「越後まつだい冬の陣」の会場。屋台がずらっと並んでいるが、縁日に並ぶような「プロの屋台屋さん」は一軒もない。ほとんど、地元十日町界隈のお店や組織によるお店だ。そういうお店だからこそ、画一的な、ありきたりなものを売っていないのでむしろ楽しい。
今年も北越急行が無料で甘酒を配布していた。ありがたく頂戴する。
「寒さを和らげるための、暖」という印象があった北越急行の甘酒だけど、今年ばっかりはそうでもない。もともと気温が暖かいからだ。
いや、だからといってかき氷はさすがにやりすぎだと思う。よくやるなあ、いくら暖冬とはいえかき氷を売るだなんて。
でも、目の前ではファー付きフード付きのジャケットを羽織った子供たちが、かき氷を買い求めていた。あ、やっぱり売れるんだ。
地元の人からしたら、今日みたいな気温だと「暑い」と感じているのかもしれん。
八海山泉ビールの屋台。越後地酒で有名な「八海山」によるクラフトビールだ。寒い冬にビールだなんて、とも思うが、今年に関していうならぜんぜんアリだろう。一昨年なんて、雪が降っていたので店頭に置いてあったビール缶が凍り付いていたけど、今年ならイイカンジのご陽気だ。明日はもっと気温が上がりそうだ。
むしろ、「安全パイ」として用意したであろうホットワインの方が売れないかもしれない。
屋台の奥にある休憩用テント。
雪面の広場に作られた会場では、基本立ちっぱなしとなる。「木陰に座ろう」なんて、雪に覆われていてどこにもないからだ。そんなわけで、わざわざ長机とパイプ椅子が用意されている。
天気が悪いときにはここが大活躍する。風雪よけになるからだ。しかし今日のようにのどかな天気のときは、特にここのお世話にならなくてもよさそうだ。
大判焼の屋台。全国の縁日やイベントを飛び回る「プロの屋台師」によるものではないので、いろいろ売られている。普通、大判焼き屋台なら大判焼きだけを売るものだが、ここはたい焼きも売っている。あと、十日町界隈の名物である「あんぼ」も売っている。「あんぼ」なんて、まんじゅうの一種なので大判焼きなどと製法がそもそも違う。あんこが入っている、という共通点があるくらいだ。それでも一緒に売っちゃう。
あっ、チョコバナナも売っているのか!もう、なんでもありだ。
生ビール、枡酒、熱燗などを売るお店・・・なんだけど、どうやら「松代」と記された木札も売っているらしい。なんだこの組み合わせは。
あんぼを売るお店。「あんぼ」はコシヒカリともち米を混ぜた生地で作ったおやき。野菜が入っていたりあんこが入っていたりする。今日は爆弾おにぎりを食べておなか一杯だから買わないけど、明日は買いたい。
おこわと、うどんと、おでんと、フランクフルトが売られている屋台。もうなんでもあり。フランクフルトの唐突感がすばらしい。
このあたりは「へぎそば」で知られる土地柄なんだけど、こういう屋台で提供されるのはうどんだった。暖かいつゆで食べよう、となるとうどんの方がなにかと都合がよいのかもしれない。
店頭に灯油ストーブが置いてあり、そこでおでんとカップ酒が温められていた。
おでん、といっても、割り箸にズバッと大根とこんにゃくを刺したもの。大変に潔い。
そして熱燗は「松乃井」という銘柄。地元十日町の酒蔵だ。
吹きっさらしのところにストーブを置いているので、近づいてもぜんぜん暖かく感じない。しかし、ストーブの上の鍋たちはちょうどよい湯加減のようだ。
ビールの缶は、そりの上に乗せられて雪がかけられていた。決して吹雪に埋没しかかっているのではなく、こういうディスプレイだ。
ここでもまたお酒を扱っている。
屋台のあちこちで、お酒を売っているのがこのイベントの特徴だ。この界隈の人たちって、お酒、しかも清酒が大好きなのかもしれない。少なくとも、都会暮らしよりははるかに酒を飲んでそうだ。(偏見かもしれないけど)
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