蓄積されていく疲労と制限時間のプレッシャー。それでも絶景は微笑む【恵那山・富士見台高原】(その10)

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また前方の登山道脇に木の柱が見えた。何かのランドマークらしい。

「一時が万事、そんな感じで、ひたすら前方数メートルの視界の中をてくてく歩いていく。今使っているモンベルのヘッドライトはコンパクトで軽量なので持ち歩きにとても便利で気に入っている。しかし、夜明け前で、周囲が真っ暗闇の樹林帯の中を歩くのであれば明るさが明らかに足りなかった。

https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1124833

ランタンと併用して、ようやく歩ける感じ。

都市の明かりが跳ね返って、空全体がぼんやり明るい場所ならばともかく、ここはさすが星空が名物な場所だけあって空が真っ暗だ。殆ど何も見えない。

後で調べると、明るさの最大が60ルーメンだった。

いつもの僕は、山小屋でしっかり朝ご飯を食べ、夜が明けてから活動を開始する。そのため、ヘッドライトというのは「小屋の中で手元を照らすためのもの、または下山が遅くなった時のための非常用照明」という位置づけだ。このため、あんまり明るいものは必要としていなかった。

でも、今回は違う。明るいライトがほしい。

写真だと、正面に恵那山のシルエットが薄っすらと浮かび上がっている。しかし、これはスマホカメラのAI処理によって作られたものであって、実際の肉眼だともっと視界が悪い。

とはいえ、恵那山が見えた、ということは昼間なら展望が良い場所に来たということだ。まだ恵那山は遠そうだが、山頂が見えているというのは気分がよい。

まだ朝5時だけど、気持ちは急いている。当初計画だとあと4時間で下山を開始しなければならないが、果たして間に合うだろうか?今のところ、萬岳荘からの所要時間はオンスケで来ることができている。

ここは千両山だった。

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