吊尾根の下の、一つ屋根の下で【上高地デュオキャンプ2019】

09:54
上高地バスターミナルのお店で売られていた「信州みそ煎餅」。

備忘録として写真を撮っておく。

食事のかわりにはならないけれど、こういう「手軽に買える、お菓子やお土産ではない食べ物」の情報はできるだけ覚えておきたい。

1個130円、2個で250円なんだそうだ。

ざらめみそ、みそっかす、辛辛みそ、なっとうチーズみそ、山椒みそ、唐辛子みそ

の6種類が売られていた。・・・全部味噌じゃないか!と思ったが、そりゃそうだ、「信州みそ煎餅」なんだから。

「せっかく2個買うとお得だから、違う味にしようぜ!」と選んでも、どれも味噌味にはかわりない。

10:03
いしを「上高地インフォメーションセンター」に連れていく。

上高地というのがどういう地理になっているのか、まずは把握してほしいからだ。2日目の昼近くになって「まずは」と言っている時点で随分悠長だけど仕方がない。昨日のいしは夜勤明けでずっと寝ていたし、道路は交通事故で通行止めだったために上高地入りが日没間際だったし。

上高地を中心として、あれこれ説明する。今日これから行く明神はここだよ、とか、釜トンネルはここだよ、と。

僕は「釜トンネル」にとても旅情を感じる。このトンネルが「天界と、下界を分ける境界」だからだ。しかし、いきなり上高地にやってきたいしにとっては、釜トンネルも、その他地名も、全然思い入れのない場所に過ぎない。

たぶん僕、傍から見ていると自分の趣味を早口&声を裏返らせてまくしたてるマニアの人と同じだったと思う。一人でアツくなっている。

インフォメーションセンターには、4月から11月までの各月において、最低気温と最高気温を書き連ねた一覧が貼ってあった。

これを見ると、今我々が過ごしている7月の平均気温は「最低気温8.7度、最高気温25.5度」ということがわかる。(2016年、ビジターセンター調べ)

この表を見ると、最高気温というのは5月から10月までの間20度を上回っていることがわかる。つまり、お日柄がよろしい昼間であれば、さほど寒くはないということだ。一方で最低気温はけっこう低く、6月でも氷点下になっている。朝晩の冷え込みに対してちゃんとした装備を用意していないと、凍える。ましてやテント生活をするならば。

10:14
このエリアについて基本的な勉強をしたところで、上高地から明神に向け梓川沿いに歩いていくことにした。目指すは、明神にある「カフェ・ド・コイショ」だ。ここを紹介したくていしを上高地に連れてきた、といっても過言ではない。

河童橋付近から見える、梓川と岳沢。

今日の穂高連峰は厚い雲に覆われて稜線が見えない。

それにしても岳沢はこんなに緑で覆われるのか!と感心する。GWの時は雪解けシーズンということもあって、緑が少なかったのに。今やフッサフサやないですか。なんという生命力。

10:17
上高地ビジターセンターに寄って、明日朝のバードウォッチングについて予約を入れる。ちょうど定員に達するところで、すべりこみセーフ。

そのあとビジターセンターの中を二人で見学したけれど、さっぱり頭に入ってこなかった。

僕は旅行に行く先々で、ビジターセンターを見つけたら必ず立ち寄るようにしている。さすが環境省お金をかけているゥ、と思える立派な展示内容だからだ。しかし残念なことに、そうやってビジターセンターで見た内容について何一つ記憶に残っていないのが現実だ。

これは僕の記憶力の問題なのか、それとも展示が堅苦しいからなのか、どっちなのだろう?

10:32
小梨平キャンプ場の中を突っ切りながら明神を目指す。

歩道沿いに、コールマンの大きなテントが建売住宅のようにいくつも並んでいた。かなりの大所帯がキャンプ用品を運び込んで、集団でキャンプをやっているのだろうか?それにしては整然としすぎている。ボーイスカウトかなにかだろうか?と考えてしまった。

あとになってその答えがわかったのだが、これはキャンプ場の「常設テント」だった。つまり、ここを予約すれば、テントを持参しなくてもテント泊ができるというわけだ。ケビン泊じゃ、キャンプ感が出ないけど装備一式を持参するのは大変だなあ、という人向けなのだろう。

そこまでしてテント泊をやりたいか?と思うが、よく考えると楽でいいよな、こういうのって。

10:37
季節柄、緑に覆われた大地。GWの残雪期とは大違いだ。そしてこういう時期だからこそ、倒木の苔がとてもよく映える。

小川の水面からもやが立ち上り、周囲が霞んで見えるのが幻想的だ。

10:45
この当時の僕は、いしという女性がどの程度自然に興味があるのか未知数だった。どうやらキャンプのような泥臭いことをやるのは抵抗がなさそうだが、かといって「あの植物は・・・」なんて話をして、会話が成り立つのかどうかまでわからない。

忘れちゃいけない、二人にとってこれが初めての旅行だということを。

僕としては、いしに対して「いかに上高地が偉大な場所で、僕が惚れ込んでいるか」について共感をしてほしかった。なのでつい、道行く最中に見える景色のあれこれにコメントし、いしの意見を求めたりもした。

ほらみてごらん、木が生えているけど、途中でぐにゃっと曲がっているよ。なんでこんなにねじれてしまったんだろう?

それにしても茂ったなあ。

前回の上高地から僅か2ヶ月なので、その違いにただただ驚かされる。

「1年2ヶ月前」ならば、「まあ、今年は植物の成長が早いのかな?」などと勘ぐることもできる。でも僕はたった2ヶ月前、ここで違う景色を見ていた。こんなに空が緑で覆われるとは思わなかった。GWの時は、空がもっと開けていたし、空間全体がぼやんと淡かったものだ。

11:11
梓川。心なしか川の流れも以前と変わってしまった気がするけど、気のせいだろうか?

(つづく)

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