むかごの唐揚げ。350円。
むかご、というのは知識として知っていたが、実物を見るのは初めて。まるで豆みたいだ。または、ごくごくこぶりなじゃがいも。
「むかご」というのは自然薯の赤ちゃんだ。ここから成長していき、長い棒のようなものになる。
見るのが初めてだし、食べるのも初めてだし、それが350円というのはとても嬉しい。
定食の「丸子」一式。
おひつに入ったご飯をお茶碗にとりわけ、そこにとろろ汁をかけ、薬味を適量ふりかけてからかっこむ。
とろろ汁は、すりおろした自然薯にだし汁を足したもの。なので、デロンデロンに粘っているわけではなく、食べやすい。
これで一丁上がり。
ご飯の量ととろろの量のバランスは、何杯か食べつつ調整していくことになる。シャバシャバが好きな人もいれば、ご飯のつぶつぶ感が残っているくらいが良い人もいる。
いしが「玉子焼き、好きなんです」というので頼んだもの。400円。
淡いきれいな色の玉子焼き。
このお店、とろろ汁の定食が1,400円から、ということでお高いお店だと身構えてしまう。でもサイドメニューの値段は案外手頃だ。
さつま揚げが二種類あった。
一つが「丁子屋あげ」、もう一つが「しずまえあげ」。
しずまえあげは、用宗(もちむね)で収穫された「アカモク」という海藻と自然薯を使ったさつま揚げだそうだ。アカモクってどんな海藻かと思ったら、どうやらメカブみたいなものらしい。
しずまえあげを頼んでみた。
ししとうがらしの配置からして、「チ●コやないか!」と思わず叫んでしまったが、もうちょっと声を謹んだほうがいいぞ、俺。
噛み切ったところ。
むかごも使われていて、他にはない味わいのさつま揚げだった。美味。
食べ終わったのでお会計に向かう。お店に入るために長蛇の列を作るのはイヤだけど、今回みたいにシュッと入れるならばとても良いお店。美味しかった。そもそも、自然薯なるものを食べる機会というのが滅多にないから、貴重な体験だった。
お会計カウンターの近くでは、丁子屋のお茶碗やあたり鉢などが売られていた。実際にお店で使われているお皿が売りに出ているって、いいよな。お金を払って買いたい人は一定数いるだろうし、お店をずっと営んでいるとお皿なんて消耗品だ。売れれば儲かるし、売れなくても営業する上でいずれ使う機会がやってくる。
長ーい段ボールにプチプチが敷き詰められ、中に自然薯が入っていた。自然薯そのものも売っているとはびっくり。
その気になれば、お店でとろろ汁を食べるんじゃなくて、自然薯だけを買って帰って自宅でとろろ汁定食を楽しむことも可能だ。ただ、自然薯をすりおろすのがめんどうだけど。
お会計、2人で5,280円。
お昼から結構使っちゃったけど、「へええ、こういう食べ物もいいよねぇ」と感心したので満足感が高かった。
(つづく)
コメント
コメント一覧 (4件)
おじまるです、お久しぶりです。
今回は地元静岡ということで、興味深く見ています。
「まるしま」さん残念ながら、廃業されました。
奥様がおっしゃるとおり、昔は6時半から開いていましたね。
静岡のおにぎり屋には、たいてい「おでん」がありますね。
静岡人はそれを普通と思ってます(笑)
おじまるさん>
あー、まるしま、廃業でしたか。残念。
いしが楽しそうに思い出話を語るので、いつか訪れてみたかったのですが。
あと、いしが「夏、プールに行ったらよくおでんを食べていた」と言っているのは、おそらく大浜公園プールのことなんだと思いますが、それも今は閉まっているようですね。これもまた残念。
FDA、なんと小松にも来てたことあるんですよね。
「誰が使うねん(w」と言ってたら数年で撤退しちゃいましたけど。
今はチャーター便のみが飛来するようになりましたが
小松空港の手荷物受取所には『FDA』の名札が輝いております。
チャーター便のスケジュールまで公開してる珍しい会社でもありますね。
ティータさん>
FDA、面白い航空会社ですよね。
これまでいくつもあった地方航空会社は、経営の多くを羽田便に頼っていたと思います。なので、JALとかANAに戦いを挑まざるをえなかった。
しかし、静岡空港という場所柄、羽田便を就航させるメリットがない。なので、静岡からその他地方空港、または地方空港から地方空港、という独自性の強い路線が生まれている。
今後どうなるのか楽しみです。