ただいま、わが愛しの山小屋泊【焼岳】

インフォメーションセンター

11:48
食後、食堂の向かい側にある大きな建物の中に入ってみる。えーと、ここはビジターセンター・・・じゃなかったよな。ビジターセンターは小梨平キャンプ場の近くにあったはずだ。

この建物の名前は「上高地インフォメーションセンター」。紛らわしいネーミングだが、ビジターセンターとは違う。

違う、といっても、何やら雰囲気は近い。ビジターセンターがもっと「センター周辺の動物、植物」を紹介している博物館的な内容なのに対し、こちらはもう少し素っ気ない。

調べてみたら、「一般財団法人 自然公園財団」なるところが運営していることがわかった。何それ。聞いたことがない。

より深掘りしてみたら、出自は環境省だった。まあ、そうだろうな。自然公園の維持管理を行う組織だ、ということだけど、ビジターセンターとの違いはやっぱりよくわからなかった。ビジターセンターは環境省直轄、インフォメーションセンターは財団法人という違いか。

ジオラマ

ジオラマで位置関係を把握しておく。

上高地なんて、夢に出てきそうなくらいメジャーな場所なので今更感はあるけれど。

この写真の左下、茶色い部分に焼岳山頂がある。川が流れているところに上高地があって、ここからグイグイと登っていくことになる。

気温

山でいつも悩ましいのが、気温がどうなるかがわからないということだ。

今日のような真夏でも、雨が降れば気温がぐっと落ちる。そして、標高が上がればもちろん気温は下がる。

さらに、山中泊なので朝晩はとても冷える。風が強ければ、風速1mにつき体感気温が1度下がる。

そうやってあれこれと不測の事態、予測可能な事態を積み上げていくと、服だけでかなりの量を持参してしまうことになる。それでは荷物が多すぎるので、えいやっと「安全性と、快適性とのバランス」を見計らって荷物を減らすことになる。

ちなみに8月の上高地は、最低気温が13.6度、最高気温が22.9度。

これだけ見るとめっちゃ涼しそうに見えるけど、日が照っている間はかなり熱くなる。体感気温で30度近くにだってなる。「ははーん、最高で22.9度なら薄着はいらんな!」なんて考えてはダメで、この場合、薄着も、厚着も両方持っていかないといけない。

監視カメラ

防災カメラのリアルタイム映像を画面四分割で見ることができる。

左上が現在の焼岳。

おっ、山頂付近がギリギリ見えている。これだったら、ひょっとしたら雨にたたられずに登れちゃうかもしれない。

いや、でも登頂は明朝だから・・・天気予報を見る限り、明日は完全にアウト。残念。

穂高連峰の眺め

11:52
梓川の川べりにでた。

正面が岳沢で、その奥に穂高連峰が見える位置関係だ。しかし、今日は言うまでもなく雲に覆われ、全く山の様子がわからない。

梓川

河童橋がチラリと見えるけど、今日はあっちには行かない。遠回りになる。

明日、下山してからバスまで時間に余裕があったら立ち寄るつもり。

梓川

梓川の水はすばらしく透明で、流れが速い。見ているだけで心が洗われるようだ。

実際、ここで心を洗ったとしたら、あまりの冷たさに冷血鬼になると思う。山の水なので、温度はかなり低い。

梓川とおかえん

雲で隠れた穂高連峰をバックに、記念撮影。

先ほどからずっと涙腺がもろくなっている。何度も何度も、「俺は帰ってきたぞ!」という言葉をつぶやく。それは、過去の決別でもあり、未来への希望でもある。この地に戻ってくるまで、自分の人生どれほどの紆余曲折があったことか。

ちょっとここでは書けないような、本当にいろんなことがあった。

梓川河川敷

いろいろ感慨に浸れるのは、解放感があるのどかな道だからだ。

急な山道だったら、とてもじゃないけど感慨になんんて浸っていられない。目の前の段差を乗り越えるので精一杯だ。

梓川河川敷

蛇行する梓川のそばを歩いて行く。

梓川河川敷

振り返ると、前穂高岳。

梓川

美しい水。

梓川

焼岳方面。

さきほどの防災カメラは山の上がかろうじてガスっていなかった。しかしここから見る限りでは、相変わらず分厚い雲で覆われているようだ。実際はどうなのだろう。

(つづく)

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