あまりにカプセルホテルにウキウキしちゃって、「館内インフォメーション」の紙まで写真を撮っちゃった。
旅館だったら、部屋の真ん中にある座卓に冊子として置いてあるものだけど、なにせここはカプセルホテル。冊子型式にしても置き場所がない。なので、コンパクトな紙1枚。非常経路?そんなもん、自分で歩いて確認しろ。館内インフォメーションに全部書いてあると思っちゃあ駄目だ。
これを見ると、以前僕が利用した「デラックス・キャビン」が5階と6階、そして今回の僕が使う「スタンダード・キャビン」は4階にあるようだ。つまり、デラックスのほうがフロアが広い。
ちなみにフロントとお風呂は8階、飲食スペースと漫画本などが並ぶスペースは7階にある。4階というのは、これらホテルの中核部分からはフロアが離れており、館内専用エレベーターを使うことになる。フロントが最上階で、客室がそこから下のフロアにあるというのは珍しい作りだ。
23:29
さて、と。。。
風呂にも入った、荷物の整理も終わった。あとは寝るだけだ。でも、北海道のハタケ昂ぶった気持ちをもう少し落ち着かせたい気持ちもある。もちろん、カプセルホテルでテンションが上っているのも事実だし。
で、チェックインのときからずっと気になっていたのが、壁に貼ってある食事メニューだった。7階にある「旭三六屋」のものなのだが、やたらと男らしい写真と、文字と、インパクトだ。
それもそのはず、このカプセルホテルは男性専用だから。しかも、カプセルホテルに泊まるということは、一人泊であることが多い。もう、「ドスンと胃袋に一発食べ物を落とし込みたいぜ!!」という男の欲望をどストレートにぶちかましてくる。
以前訪れたときも、同じようなメニュー構成だったと思う。でも、久しぶりに見るとやっぱり度肝を抜かれるな。違うな、心を奪われるな、という言葉のほうが正しいか。
いやちょっと待て、只今の時刻は23時半だぞ。今から何を考えているんだ。さっきハタケで夕ご飯を食べたのに。
この迫力たるや。「漢(おとこ)の丼」だもの。
いずれ、「男らしさ、女らしさ」という概念が滅びていく時代が来るかも知れない。そうなると、こういう「漢(おとこ)」ということもなくなるかもしれない。これはステレオタイプであり、個人のダイバーシティを尊重していないとかなんとか言われてアウトとか。
そういう将来を考えると、いまのうちにここで丼を食べておくべきではないか?という気になってくる。
いやだから待てって、あともう少しで24時になるってば。
それにしてもすごいよなあ、「玉金丼」「がっつり中華丼」「スタミナ丼」・・・というコッテリした名前が並ぶ。女性ウケはすこぶる悪そうな名前ばっかりなのが、いかにも男性限定施設のメニュー。
カレーは、無駄に「ぶっちぎり」だし、デフォルトで「ごはん大盛り」だ。気合が入りすぎだ。「ご飯大盛り無料」なんじゃないぞ?最初っから大盛りなんだ。
あと、「炎の鉄板料理」だもの。無駄にアツい。「電子レンジの鉄板料理」というわけにはいかない。ここは地獄の業火で焼き尽くさないと。
でも、メニューに「懐かしの目玉ハンバーグ」というちょっとレトロな雰囲気も織り交ぜ、ふっと気持ちが休まる余白も与えてくれているのがにくい。
でも、やっぱり全体的にファイティングポーズは崩していない。「あんかけ勝負!!」なんて宣言してる。誰が誰と勝負してるんだ?しかも、びっくりマークを2つもつけて。
そのあんかけ料理2種類は、両方とも「幻のあんかけ」という名前がついている。幻が2つも並んで戦うだなんて、ありがたくて正座してその結果を見届けたい気持ちになる。
オトックセット、と称して、ご飯+おかず2品が盛られたプレートにおかず1品、味噌汁と第三のビールで980円なんてのもある。これさえあれば、飲めるし、肴もあるし、シメのご飯もあるから完璧だろう?というわけだ。恐れ入りました。ご配慮感謝です。
あああ、旭三六屋に引き寄せられていくぅぅぅぅ。
まああれだな、水分補給は大事だと思うんですよ、ええ。さっきお風呂にどっぷり浸かってたわけだし。
というわけで、ジョッキコーラを頼んじゃった。
「ノンアルコールビールはないですか?」と店員さんに聞いたら、間髪入れずに「ないです」と言われた。なので、コーラでここはひとつ。
23:42
ここまで垂涎と葛藤と熟慮があれば、もう今さら何の迷いもない。この時間からでも飲むぜ。それ、ぐいーっっと。ははは、最高だな。
23:50
最高なオレによる最高な夜には、最高な料理があう。
このときは、肉そばとカマンベールフライを食べた。言うまでもなく、最高だった。
ちゃんと「蕎麦喰い人種行動観察」に記録をとどめ、隠蔽工作はやっていない。ああ食べたとも、おいしく食べたとも。
そんなわけで、背徳感ゼロのお夜食を食べ終わり、1日目は終わり。
明日はまた千歳のハタケで作業をし、またこのカプセルホテルに戻ってくる。そして明後日は夜明け前から羊蹄山に向け出発だ。
(つづく)
コメント
コメント一覧 (2件)
「内海湾」ではなく「内浦湾」ですね。
つまらない指摘でごめんなさい。実は10年以上前から愛読してます。
米こうじさん、間違いの指摘ありがとうございます!こういうアドバイス、地味にありがたいことです。これからも愛読をよろしくお願いします!