11:27
浄蓮の滝に向かって下っていく。
行きはよいよい帰りは怖い。滝というのは大抵谷底にあるので、見に行くためには坂を下っていかないといけない。帰りはその逆で、急な坂を登らなければならない。紳士淑女の皆さん良いですか、滝が見られるのは若いうちだけですからね。歳を取ってからは見られないので、若いうちに行った方が良いですよ。
でも中には例外があって、「崖の上から眺められる」華厳の滝@日光、とか、「むしろ滝に向けて、ゆるやかに登っていく」称名の滝@立山、とか、「トンネルをくぐった先が滝だった」袋田の滝@奥久慈、といったところもあるけど。
11:29
浄蓮の滝に向かう道を遮るように、建物が建っている。
「天城国際常設鱒釣場」と書いてある。要するに、釣り堀だ。
こんなところに釣り堀があるなんて!と驚く。釣りをする人なんているのか?と思ったら、案外これが親子連れが楽しんでいたりして、人気があるようだった。
値段は30分・3匹までで865円。竿も餌も用意されているので、手ぶらで楽しむことができる。しかし、釣れてしまった魚はどうすればいいんだ?・・・あ、有料でコンロも貸してくれるのか。または、持ち帰り用の箱も売っているそうだ。
ニジマスやアマゴが放流されているという。鯉がプールに放流されている釣り堀と違って、こっちはガチの川でガチの川魚だ。釣りのハードルは高いだろう。でも、むしろそれが面白いとも言える。鯉なんて釣っても困るけど、ニジマスなら食べる気になる。
ところで、なんで「国際」という名前がついているんだろう?英語対応しているようでもないのだけど。
11:31
釣りはともかく、浄蓮の滝。
新緑の季節ということもあって、水量が豊富で涼しげ。水がとても透明で気持ちが良い。
滝を見たあと、折り返す。
浄蓮の滝のすぐ下流にはわさび田が広がっていて、その脇に生わさびの直売店もある。
アワレみ隊の伊豆半島旅行でも立ち寄った場所。本わさびを添えた「わさびアイスクリーム」を売っている。駐車場脇の売店で売っていたのは「わさびソフトクリーム」だったけど、こちらはアイスクリームだ。
既にここまでに、3パターンのわさびアイスクリーム&ソフトクリームが登場している。観光客は選びたい放題だ。
今回はここでは食べずに、スルーする。以前食べたことがあるので。
びっしりとわさびの葉っぱが覆い尽くされているわさび田。
わさび田の周辺には鉄条網が張り巡らされていて、盗掘されないようになっている。なにしろ1本盗んだだけで末端価格が数百円だ。大きなものは1,000円を超える。鉄条網でも仕込んでおかないと、気が気じゃないのだろう。
11:22
駐車場に戻り、ここでいよいよわさびアイスを解禁することにした。
駐車場の傍らに、わさびジェラートを売るお店があったので、そこに挑戦してみよう。
ピンボケしてしまっているのは偶然で、別に意図的ではない。所在を誤魔化すとかそういうわけではない。
「ジェラート」という時点でちょっと珍しいのに、「わさび味」、しかも「辛さが選べる」というのがますます珍しい。
店頭に行ってみると、確かに辛さが選べるようだ。というか、わさびの辛さが選べるって一体なんだよ。ホットソースじゃないんだから。
「ちょい辛」「ちゅう辛」「ちゅう辛茎入り」「ちょう辛」「超激辛」「超激辛茎入り」
の6種類から選ぶことができる。むむむ。悩ましい。
6種類の中で一番マイルドと思われる「ちょい辛」の解説が、「後味がほんのりわさびかな?」となっている。よしOK、お前はいらない。せっかく食べるんだから、もっとわさびっぽいものが欲しい。
これが「ちゅう辛」になると「ピリピリ刺激がクセになる」、「ちょう辛」は「わさびが大好きな方へ」、「超激辛」だと「是非、挑戦してみて」となっている。
よくわからんから、「ちょい辛、中辛、激辛の3種入り」の「味くらべ」を選んだ方が良さそうだ。超激辛の挑戦は是非受けて立ちたい。
あれ。でも「味くらべ」だと、「超激辛茎入り」という最終兵器が含まれていないのか。「超激辛茎入り」は、「アイスの域を超えてます」とまで書いてある。これは見逃せない。
えいやっ。「超激辛茎入り、ください」
せっかくやるからには、吹っ切れないと。中途半端菜メニューを選んで、中途半端に満足したのでは銭失いだ。
ここで激うまなものを食べなかったら死ぬ!というわけじゃないんだし、ゲロマズなものであっても記憶に残る体験をしたい。そういう悲壮な覚悟で、「超激辛茎入り」を頼んだ。
薄緑色のジェラート。あ、確かに所々緑色のブツブツが混じっている。これが「わさびの茎」ということらしい。
食べてみると、確かに辛い。辛い、といってもわさび独特の「鼻に抜ける辛さ」は当然抜けているので、口にくる辛さだ。でも、ジェラートの甘さが口の中を保護してくれるので、ゲテモノ級の味ではなく、これはこれで美味しいと思う。
いや、美味しい、と言い切るのは無理があるか。やっぱり吹っ切れたメニューなので、味は正直、二の次だ。それでもこんなジェラートは見たことも聞いたことも食べたこともない。楽しい!
浄蓮の滝での大オススメ、発見。チャレンジしてみるものだ。
(つづく)
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