12:52
スープ入り焼きそばが予想以上に、いや、予想を遙かに上回るうまさで大満足。甘く見ていた自分の見込みの甘さを恥じつつ、「塩原、いいところじゃないか!」と腹をさすりつつお店を後にした。
折角なので、塩原の温泉街をもう少し見て回ろうと思う。
先ほど車でわーっと素通りした際に見た限りでは、「浴衣を着て、ゲタをカランコロンと鳴らしながら町歩きをする」ような温泉街ではない。しかし、じっくり見ればいろいろな発見があるかもしれない。
これまでも、国道400号は何度も通ってきた。東北自動車道を使って会津方面にアプローチする際には、大事なルートだからだ。しかし毎回目的地へと急ぐ僕にとっては通過点に過ぎず、一度たりとも立ち止まったことはなかった。なにせ、大抵「朝5時」などと異様に早朝だったりするし。
塩原もの語り館、という建物があるので行ってみることにした。ここには塩原温泉観光協会もあるので、外来の観光客からしたら中核となる場所だと思われたからだ。
1階はお土産物屋があった。
そしてその奥には資料展示室がある。おっと、「ここから有料ゾーン」とな。
折角塩原についてあれこれ学ぼう!と向学心旺盛だったんだけど、「有料」ということで興味が失せた。さようなら。わざわざお金をとるくらいだから、一体どんな展示がされているのだろうか?
無情なる「有料ゾーン」の看板の手前に、スタンプラリーのスタンプが置いてあった。
千本松牧場、森林の駅と押してきて、最後のスタンプがここ。無事これでコンプリートとなった。
「ラリー」といっても、スタンプ3つでクリアじゃ、全然達成感がない。しかも、山奥の施設などというトリッキーさが一切ない素直さ。道路でいったらほぼ一本道だもの。こんな楽なスタンプラリーは後にも先にもこれだけだ。
粗品が貰える、ということなのでコンプリートしたスタンプ台紙を提出してみたら、こんなのが貰えた。
「しおばラブ」とかかれた、クリアファイル。涼しげな滝の写真とともに。
「むしろ透明なクリアファイルを貰ったほうが嬉しい」と一瞬頭をよぎったけど、それを口にしてはいかん。広告宣伝効果を狙ってのクリアファイルだ。街頭のティッシュ配りの人に、「広告が入っていないティッシュをください」と言うのがばかげているのと一緒だ。
12:54
塩原もの語り館のすぐ外は、川が流れている。そして、すぐ近くには川を横切る歩道用吊り橋がある。「紅の吊り橋」というらしい。というのも、この吊り橋の対岸は、秋になると紅葉で真っ赤に染まるとか。へぇぇ、4月じゃ、全くそんな光景が想像できない。
紅の吊り橋の対岸には、小さな小屋のようなものが見える。あれが混浴露天風呂「もみじの湯」。
湯量豊富な塩原温泉郷は、この手の小さな混浴露天が何カ所かあり、湯の郷の風情を与えてくれている。素晴らしい財産なのだけど、あいにく「混浴」目当てのオッサン(こういうのを「ワニ」と呼ぶ。野生動物のワニみたいに、水面から目をだしてじっと獲物を狙っているから)が跋扈して一日中占領していたり、いろいろ公序良俗に反する問題が目に余っていると聞く。
時代の流れとして、混浴におおらかというのは無理になってきているのだと思う。女の裸なんて珍しくないよ、という前提があってこその混浴だ。今はまったく逆だから。
なにせ、女性アイドルの脇の下とか、ヘソでも興奮する輩がいても珍しくないご時世。これじゃあ、混浴露天なんて、鼻息を荒くする男性が詰めかけてしまうに決まってる。
※実際、塩原の何カ所かの混浴露天は閉鎖したと聞く。入浴する際は最新情報を確認すること。
12:53
足湯なんてヘナチョコだ、と思っていた時代が僕にもありました。
しかし、混浴露天に入るわけにもいかず、かといって男女で一緒に時間を過ごしたいし、という向きにはちょうどいいのが足湯。
もみじの湯にびびったカップルは是非こちらへどうぞ。「塩原もの語り館」の前にある。
今回我々は、「どうせすぐこの後宿で風呂に入るんだし」ということでスルーした。気軽に入れる足湯とはいえ、靴下を脱いだりするとそれなりの時間がかかる。
13:00
足湯あたりから山側の建物を見上げたところ。
ホテルグリンバレー、という建物が見える。それなりの規模があるホテルのようだが、こちらから見えるのは裏手ということもあってか、建物が傷んで見える・・・ああ!
よく見ると、窓の中の障子がボロボロに破れている。あれだと、到底営業しているようには見えない。既に営業を辞めてしまっているようだ。
塩原も、他の温泉地と同様、大型旅館の経営は難しいのか。
そういえば、大江戸温泉物語、伊東園ホテルズといった「経営難の宿をやすく買い取ってリニューアルさせることに長けた会社」がここ塩原でも宿を展開しているな。
13:02
駐車場のようなスペースがあると思ったら、ここが塩原温泉バスターミナルだった。
「バスターミナル」といっても、ここを起点にあちこちに路線が広がっているわけではない。那須塩原方面に向かう路線と、会津鉄道の上三依塩原温泉口駅に向かう路線だけだ。あと、東京に向かう高速バス。
この時間帯はたまたま出発・到着するバスがなかったため、ターミナルはがらんとしていた。
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