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オフィサーズクラブで早速豪快な肉料理を!というのは時期尚早だ。
折角我々は朝早くから基地に入っているんだ、基地内が日本人で溢れてしまわないうちに艦船見学に行くことにする。メシはその後でも十分だ。船を見て戻ってきたらちょうど昼時で、メシがうまい時間帯に違いない。
とはいえ、船が停泊しているバースまでは結構歩く。軍用トラックで護送でもしてくれればありがたいのだが、そのようなサービスはないからだ。そのため、あらかじめ水分の確保は欠かせない。
オフィサーズクラブの屋台テントに向き合う形で、駐車場の反対側にもう一つの屋台テントがある。こちらもオフィサーズクラブ管轄で、もっぱらドリンクを中心に売るお店だ。毎年同じ場所に陣取っている。
ここではゲータレードを仕入れようと思う。900mlペットボトル、という日本ではお目にかからないサイズなのが面白いし、食欲が失せる色を堂々と使っているところがアメリカらしすぎる。非日常を味わうにはこれが一番手っ取り早い。
屋台の前に掲げられたメニュー看板。
米海軍横須賀基地シャーキーズ生ビール $5/¥650
オフィサーズクラブオリジナルマグで飲む米海軍横須賀基地シャーキーズ生ビール $20/¥2,600
ゲータレード $2.70/¥350
ソーダ(メガサイズ) $2.70/¥350
ソーダ(ラージサイズ) $1.15/¥150
ミネラルウォーター $.75/¥100
オフィサーズクラブTシャツ $20/¥2,600
オフィサーズクラブマグ $18.10/¥2,350
オフィサーズクラブステンレスタンブラー $15.75/¥2,050
あー、やっぱり高くなっているなぁ。。。円安の影響を思いっきり見せ付けられて愕然とした。
「シャーキーズ」というのは、横須賀基地にて醸されているクラフトビールだ。これが2013年の時は350円だった。当時は、「うわ!基地で酒が飲めるというだけでもびっくりなのに、しかも350円!?さすが酒税がかかっていないだけある!」と仰天したものだ。しかしいまや、650円。なんなんでしょうこのインフレは。
買おうと思っていたゲータレードも、以前と比べて50円アップの350円になっていた。うーん・・・。
これまでは、「さすがアメリカ!量が多いのに安い!」とホクホクしていたものだ。しかしこれでは、メリット感が薄い。
「非日常!こういうものを飲み食いできるのは非日常だから!」
と自分に納得させるしかない。
よくよく値段を調べてみたら、ドラッグストアで買うよりも割高なコストコの日用品・・・みたいなものか。
お店の奥には、生ビールサーバが据えつけられており、ビールが注がれていた。
値段が上がった分、量が増えたのかと思ったがその気配はなし。恐るべし円安。
ゲータレードは桶にどっちゃりと詰まっている。上からばさーっと氷を載せて、豪快だ。
氷の隙間から透けて見えるゲータレードの色は、まるでかき氷シロップのようだ。到底日本人の感性にはないセンスだ。
ゲータレード購入。900mlあるので、手にするとずっしり重い。鉄アレイ代わりに使ってもよいくらいだ。で、筋トレに疲れたら飲めばいい。スポーツドリンクだから体にすばやく吸収されるぞ?
折角ゲータレードを買うなら、900mlのコイツをお勧めしたい。基地内を歩いていると、あちこちでゲータレードが売られている。しかし、「アレッ、値段が安い?」と値札に釣られてお店をのぞいてみると、一回り小さいサイズということがある。
カルテルを結んでいるわけではないので、同じ商品であってもお店によって値段は異なる。ゲータレードなんてその典型例なので、安いところで買えるとラッキーだ。
オフィサーズクラブ屋台の隣にあるマクドナルドも観察しておこう。
ドライブスルーのオーダー用パネルにメニュー一覧があるので、わざわざ店内に入らなくてもメニューがわかる。
「クオーターパウンダーデラックス」というバーガーがあるようだ。1/4ポンド(=クオーターパウンド)の肉が入ったハンバーガーで、日本でも売られているが、その豪華版である「デラックス」というのはアメリカならではだ。
過去、熊本県限定で販売した実績はあるようだが、2008年を最後に再販されていない幻のバーガー。ノーマルのクオーターパウンダーに、トマトとレタスが加わったものがその正体らしい。
で、お値段だけど、単品が3.5ドル(1ドル130円換算で455円)、セットで5.5ドル(同、715円)となっていた。あれ?案外安くないものだな。「3.5ドルででかいハンバーガーが食べられるなんて!さすがハンバーガーの本場!」と驚く気満々だったんだけど、日本円に計算すると案外そうでもなかった。
うーん、お金がかかっても仕方がないメニューだとは思うが、割高感はある。
大挙して押し寄せる日本人客向けに、「横須賀基地店開放日スペシャルセット」なるものも用意されていた。
「アメリカンファミリーパック ¥2,015」だって!今年の西暦にかけた値段設定だ。これ、さすがに税込みだよな?これが税別で、ここから税金がかかると残念だ。あれ?そもそもここは、日本の消費税はかからないよな?どういう税制になっているのだろう。
中身は、
・クォーターパウンダーデラックス
・チキンデラックスクリスピー
・チーズバーガー
・マックフライポテト2個
・チキンマックナゲット6個入り
・ドリンク3個
という構成らしい。バーガー3個なのにポテト2個、などとちょっと微妙。しかも、チーズバーガーというのがなんとなく数あわせっぽいスメルがする。「2015円」にしよう、と原価計算をあれこれやったんだろう。
これの規模縮小版として、商品構成は一緒だけど個数が少ない「NAVYサマーパック」というものもあった。こちらは1,610円。
いずれにしても、わざわざ基地にやってきてまでマクドナルドを食べるかねえ?というのが僕の感想だ。しかし、実際にお店は大繁盛しているわけであり、「本場アメリカのマクドナルド!うおおお」と興奮する層が一定数いる、ということだ。
まあ、クーラーを求めて店内に入った、という単純な動機の客が多いのだと思うが。
なにしろこの行列の長さよ。朝10時にしてこれなんだから、もっともっと来場者が増える昼を過ぎたらどうなることか。こんな炎天下で行列を作っていたら、店に辿り着く前に倒れそうだ。
客のお目当ての一つは、「ジャンボドリンクアメリカ限定サイズ300円」だったようだ。
中に入っているドリンクはコカコーラやファンタといったありきたりなものだけど、「アメリカ限定サイズ」というのがそそられる。
実際、仲間の一人がコイツの実物を買い求めていた。
「なるほど、デカいっちゃあデカいな」
一同感心する。しかし、中身はあくまでも普通のコカコーラである、というのも事実。飲んで新発見、ということはない。
とはいえ、こういうサイズのものを日頃アメリカ人はゴクゴク飲んで、しかも店内ではおかわり自由、ときたもんだ。そりゃあ太るわ。そりゃあ国民の1/3がBMI30%以上の人なわけだ。
そういうのを身をもって体験できるのも、この基地開放日ならではのお楽しみ。
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