いまさら始める箱根の旅【箱根】

江の島を後にし、ようやくお昼ご飯を食べる段取りになった。

今日のお昼ご飯会場は、江の島から箱根方面に向かう途中、平塚に定めてある。箱根はまだまだ先。

旅行に行く際、ありきたりに食事場所を探してもつまらない。「海の近くだから、やっぱり海産物だよね!」なんて発想は、ありきたりすぎるし、全国どこへ行っても食べられるものに大差はない。

一方、お昼ご飯を食べる大体のエリアの地名を入れて、それと「B級グルメ」という言葉をセットにしてネット検索をかけると、案外面白い料理やお店がヒットしてくる。「へえ、そんなものがあるのか!」という驚きに出会うことが結構ある。

独創的な料理が見つからなかったとしても、せめて「すごい大盛りのお店」くらいはこの検索方法で見つかるので、何もなけりゃ大盛りのお店に行けばいい。

花水ラオシャン本店

今回、「まだ見ぬ強豪」として発掘したのは、「平塚タンメン」という料理だった。平塚には、独特のタンメンが存在するのだという。

タンメン?タンメンといえば、中華料理の「日高屋」でよく頼んでたなあ、「野菜たっぷりタンメン」というメニュー名。透明な塩味スープで、炒めた野菜が載っているラーメン。大抵、中華料理店におけるタンメンというのは、「野菜が載った塩ラーメン」で相場が決まっている。

東京のタンメン有名店で「トナリ」というのがあるが、あそこは珍しく豚骨の白濁スープだ。でも、野菜がたくさん載っているという点では、一般的なタンメンのフォーマットを踏襲している。

しかし、平塚のタンメンというのはそういう「不文律」を完全に無視し、「具無し」らしい。ええ、それだと物足りないでしょう?と思うけど、平塚ではそれがタンメンなのだという。

元はと言えば、中国の「湯麺(タンメン)」って麺入りスープみたいな位置づけなので、むしろ平塚スタイルの方が正統派なのだろう。

いずれにせよ、見たことも食べたこともないので、今回は楽しみだ。

訪れたのは、平塚のタンメン界を牽引するお店の一つ、「花水ラオシャン本店」。

「はなみず」と読んでしまいそうだが、さすがにそれはネーミングとしてあんまりなので、「かすい」と読むのだろうか?よくわからないので、声に出すときは「ラオシャン」と言っておこう。

しかし、この「花水ラオシャン」は、同じく平塚にある「老郷」(これもラオシャン、と読む)で修行した人が興したお店らしい。「ラオシャン」とだけ言うと、どっちのお店のことかわからなくなるのでややこしい。

ラオシャンメニュー1

店頭のテーブルに貼ってあった「お献立」。

ベースとなる一杯である「タンメン」は400円と安い。そこからトッピングがついていって、一番高いものでも700円。

むしろこうやって全部安いと、悩む。

ラーメン店だと、「チャーシュー麺は・・・ああ、ちょっと値段が高いな。じゃあ選択肢から外れるので、選べるメニューはこれとこれだな」とお財布事情からの絞り込みができる。しかしここだと、チャーシュー麺にしても700円。麺2玉にしても+100円。悩ましい。

ラオシャンメニュー2

地元の人が軽く飲むことも想定しているのだろう。

お酒のメニューもそれなりにある。

「島酒」といのがあるが、これは泡盛ということだろうか。

ラーメン屋における酒のつまみといえば餃子が定番で、このお店も350円で絶賛提供中。祖日報で、「もずく酢」なんていうえらく渋いメニューもあるのがラーメン屋らしからぬ構成。

「俺はポン酒が飲みたいんだ!餃子やつまみチャーシューで酒が飲めるか!」といううるさ型のじいさま向けメニューだろうか?

独特なタンメン

シンプルな「タンメン」は、本当に具がなくてびっくりしてしまうそうだ。本来なら、それを頼んだ方がフォトジェニックだろう。

しかし、ついつい「おなかが満たされないんじゃないかな?物足りなかったらどうしよう?」と余計なことを考えてしまい、具ありのメニューを選んでしまった。

腹が空いているなら、後でどこかで買い食いすればいいのにね。なんで心配するんだよ。典型的なデブの発想。

届けられたのが、奥の丼が「わかめタンメン」、手前が「ねぎタンメン」。

わかめタンメン

わかめタンメン。

スープは澄んでいる。油の粒がスープの表面に見えるけど、くどいわけではない。むしろ、酢が入っているので味はほのかに酸っぱい。驚きだ、酸味のあるタンメンだなんて。

あと、細かく浮いている白いものは、みじん切りにしたタマネギ。食感と味のアクセントになっている。

麺はそうめんのように白く、細い。かん水を使っていないということで、食感はラーメンのそれとは違う。

チャーシュータンメン

こちらはねぎタンメン。白髪ねぎと一緒に刻みチャーシューも入っている。

おかしいなあ、なんでねぎタンメンがチャーシュータンメンと同じ値段なんだ、とメニューを見た時に不思議だったのだけど、これで納得だ。

酸味があるスープ、ということもあって、さっぱりと食べられる。具がゴテゴテしていないし、縮れ麺でもないので本当にするするっといける。

それじゃ物足りないよ、という人は、卓上にある酢を追加してかけてパンチを出すもいいし、ラー油をかけて辛くしても良いとのこと。

へえ、そういうものなのか、と思い酢を入れたら、入れすぎてしまってとげとげしい味になってしまった。

餃子

餃子。350円で6個。うん、うまい。

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