やっぱりデカいぞばんやの魚【2015年12月】

メニュー1

入り口入ってすぐのところは、空席待ちのお客さんがたむろするウエイティングルームになっている。そこにメニューがずらりと張り出され、一部のメニューはサンプルとして実際に展示されている。

サンプルにはラップがかぶせてあるので、正直言ってあまりおいしそうには見えない。「食欲をそそるサンプル」とはいいがたいのだが、お魚のサイズ感や「名前と姿かたちが一致しない魚の正体を突き止める」上では手っ取り早い。入店待ちの間、ここで唾液をダラダラたらしながら「何を頼むか」を吟味するとよろしいかと。

「本日のおすすめ」と書かれているのはあじたたき1,000円(税別)。ばんやにおいては、「たたき」があるし、「なめろう」があるし、「刺身」もある。アジを頼む際はどういう調理法でいくか、頭を悩ませることになる。

おっと、「サバーグトマトチーズ煮」なんて洋風メニューもあるぞ。最近のばんやはいろいろやるなぁ。

メニュー2

くじら竜田揚げなんてノスタルジー溢れるメニューもばんやにはある。僕が子供の頃にはまだ学校給食で竜田揚げは出たが、くじら料理というのはその竜田揚げ以外食べる機会はなかった。家で食べるということも皆無だったし、くじらベーコンなんてそういえば人生で1回食べたことがあるかどうか。

いざ「くじらを食べない人生」を長年過ごしてみると、値段が高い割にくさくて硬い肉であるくじらをわざわざ食べなくてもいいや、という気持ちになってくる。少なくとも、これだけ新鮮な魚がよりどりみどりの「ばんや」において、わざわざくじらを選ぶ必要はないと思う。

捕鯨の是非をはじめとし、くじらを語る上ではどうしても「ノスタルジー」がない交ぜになってしまう。「俺が子供の頃は毎週のように食べていた」みたいな話が先行してしまい、議論のボタンが掛け違えている気がする。まあ、とりあえず落ち着いてサバーグ丼でも食べようや。話はそれからだ。

メニュー3

「本日のおすすめ」となっているお魚はいろいろある。エボ鯛もそう。「おすすめ」認定されている魚とそうでない魚の違いは何なのだろう?「たくさん獲れすぎたのでどんどん食べてね」という意味なのか、逆に「希少な魚だよ!今食べないと次、いつ食べられるかわからないよ!」という意味なのか。

それとも、「おすすめされていない魚は冷凍だよ!」なのか??いや、さすがにばんやにおいてそれはありえないけど。

メニュー4

こうやって「おすすめ」に挟まれると、真ん中の「エンザラ煮」がまるでおすすめされていないみたいじゃないかー!

でも、敢えてそういう境遇だからこそ、エンザラ煮を選ぶというのもあまのじゃくで素敵。エンザラなんてなかなか食べられないぞ?スーパーで売ってないもん、こんな魚。「クロシビカマス(別名スミヤキ)」なんて、普段耳にする名前じゃあない。

・・・でも、悲しいかな僕らの胃袋って有限なのよね。そしてお財布も有限なのよね。このエンザラ煮を頼むためには、その前に何品か食べなくちゃだめだ。優先順位が低い。惜しいなあ。

タカアシガニ

入り口入ってすぐの水槽に、タカアシガニさんが悠々とうごめいていた。駿河湾の深海に生息することで知られている西伊豆の特産だけど、保田でも水揚げされるんだな。相模灘あたりでゲットしたものだろうか?そういえば、ばんやの店頭には昔からタカアシガニの甲羅が飾ってあったし。

生きているやつを目の当たりにする機会はめったにないので、貴重。もしコイツをモチーフにかに道楽の看板を作ったら、わっさわっさと手足が動いて大変に危険だと思った。

それはともかく、お値段が5,000円。40分にも及ぶ調理の手間ひま込みでそのお値段というのは案外安い。デカいカニとはいえ、あまり市場では評価されていないのだろう。もし同じサイズのタラバやズワイがもし存在したら、一体どれくらいのお値段になることやら・・・。

でかい(確信)

水槽に吊り下げられたかごにも、タカアシさん。5,000円だったら、生きたまま持ち帰ってペットにしても良いのではないか?とも思う。でも、水槽にいるタカアシさんに愛着が湧くかどうか、ちょっと怪しい。なつくとも思えないし。これだけ巨大だと、時々水槽から出してご近所を散歩させないといけないのではないか、という気にさえなってくる。

かれい

こっちにはカレイが沈んでいる。えーと、カレイでいいよな?「左ひらめに右カレイ」だったはず。あれ?どっちから見て左だ?思わず首をカレイの向きにあわせてぐいぐいひねる。すがすがしい朝の、首の良いストレッチ。

第1ばんやは閉鎖中

これまでばんやを訪れた際の多くが、建物奥の「第1ばんや」エリアに通されていた。しかし今はシーズンオフだからか、「第1ばんや」は閉鎖されていた。えー、あれだけ混雑を極めるばんやなのに、客席を絞り込むのか!と驚いた。

実際、我々が到着した時間はまだ客足は鈍かったし、お店をあとにした時点でも満員にはなっていなかった。休みの日でも空いているときがあるのか!

これまでは、ばんや本館が混んでいるときは、裏技としてお隣の「ばんやの湯」の食堂を利用するという手があった。ばんやの湯は空いているからだ。で、メニューは本館と一緒。しかし、いつの間にかばんやの湯は「てんぷらそば専門店」になってしまったらしい(入浴、宿泊はこれまでどおり可能)。びっくりだ。どんどん変わっていくなあ。

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