聞き慣れない「エンチラーダ」という料理を注文してみた。
いや、本来であればビールを調達するだけのはずだったんだけど、ついつい。
英語専攻のお店は、他店と比べると客足があまり伸びていないようだった。やはり、売られているものに物珍しさが無いからかもしれない。逆に言うと、それだけ米国文化というのは日本に浸透しているわけで、凄いことだ。
注文したエンチラーダは、なにやらオーブントースターで温めること1分程度、とろけるチーズの上にケチャップを×印にふたつかけてできあがり。
これがエンチラーダ?
名前からしメキシコ料理が混ざった、米国南部の料理なのかと思っていたが・・・ケチャップとチーズ、というあたりモロにアメリカーンな料理だ。
食べてみる。中には、レタスや鶏肉が入っていた。
味?味は・・・ケチャップ味。
「うーむ、これぞアメリカ、と言うしかないのだろうか?」
試食した3名とも、渋い顔をしてしまった。まずいわけではないのだが、あまりに味がストレートというか、わかりやすすぎて面白くない。
「やっぱ、わかりやすさはハリウッド映画の基本だし、料理もそうなんだな」「きっとそうだ」
適当な理由をつけて、この料理について一応の結論を出す。
後で調べてみたが、このエンチラーダという料理はやはりメキシコ風の料理であり、トルティーヤに野菜と肉を挟み、チリやにんにくを原料としたエンチラーダソースをかけて食するものらしい。
このお店の場合、エンチラーダソースの変わりにケチャップを使ったために「うーん、単なるケチャップ味よのぅ」という評価になってしまったわけだ。
さて、エンチラーダとセットで購入したビールが「サミュエルアダムス」というビールだった。これも聞き慣れない。さすがにバドワイザーをわざわざ買う気はしなかったので、ちょっと値段は高いが(500円。バドは300円)、購入してみることにした。
売り場では、「今アメリカ人がもっとも飲みたいと思うビール」なんて宣伝文句が書かれている。「アメリカ人にもっとも飲まれているビール」ではなく、「もっとも飲みたいと思うビール」という表現にしているあたり、なにやら怪しい。
・・・と思ったが、いざ調べてみると小規模ブルワリーのなかでは非常に評価が高く、実際に「飲みたいと思うビール」という表現は間違っていないようだ。
てっきりピルスナータイプのビールかと思ったら、注いでみるときれいなブラウン色したビールが出てきた。
香りが強く、好き嫌いが別れるところだが二杯目、三杯目のビールにはとても良さそうだ。バドのような飲み口軽やかなビールが受ける国かとおもっていたので、このような芳醇なビールがあることにはちょっとびっくりした。ちなみに原産地はボストン。
14カ国目:スペイン語専攻「(名称不明)」
一方別働隊はビールを求めて、大本営近所のスペイン語専攻のお店に。
スペインといえばメキシコでもあるわけで、入手してきたのはおなじみコロナビール。
あまりにおなじみ過ぎるので説明割愛。
15カ国目:ポルトガル語専攻「ぼんじー屋」
最初に全員で手分けして獲物を確保しに行った時、ポルトガル方面を攻めようとしていたひろみまん♪さんには、「ぜひともブラジルのソーセージを手に入れて欲しい。前回食べそびれたので」とお願いしておいた。
しかし、意気込んで買いに行ったのだが、「まだ準備中、11時半から販売開始」ということでただ今お預け中。
紆余曲折あって、ようやく手に入れたブラジル風ソーセージ「リングイッサ」250円。
おお、ごつい。
これだけ太くて長いと、火を通すのに時間がかかることだろう。なるほど、入手に手間取るわけだ。
中身は豚肉。みっちりと密度濃く、詰まっている。食い応え、大あり。
一人でこれを食べちゃったら、それだけでおなかいっぱいになってしまいそうだ。食べ歩き仲間がいて良かった。
これまで、羊肉ソーセージ料理ばっかり食べてきたので、たまの豚肉もいいもんだ。
そういえば、なんとなく体臭、口臭が羊臭いな・・・。
一緒にひろみまん♪さんが購入してきたもの。ブラジルコーヒー100円。
「おー、コーヒーかぁ」
と酒飲み二人は感心したが、当然のごとく口をつけることはなかった。
8カ国目(再):ウルドゥー語専攻「(何て書いてあるのか読めん)」
先ほどはボーティーカバーブを食べたが、焼き上がるまで順番待ちだったスイーフカバーブもでき上がったので遅れて受け取り。
一カ国で二品も頼んでいるあたり、全世界制覇を本気で目指そうと思っているのか、怪しい。この会の趣旨をみんなが理解しているのかどうか、ちょっと不安になってきた。
あのー、この料理どこの国のなんていう料理ですかー?
わからなくなってしまいました。
誰か?買ってきた人教えてください。
後注:中国留学生会の出店で購入したもの?らしい。
これもわからん。
メンバー全員にペンと紙を渡して、自分が注文した国名と料理名をメモってもらうべきだった。
後注:アフリカの揚げパン「マンダジ」だそうです。
何か展示会でもやってるかのように並ぶビール瓶。なかなか壮観だ。
ステージでは、チアガールが元気の良い声を出しながら飛んだり跳ねたり。
「おー、すごいすごい」
ビールを飲みながら、感嘆する。お座敷で一献傾けながら芸者さんの舞を楽しむのも良いかもしれないが、こっちの方がきっと楽しいと思う。
さすがに胃袋は開店休業状態。散歩しながら、ちょっと食休み。
せっかくの学祭なんだし、もう少しアカデミックな方も楽しんでみよう。
ふむ。
この時点でひろみまん♪さんは所用のため離脱。akeさんとおかでん、残り2名で目標達成に向けて頑張る覚悟・・・はあまりないなあ。
なんかもうおなかいっぱいなんスわ。そもそも、現時点で何カ国食べたかよくわからなくなってるし。(今、こうやって文章化してみると何カ国食べたかは明確にわかるが、当時その場では混乱しており、わけがわからなくなっていた)
まあ、後は適当に「あ、これ食べておけば良かった」というものをつまみ食いしてお茶を濁しますか。
この時点で、企画達成の意思は完全にうせていた。いやもうこれだけ食べられれば大満足っすよぉ、ははは。お酒が入っていることもあって、なんだかもうどうでも良いって感じ。
昨年大変に感心させられたベリーダンスを拝見。その後、「もう一丁!」ということでフラメンコも見た。
フラメンコの、床をどすんどすんと踏み抜く音が胃袋に適度な刺激を与え、やや体力回復。
16カ国目:トルコ語専攻「ムスタファ ケバプ」
再び円形広場に戻ったわれわれは、「さてどうするかねえ」としばらく思案。2名に減ってしまったし、あとは心残りなきよう、食べるしかない。全店制覇を狙っていると、肝心なものにたどり着く前に「もう何も胃袋に入らない」っていう状況になりそうだ。
その結果、なぜか最初に選ばれたのはトルコ語学科だった。「世界三大料理を避けて通るわけにはいくまい」とか適当な理由。
で、手に入れたのが「ケバブ(羊)」300円と「エフェスビール」300円。
・・・おや。
つい3日前に訪問した時に食べたばっかりの組み合わせを注文してしまった。
限りある胃袋のことを考えると痛恨のミス。わちゃー。
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