神社仏閣町歩き、おまけに登山【鎌倉・衣張山】

平成巡礼道

12:27
いよいよ、衣張山登山開始。

正午を過ぎてから、「さあ、これから登山ですよ」というのは初めての経験だ。

もちろん、交通機関を乗り継いだ結果、登山口にたどり着いたのが昼近くになった・・・という経験はあるけれど、それは既に山に向けて臨戦態勢になっている。今回は、ついさっきまでお抹茶を頂きながら竹林をポカンと眺めている有様で、全く気合いが入っていない。なんてぇ気楽な登山なんだ。

先ほど見かけた、「平成巡礼道」を歩く。

民家の中を通っている道だ。

平成巡礼道

12:28
このまま舗装されたまま山頂に着くんじゃあるまいか、なんて冗談を言っていたら、さすがに未舗装のハイキングコースに出会った。

ようやくここから、登山靴の威力が発揮されるぜ!

さっきまでは、「町歩きにしちゃ、随分重たい靴」に過ぎなかったからな!

やぐら

12:28
大きな絶壁。ここも切通しとして人が削ったものだろう。

そして、その絶壁の側面に人工的な穴が掘ってある。これも「やぐら」だ。まさか、「昔はここが海岸線で、波が岩を削ったものなのです」ということはあるまい。

僕が小学生だったら、絶対ここを「秘密基地」にしていた。そして、道ばたに落ちているエロスな本を集めて、ここに隠したはずだ。今の小学生って、「秘密基地を作ろう!」という概念、まだあるのかなぁ?

平成巡礼道

12:30
杉の木、そしてシダが生い茂る道を歩く。

梅雨の季節は蒸し暑くなりそうだ。今日は4月29日なので、この頃ならばちょうど快適だ。

ようやく山歩きっぽくなって、とても楽しい。思わず微笑んでしまう。低い山とはいえ、4月で既に今シーズンの登山を開始している現実。これは今年いっぱい、山登りに期待が持てそうだ。

平成巡礼道

12:38
さっきから分刻みで頻繁に写真を撮っているのは、あっという間に山頂に到着してしまうからだ。

いや、山頂にたどり着くどころか、うっかり素通りしてしまうんじゃないか、というくらいの距離感だ。

登山の場合、長丁場を想定して体力温存には気を遣う。しかしこの山なら、フルスロットルでも大丈夫だ。

山頂間際

12:39
・・・とかいっているうちに、空が明るくなってきた。ついさっきまでシダが足下に茂る樹林帯だったのに。森林限界か!?

いや、標高121メートルの山で、森林限界もへったくれもあるかい。

衣張山山頂

12:40
「頂上ですよー」

先頭を行くリーダーから声がかかる。

はははは。

本当に、あっけなく山頂に着いてしまった。

舗装道路からハイキングコースに入って、わずか12分。これはお手軽だ。

そんな「チョロい」山なんだから、さぞや展望も悪くて暑苦しい場所なんでしょう・・・?と思ったら・・・

衣張山山頂からの眺め

うわあ。

びっくりした。なんだこの眺め。

鎌倉の町越しに由比ヶ浜、そして相模湾が見える。

クッソ低い標高なのに、ここまで眺望がいい山があっただなんて!まるで、高い山からの眺めのようだ。

なるほど、だから今回リーダーはここを目的地にしたのか。これはすごい。

そして、タイツまで履いた全身フル装備の僕の格好が、明らかにやり過ぎだったということにあらためて気づかされた。

衣張山山頂

12:42
この衣張山山頂は、比較的平らになっている。そして木が伐採され、遠足でお弁当を広げることができるような広場になっていた。なんてフレンドリーなんだ。

地図を見ると、この山頂すぐ脇に「北条時政山荘旧跡」という記載がある。鎌倉時代の偉い人は、こういうところに山荘をこしらえていたのだろう。ひょっとしたら、山頂にも山荘があったのかもしれない。

お昼ご飯

12:47
お昼ご飯をここで食べる。

こんな山に登るにしては、明らかにオーバースペックな装備で臨んだ今回だけど、メシもやっぱりオーバースペック。

おにぎり3個に、冷やし中華1つ。何でこんなに買ってしまったんだ。

いつものクセで、「山中で遭難したときのために、予備の食料は持参しなければならない」という考えをそのまま今回も適用しちゃった。いらんいらん、こんなにはいらん。

なんなら、「すいません、ちょっと食べ物を買ってきますね」といって、山頂から下界のコンビニに買い物をして、また戻ってくることもできるくらいだ。

危なかったー。「日帰り登山で気楽だから、ガスストーブとポットを持参して、珈琲を淹れよう」なんてやらなくて。明らかにToo Much、だった。むしろ恥ずかしいくらいだ。

なにせ、周りの仲間は、ウィダーインゼリーとか、カロリーメイトとか、おにぎり1個程度とか、非常にシンプルな食事だ。僕だけじゃないか、「ブキ」と呼ばれる山装備(箸やフォークなどのカトラリーセット)を持ち込んでるなんて。

流水麺

なんでブキまで持ち込んだのかというと、冷やし中華を食べるためですよもちろん。

山といえば冷やし中華でしょうが!・・・いや、そんなことはない?まあ、そうか。

唯一の正解は、「これだけ日差しが強い時期に、カップラーメンにしなかったこと」だ。暑いんだし、冷やし中華で正解。だと思う。多分。きっと。

(つづく)

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