こちらは「保田・黄金アジの刺身」900円。
黄金アジについての説明は以前もしたことがあるので割愛するが、黄金アジと聞いたら頼まないわけにはいくまい。
食べてみて二人とも目を見張ってしまった。
「アジの玉手箱やー!」
いや、その表現は的確ではないのでやめとけ。
なんとも脂が乗って、ねっとりと甘いことよ。アジってもっととっぽい感じの味なのに、これはもうアジという感じがしない。そして新鮮なので、青臭さが全くない。何か薄気味悪ささえ感じるくらい、「アジとは思えないうまさ」だ。
刺身で頼んで良かった。これをうっかり「房総半島なんだから」という理由でなめろうにしてたら、それはそれで美味しかろうが、「なんとなく美味しい」で終わっていたと思う。
つみれ汁300円。大きなつみれが5個入っている。
定食(単品に+250円)で、味噌汁が付いてくるのだが、この味噌汁はやる気が全然ない微妙な味だ。一方、こういう汁物は満足度が高いので、何か汁気が欲しいときは単品の汁物を頼んだ方がいい。
ミックスフライ800円。アジフライはその姿形でわかるのだけど、それ以外がなんだかよくわからない。
「これは・・・カマス?」
「スズキかもしれない」
いい加減過ぎる。しまいには、アジフライと思っていたものさえもが怪しく見えてきて、「ひょっとしたらコイツがカマスかもしれない」などと言い出す有様。人間、味覚なんて当てにならないもんです。
というわけでこの日の料理全景。合計4品+ご飯味噌汁。これで3,290円なのだからやっぱりとても安いと思う。訪れる人数が多くなればなるだけ、たくさんのメニューが選べるし、割り勘できるので安くつく。
ただし、5名以上になると割り勘効果はあまり出なくなると思う。なぜなら、ばんやの料理は量が多いとはいえ、さすがにひと皿を5名以上でつつくとなると一人あたりの取り分が少なくなる。5名以上ならば、3名-2名などに分かれてそれぞれで料理を頼むことになるだろうから、割り勘メリットはあまりなくなる。
「無念な顔をした」ワラサ。無念といえば無念だろうが、ギリシャ彫刻の目、と思えば高貴に感じてくる。おちんちんぼろん、としたダビデ像みたいな。
さすがにワラサの頭を首からすぱっと切り落とした状態では煮付けられておらず、顔の右半分と左半分とで真っ二つに分けられている。なので左右対象に・・・って、あれれ?頭が三つある。どうやらこのワラサあら煮、1.5匹分が使われているらしい。食べ応え、あるなあ。
「ほとんど骨ばかりで、ひもじい思いをしながら身をこそげ落とす」ということはこのあら煮においては無塩だ。ひたすら大胆に、ガシガシを箸を動かせば、その労働に見合った対価が得られる。恵みの大地だ!
肉厚な肉を(謎の日本語)、どんどん食べていく。
食べ終わったらこうなった。目玉が好きな人もいるようだが、僕は食わず嫌いなので食べない。そんなわけで目玉が3つ、ぎょろりとこちらを見ているところでおしまい。
いやあ、相変わらずばんやはええのぅ。年に一度といわず、年に二度三度は訪れたいとあらためて思った。
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