温泉に浸かってブルブル【中ノ沢温泉】

浄土平

14:48
浄土平の駐車場に到着。

ここには、ビジターセンターとレストハウスがある。あと、「これだけ標高が高くて、木々が生えていない開放的なところなんだから星空が綺麗だろうな・・・」と思ったら、ちゃんと天文台もあった。

噴煙

煙が上がっているのを、比較的間近に見ることができる。

この世の果てに来た感があって、とてもSF的な印象を受ける。

箱根の大涌谷なんかも、荒涼としていて煙が出ていて「おお、すごい」とは思うけど、周囲を見渡すとどうしても「普通の、日本の山々」が見えてしまう。現実に引き戻される。一方、この浄土平周辺は、見渡す限りが殺伐としている。

スーパー戦隊ものとか、仮面ライダーとかのロケをここでやると随分迫力ありそうだけど、多分歩道以外は自然保護のために立ち入り禁止エリアに指定されていると思う。ショッカーがバク転しながら走り回っていたら、すぐに環境省の人に怒られると思う。悪の組織よりも強い環境省。

本日の噴気情報

ビジターセンターに、「本日の噴気情報」というのが出ていた。

一切経山の活動が活発になっているけど、現在のところ問題はないとのこと。ただし、状況によって変化するので注意を払ってほしいとのことだった。

「噴気」っていうんだな。「噴煙」じゃないのか。

噴気と噴煙って何が違うのかと思って調べてみたら、

噴気:ほとんどが水蒸気
噴煙:噴気の中に火山灰が含まれているもの

という違いがあることがわかった。

それにしても、「一切経山」という山の名前はすごいな。おそらく、昔の人はこの荒れた山を見て、地獄か三途の河原を想像したのだろう。

館内

14:57
ビジターセンターの中。

この界隈の動物や植物、そして火山について解説がある。

昭和25年に一切経山は噴火があったらしい。それ以降噴火はないけれど、見ろこの木が生えない土地を。まだまだ、「隙あらば噴火してやるぞ」という意欲があるに違いない。

レストハウス

15:00
ビジターセンターのお隣にあるレストハウスに立ち寄る。

ここにホテルを作れば最高なのに、と思うけど、さすがに無理か。

地図を見ると、レストハウスから南に1キロも離れていないところに、吾妻小屋という山小屋と、野営場がある。そこは「人間が生息しても大丈夫」な場所なのだろう。航空写真で見ると、小屋界隈は緑が生えている。

建物内

レストハウスの中は、広いお土産物売り場になっていた。

100%、全ての商品が下界から運び上げられているのだから、なんだか冗談のようだ。「地元のもの」は何一つない。なにしろ、このレストハウス周辺には、土産になるような農作物も、山菜も、何一つないから。

駐車場

駐車場の向こう側に、吾妻小富士の火口が見える。するっと登れてしまう標高差が魅力。

地図

この界隈の地図。

浄土平を起点にして、吾妻連峰縦走をすることができる。僕が以前「百名山無謀チャレンジ」(3日間で日本百名山を5座登頂する企画)で吾妻連峰に分け入った天元台まで、ざっと8時間の縦走ルートになる。

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スタート時点で森林限界を突破した、解放感あふれるルートだ。真夏のカンカン照りのときはしんどいだろうけど、季節が良ければさぞや楽しい山歩きができるだろう。ただし、一切経山を過ぎると普通の山なので、もちろん木がたくさん生えているけど。

地図を見ると、一切経山に向かう道の途中に、「酸ヶ平避難小屋」があった。なんだ、人がここに長居すると死ぬ、というやばい場所なのかと思ったけど、避難小屋があるのだな。大丈夫なんだ。

そりゃそうか、もしそんなにヤバい場所だったら、ビジターセンターやレストハウスの職員さんは、みんな労災になってしまう。危険手当でももらわないと、やってられない。

火口への登山口

15:11
せっかくなので、吾妻小富士に登ってみることにする。

浄土平が標高1,600メートル、吾妻小富士が標高1,707メートル。1,707メートルといっても、山の最高地点まで登るわけじゃない。火口の縁に行くだけなので、実質の標高差は100メートルもない。

登山道

比較的なだらかな階段を登っていく。

ただし、こういうのは一見楽そうに見えて、自分の歩幅と合っていなかったりして結構キツかったりする。

浄土平を見下ろす

15:14
浄土平の駐車場を振り返ったところ。

火口

15:20
吾妻小富士火口縁に到着。

中はこんな感じ。さすがに、奥深くに真っ赤なマグマが見える、とかそういうヤバめな景色はない。

この火口をぐるっと一周回る歩道は整備されているのだけど、さすがにそこまでやる必要もないかな、ということでパスした。昔ここを訪れた時はぐるっと回ってみたけど、あんまり景色が変わらなくて退屈だった記憶がある。

以前訪れた時・・・2006年か2007年くらいだったと思う・・・は、持っていたカメラが広角レンズでなかったため、この火口の写真を撮影しても狭い範囲しか写らず、一体なにをありがたがって撮影しているのか全くわからない出来だった。今回はさすがに28mmのレンズなので、ある程度広く火口を写すことができた。

噴気

15:22
吾妻小富士から見た、一切経山の噴気。

なんども写真撮影してしまうくらい、この光景はインパクトがあるものだった。

毒ガスマスクを装着して、あの噴気を浴びたらどうなるだろう?温泉に浸かるよりもはるかに効果的に、身体が健康になったりしないかな?・・・しないよな、むしろ肌がボロボロになるか、溶けると思う。死ぬからやめとけ。

(つづく)

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