お昼ごはんをどうするか・・・そういう議論はちょっとあったのだけど、結局行き着くのはここ、ぽん酒館の中にある「雪ん洞(ゆきんと)」だ。ここでおにぎりを食べよう。
たまには、駅の外でへぎそばを食べたりしてもよいのだけど、やっぱりコイツは外せないんだよなあ。でも、来年もレンタカーで移動なら、思い切って別の場所を昼食会場にしても良いのかもしれない。
しかし、そうする前に!やっぱり、一度は憧れの「大爆おにぎり」を手にしなくちゃいけないと思うんだ。
爆弾おにぎりは具の種類によって440円から880円の間。1合のボリューム。大爆おにぎりは2,060円。4種類の具が自由に選べて、4合。
1合分のおにぎりを食べる、という事自体がかなりの満足感を伴うものだ。そこからさらに3合追加で4合のおにぎりともなると、さて一体どうなることか。3合のご飯でカレーライス、というのは何度か経験があるけれど、4合のおにぎりというのは想像すらつかない。
これがノーマルのおにぎり。ノーマル、といっても握りこぶし1個よりも大きい。
お米は魚沼産コシヒカリで、もっちりしてとても美味しいものだ。至福のひとときが約束されるおにぎり。
で、これが大爆おにぎり。やーい、思わず頼んじゃった。
店員さんから「本当に大丈夫ですか?」なんて確認されたり、「やめたほうが」とたしなめられるかと思ったけど、なにも言われなかった。淡々と、「具が4種類選べる」ということを告げられた。
何の具でもよいのだから、じゃあ値段が一番高いものから順に!ということもできる。しかしそれはとっても卑しいので、やめなさい。
何の具を選んだかは、忘れた。なにせ、お店の店頭には写真撮影禁止の表示があるからだ。なんでそこだけ撮影禁止なのか、謎だ。ぽん酒館自体は、「酔っ払って倒れているサラリーマンの人形」が床に転がっていたりして、撮影はOKの場所だ。
「大爆おにぎりを撮影しても、デカさがぜんぜん伝わらないぞ?」
カメラを覗き込んで、困惑の声を思わず上げてしまう。せっかくの大爆おにぎり、大きさがわかるようにしておきたい。
というわけで、自分自身と一緒に記念撮影。
軽々と持っているようにみえるけど、実は相当に重たい。何しろ、水をどっしりと含んだ4合のコメだ。片手でヒョイ、と持つのは無理。
これでもよくわからない、という声に応えて、ノーマルの「爆弾おにぎり」との対比。
見よ、1合ものご飯を使っている爆弾おにぎりが、小さく見えるぞ!
大爆おにぎりを食べようとして、困った。
歯が立たない、というのはこのことだ。
限界まで口を開けても、かぶりつけないサイズ。そして、元はと言えばご飯なので、力を加えて握ると、すぐに崩れてしまう。ビックマックとは訳が違うので、丁寧に扱わないといけない。
おにぎりがおにぎりでなくなったら、単に大量のご飯を、塩っ辛いおかずで食べるだけになってしまう。
ようやく、断面らしいものを作ることができた。
具は4種類、ごちゃっと中央部分に混じっている。さすがに4カ所に散らばらせて配置、というわけにはいかない。
そんなわけで、食べている最中は、「ひたすら白米で、うまいんだけどだんだん味に飽きてくるエリア」と「かなり塩っ辛いおかずエリア」の断絶がすごい。両方を良いバランスで食べて、塩っ気を口の中で中和・・・というわけにはいかない。
さすがは大爆おにぎりだ。ネタとしては上出来だけど、料理としては、残念ながら微妙。
ノーマルの爆弾おにぎりだからといって、油断は禁物だ。
特に女性の場合、かじりついて食べるのは困難。なので、「おにぎりを箸で食べる」という一見不思議な食べ方になる。
結局僕は、半分強食べたところで味に飽きてしまい、食べるのを中止してしまった。満腹になる以前に、ひたすら単調な味に味覚中枢が「もういいよ、やめようよ」と言い出したからだ。
すごく不完全燃焼。おなかはパンパンではないのに、気分は満腹。悔しいけど、これが凡人の限界だった。
大食いの番組に出る人たちが本当に凄いのは、胃袋のサイズとか顎の力だけではない。同じ味に飽きることなく、いや、飽きたとしてもひたすら食べ続けることができる気力だ。
残った大爆おにぎりは、他の人達が食べてくれた。だから、このお昼ごはんは、概ねみんな1合ちょっと食べ、僕が2合ちょっと食べたという計算になる。みんなよく食べるなぁ、平均年齢は40代後半だぞ?
よっしゃ、エネルギー補充完了。これでハワイはより確実なものになった。
「体が重たくなってますけどね」
まあそうだ。毎年、レース前に急激に体重を増やしている我々。
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