いいぞォ、山小屋はいいぞォ【仙丈ヶ岳】

06:41
仙丈ヶ岳の南側も見えてきはじめた。

ここから先は、ディープな南アルプスの山々が連なっている。交通アクセスは激悪で、登山をするためには交通手段をどうするか、ということでまずは悩まないといけない。

また、山小屋が北アルプスほど多くはなく、登山口からの行程を考えると事実上この小屋に泊まるしかないよね、という山域がいくつもある。そうなると、そこに人が密集する・・・というか、その山を登る人は山小屋にほぼ勢揃いしてしまうような有様で、そりゃあ混むに決まっている。

そういう暑苦しい場所ではあるものの、こうして稜線がスラリと伸びているのを見ると、このままこの稜線沿いに重奏してみたい気持ちになる。

もちろんそれは大変なことで、ここから続く仙塩尾根を進むこと約9時間でようやく次の山小屋、熊ノ平小屋に到着だ。

06:42
仙丈ヶ岳の山頂直下。

あと少し。

仙丈ヶ岳山頂到着。

馬ノ背ヒュッテからだいたい1時間15分といったところ。

標高3,033メートル。ジャンダルムのような岩山を除けば、日本で17番目に高い山にあたる。気がついたら僕は、標高ベスト20の山のうち17座登頂していた。

三角点を踏みつけつことで、僕なりの登山は一区切りとなる。「踏みつける」からといってここを測量した人を見下しているわけではない。感謝の念を込めつつ、そっと足の裏でタッチしている。

仙丈ヶ岳山頂で記念撮影。

山頂なので当たり前だけど、まわりになにもないので「標識と、自分」なだけの写真になっている。記念のようで、あんまり記念になっていないような。

昔の登山個人ブログというのは、「山に行ってきました」という日記で、写真は少なくて山頂で(主に)初老のおっさんが記念撮影をしているのが掲載されている程度だった。

途中の登山道の様子を細かく撮影したりディティールを解説しているサイトは、少なくとも2000年初頭は皆無で、その点この「アワレみ隊OnTheWeb」は先進的だったと自負している。しかし今や、ヤマレコのようなサイトがあって、すっかり個人登山ブログは衰退したし、いろんな人の登山記録の集合知こそが参考になる時代になった。つまり、この記事は時代の先端から時代遅れまで、全てのポジションを網羅して今に至る。

06:44
山頂から、南につながる仙塩尾根を眺めたところ。

「仙塩尾根」と呼ばれているのは、この稜線が仙丈ヶ岳と塩見岳を結んでいるからだ。

この仙塩尾根を伝って塩見岳を目指すルートは、開放感があってとても楽しいと聞いたことがある。しかしさっき書いたように、なにせ距離が長い。稜線歩きというのはズドーンと標高を落とさないものの、細かいアップダウンがひたすら続き、体力を消耗するので大変だ。しかも直射日光を浴び続けるので、環境による疲労も大きい。

でも、いいなあ。稜線歩き、羨ましいなあ。時間があれば、このままずーっと歩き続けたいなぁ。

今朝、馬ノ背ヒュッテを出たときは、「この調子だと午前中の北沢峠発のバスに乗れるかもしれない。だとしたら、昼メシは甲府市街かな?」なんて考えていたけど、なんだかバカバカしくなった。なんでここまで来ておきながら、早く下山することばっかり考えているんだ。

仙丈ヶ岳の東側。

写真左端の奥に富士山が見える。

そしてその富士山を遮るように、ちょっとしゃくれた山が日本第2位の標高を誇る北岳(3,192メートル)。北岳の右、雄大な山裾を誇る山が日本4位の間ノ岳(3,189メートル)。そこから先は・・・えーと、農鳥岳とかいろいろあるんだけど、ごちゃっとしていてよくわからない。

このあたりの山の縦走記録は別の記事を読んで欲しい。

もっぱら、記憶に残っているのは農鳥小屋の強烈なインパクトだけだけど。

06:45
そして視界を右側にまわしていく。南側の山々は・・・えー、たぶん悪沢岳とか赤石岳があるんだと思うけど、自信がないので断言は避けておく。

山頂から東北方面。これから下山する方向になる。

カールをぐるっと回り込む稜線がでこぼこしている。

そしてその奥左に甲斐駒ケ岳、右側のどっしりした山塊は鳳凰三山。

鳳凰三山の登山記はこちら。

このときは完全にガスっている中での登山だったので、白砂の美しい山歩きだなんてとても楽しんでいる余裕がなかった。

試しに鳳凰三山をできるだけズームで撮影してみた。

夜叉神峠はこの右側にあり、夜叉神峠から登り始めると薬師岳、観音岳、地蔵岳、と3座を連続して歩いていくことになる。

鳳凰三山で有名なのが薬師岳のオベリスク(石がまるで塔のようにそそり立っている場所)で、こうやって見ると遠くからでもその存在がよくわかる。ちょこんと突き出たシルエットが見える。

おっかしいなあ、僕はあのオベリスクの真下まで行ったのに、その姿をまったく確認できなかった。それが今や、こうして離れたところでようやく見ることができただなんて。

(つづく)

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