応じてレンタカーを借りるというライフスタイルに変更してからは、近場ドライブをする機会はすっかり減ってしまった。「せっかく車を借りるなら、遠くに」「せっかくなら泊旅行に」みたいな欲が出てしまうからだ。

だから、「大泉町のブラジリアンタウンに行く」ということだけが目的だと、二の足を踏んだと思う。グリコ工場見学とか温泉が組み合わさって、なるほどこれなら一日がかりでお出かけする魅力がある!とニコニコ納得となる。

えーいついでにもう一つ付け加えちゃえ。

群馬県から埼玉県に向かう途中、行田市を通過するのだが、そこで立ち寄りだ。時間はけっこうギリギリだけど、せっかくなので。

リーフレット

行田といえば、ご当地のB級グルメとして「フライ」と「ゼリーフライ」が知られている。両方とも、素朴な料理ではあるけど、名前がちょっと変なので印象に残る食べ物だ。名前こそ知っているものの、食べる機会なんてこれまでなかったので、買っていきたい。おなかはいっぱいなので、お持ち帰りとして。

で、フライとゼリーフライを買うことができるお店を探してみたが、これが結構いろいろある。どこで買えばいいのか、むしろよくわからない。駐車場完備で、大きな道路に面しているお店・・・なんてあるはずもなく、お店の多くは路地の奥にある。迷わないように気をつけながら、お店を探す。この界隈では、フライなどを提供するお店が50以上あるようだ。

行田のお店

そのうちの一店、「かねつき堂」に到着。忍城址の近くにある。ちなみに忍城は「日本三大水攻め」の地だという。なんだか微妙に不名誉な「三大」だと思うけど、「三大」に入るというのはとにかくすごいことだ。

お品書き

お店に入り、ふらいとゼリーフライをそれぞれ1つずつ、お持ち帰りで注文した。

ゼリーフライは1人前2個で200円、ふらい(小)は300円。

そもそも、「ゼリーフライ」とか「フライ」ってなんぞや、というのについては、行田市が作成している「フライマップ」が詳しい。お店一覧と地図だけでなく、料理の説明も書いてある。

ちなみにゼリーフライを簡単に言うと、「おからが入った、衣無しコロッケ」で、フライは「水溶き小麦粉を焼いた具なしお好み焼き」だ。両方ともソース味でいただく。素朴だ。値段が安いのも納得だ。

ちなみに、「具なしお好み焼き」と形容できる「フライ」だが、このお店では玉子入りとか、焼きそば入りといったものがあるのだな。こうなってくると随分贅沢だ。広島のお好み焼きっぽくもなる。

メニューの中に、ところてんやいなり寿司があるというのが面白い。ちょっと小腹が空いたときに行田市民が食べる、気軽な場所なのが「フライ屋」なのだろう。

卓上

てっきり僕は、フライとかゼリーフライというのは精肉店の店頭で、ショーケースに出来上がったものが陳列されているのだと思っていた。ドライブインのホットスナックコーナーに売られているアメリカンドッグみたいな感じで。

しかしこのお店は、注文が入ってから焼き始めるというスタイルだった。イートインの場合、出来立てを食べることができる。我々もそうしたいところだが、さすがに工場見学の時間が迫っている。お持ち帰りということで我慢した。

卓上には、唐辛子やソースなどが置いてある。

フライとゼリーフライ

テイクアウトで受け取ったもの。左が「ふらい」で右が「ゼリーフライ」。

なんで「ゼリー」と呼ばれているのかというと、「銭(ぜに)」がなまったから、という話だが、なるほどこの小判型なら納得だ。

両方とも、ソース味の食べ物なので特に奇抜なものはない。良い意味でチープな、おいしい料理だった。特にゼリーフライはけしからんな、安くて腹にたまる。しかもおからだから健康にもいい・・・かもしれない。ご飯のおかずにするには、もっさりして重たいけど、これなら酒の肴になると思う。大五郎なんて飲みながらゼリーフライ、最高じゃないか?

1 2 3 4 5 6 7 8 9

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください