買い物を済ませた我々は、いったんお昼ごはんを食べることにした。「すきっ腹に酒では?」と何度か僕は確認したが、みな「いや、いったんおなかにものを入れてからだ」と言う。ああそうか、すきっ腹にこだわるのは、昔の僕のようなビール野郎だけだな。清酒を飲むのに空腹、しかも真昼間の旅先だったらこのあとが疲れる。
あと、我々一同、あわよくば松之山温泉街にあるお店で250gのカツ丼を食べちゃろう、とニヤニヤしている。宿メシは宿メシとしてちゃんと食べたいので、そうなると16時とか17時とかにはこの250g様と対峙しなくちゃいけない。
だったら、早くお昼ごはんを食べなくちゃ!・・・そういうわけで、早めのお昼ご飯、というわけだ。のんびり利き酒をやってからご飯、じゃ遅いのだ。カツ丼が食べられなくなっちゃうのだ。
目指す食事どころはのっとれツアーの定番の地、「雪ん洞」。ここで米一合を握って作った「爆弾おにぎり」を食べよう。
ちなみにこの店名、なんて読むんだろう?「ゆきんぼら」?えっ、「ゆきんと」って読むの!?びっくり。
雪ん洞店頭。あらら、人だかりができている。さすが「爆弾おにぎり」、ネーミングのインパクト、そして見てくれのインパクトいずれも抜群だ。人気がでないほうがウソだ。
店頭には、米3合を使った「大爆おにぎり」のサンプルも置いてある。もうこうなると、赤ん坊の頭くらいのサイズだ。ぜひ試してみたいのだけど、カレーでも3合食べるのがやっとの僕だとかなり厳しいと思う。
「米の量に応じて中の具が増えるならまだしも・・・」
「中の量は増えないんじゃないっすかねぇ?」
「あ、やっぱり?だったら、ほとんどが白米ってことじゃないですか」
「塩味のみで食え、と」
「いやあ、きびしいっす」
胃袋のキャパという以前に、白米の大海原を前にうんざりすると思う。今回もおとなしく、米1合で作られたノーマルの爆弾おにぎりにしよう。
いろいろメニューがあって目移りする爆弾おにぎり。みんなで何を選ぶか、悩む。アイツがそれを頼むならオレはコレを、みたいな感じで、お互いがけん制したり無責任にけしかけたりしつつ、注文を進めていった。
僕は、「爆弾高菜(520円)」に辛味調味料である「からいすけ(60円)」を足して580円。
しばらくして、爆弾到着。今年は持ち帰りもできるプラ容器に入って出てきた。容器には、爆弾おにぎりシリーズの紹介がいろいろ書かれてあった。ちなみにこの日扱っていた爆弾たちは、
・塩おにぎり
・塩のり
・新潟村上産しゃけ
・焼たらこ
・もち豚角煮
・きゃらぶき
・にしん味噌
・ふき味噌
・しそ味噌
・何番味噌
・焼き生姜佃煮
・ちびきゅう
・うめ
・高菜の油炒め
・昔ながらのみそ漬
・昆布佃煮
といったところ。チクショウ、どれもうまそうで目移りする。
お味噌汁はイートインの方にサービス。というわけで、これが僕のお昼ごはん。いやー、米一合なんて余裕っすよーっとは思うが、あらためておにぎりにするとでかいなぁ。カレーライスの皿に一合、というのはたかが知れてるし、丼で米一合も特に驚きはないのだけども。
側面からみると、特にこの大きさがわかる。立体感がすばらしい。何かのクッションのようだ。
爆弾おにぎりをまるかじりしてみたところ。巨大ハンバーガー同様、「両手で押しつぶしながらほおばる」ことが大事。しかし、ハンバーガーと根本的に違うのは、「ハンバーガーは押しつぶしても崩れないけど、おにぎりは米粒がばらばらになる」ということ。調子にのってグイグイ力をいれてはいかん。
何せお米は南魚沼産コシヒカリだ。しかも羽釜でふっくらと炊き上げてあるので、砂上の楼閣状態。普通に手に持っても、自重でいつ崩れるかわかったもんじゃない。
米一合であっても、中の具にたどり着くまで難儀する。女性が遠慮がちにちびちび食べていたら、具にたどり着けずに味に飽きてしまいそうだ。
実際、おやびんが爆弾おにぎりと対峙しているところ。ボールに祝福のキスをしているのではない。あくまでもおにぎりを食べている図だ。おにぎりがデカすぎて、当然のごとく口に収まっていない。
で、結局こんなことになる。なるほど割り箸があらかじめ用意されているのは、お味噌汁用というだけでなく、おにぎりをこれで食べてもヨシ、という意味なのだな。
そうはいってもなんやかやで、女性陣2名はこの爆弾おにぎりを食べきっていた。チームアワレみは男性も女性も健啖家ぞろいだ。
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