2006年秋2 世界制服の野望

17カ国目:ロシア語専攻「くまのプーちん」

くまのプーちん

「ええと、あとどの国の料理を食べていないんだっけ?」

手元に「攻略済み国名」がメモられているのだけど、それでもなんだかよくわからない。国の数が多すぎだ。

「とりあえず、珍しい国の料理を食べよう」

という話をしつつakeさんと各国を偵察していたのだが、「あ、ピロシキ程度だったら食べられるかも」という話になったのでロシア語専攻のお店に立ち寄ることになった。

店名を「くまのプーちん」という。「くまのプーさん」とロシア大統領プーチンとをかけあわせた、なんともナイスな名称だ。この名前を思いついた人に思わずスタンディングオベーション。

とはいっても謎なのが、ロシア国旗と一緒に描かれている動物が・・・これ、タヌキじゃないのか?どう見ても熊には見えない。

ロシアとタヌキは何か深いいわれがあるのだろうか?と考え込んだが、そんな話は聞いたことがない。恐らくあれはきっと熊なんだろう。うん、きっとそうだ。これ以上深く考えるのはやめ。

ロシアは度が強い酒だらけ

昨年もそうだったが、今年もアルコールが豊富なお店だ。「酔わせてやるぜ!」という気合い十分のお酒が並ぶ、並ぶ。

まずトップにウォッカ、しかもストレートだ。「寒い日はウォッカ!!」「あったまろう」とお誘い文句がおいでおいでをしてくるが、さすがに真っ昼間からウォッカをストレートで飲むのはバツゲームに近い感じだ。

他にも、バラライカだのスクリュードライバーだの。

さすがにロシアビールってのは無いようだ。極寒の地ロシアでビールなんて暢気なものは流行らないのだろう。

例の、熊だかタヌキだかわからない動物が、グラスをたかだかと掲げている絵が描かれている。どうやら酔っぱらっているようだ。

ロシア語専攻、食べ物メニュー

食べ物のメニューよりもアルコールメニューの方がえらそうに、目立つ位置に置いてあるあたりがすてきだ。食べ物はというと、

ロシア風クッキー プリャーニキ 5個200円
サクサクサクッと ピロシキ(挽肉と野菜、いも、りんご) 各150円
情熱のほとばしる ボルシチ 350円
ロシア貴族の味 ビーフストロガノフ 380円
ロシア風クレープ ブリヌィ 150円

といった感じ。ピロシキにりんご味があるなんて知らなかった。店員さんに聞くと、その他は既に売り切れたので、現在はりんご味だけの提供だという。恐らく一番不人気だったんだろうなあ。

普通、ピロシキって挽肉が入っているイメージだもんな。

マトリョーショカエプロンがかわいい

店員さん、マトリョーシカ風のエプロンをみんなおそろいで着用していた。かわいい。

ひょうたん型のエプロンなので、おなかあたりが全然カバーできていない。エプロン本来の用途としてはちょいと疑問符がつくが、それでもこのかわいらしさはちょっと魅力的。

りんご味ピロシキ

で、りんご味ピロシキを入手。

「・・・思ったよりデカかったかも」 「デカいねえ」

既に腹7分目くらいにまで到達している二人にとって、このもってり、がっちりしたピロシキはやや荷が重かった。

「このサイズで150円とはお得としか言いようがない」

と感心しながら、ピロシキにかぶりついた。中からほとばしるりんご。アップルパイだな、これは。

18カ国目:中国語専攻「点心爛満」

点心爛満

そろそろこの企画をどういう形で終わらせるか、ということが気になってくる胃袋サイズ血糖値体重お日様の傾き具合、なわけだが、よく考えるとあと残された国の数は10カ国もないことがわかった。

「ということは、1カ国1品ずつだけに限定して食べていけば、あと一人5品くらいということか」

「案外大したことないかも?」

うーむ、なるほど。例えば串焼きを1本買って、それを二人でシェアすれば一人当たりの食べる量は少ない。それでも一カ国制覇だ。いや、食べ物じゃなくっても、ビールを買うだけでもその国は制覇したことになるんだから、何も食べなくても良い。残された国の数はまだそれなりにあるけど、あながち無理な数ではあるまい。

「・・・全世界制覇、やります?」
「やれるところまでやろう!」

結局、当初目的通り、全世界制覇を敢行することになった。残された二人での挑戦。

こうなったら、どうせ全部の店に回ることになるわけだし、端から順に時計回りにお店を回っていくことにした。まずは中国語専攻のお店。

中華料理サンプル

「中華料理っていうのも、この飲食店が多いなか割を食っているよな」 「珍しさがないから、積極的に頼もうって気がしないっすねえ」

という会話をしながら、物色する。やっぱり、外語祭に来た以上は、「何だこの国の料理は!?」というものを食べたいと誰しもが思うはずだ。毎度おなじみ中華料理というのは、どうしても限られたお財布、限られた胃袋の範疇では優先順位が下げられてしまう。われわれも、そう。「端から順番にお店巡りをしよう」という事にならない限りは、一番後回しにされていたかもしれないお店だ。

点心爛満メニュー

あたたか中華粥/激辛 250円/270円
中華春巻 130円
プリプリ海老春巻 180円
マントウ 250円
こだわり小龍包 200円
もっちり胡麻団子 200円
恋する桃まんじゅう 130円
本格中華ごろごろ肉団子スープ 200円
青島ビール 250円
プーアル茶 70円
ジャスミン茶 70円
烏龍茶(深煎り茶葉) 50円
紹興酒 150円

さすがに「ラーメンライス」だとか「肉野菜炒め定食」といったものは無かった。点心中心のメニュー。

点心爛満の厨房

厨房スペースの奥には蒸し器が。団子類を蒸している。

青島ビール

「別に買わなくても良いんだけどねえ」

といいつつ、青島ビールを入手。中国料理のお店では定番のビールだ、今さら飲まなくても全然問題ないのだが、なんだか飲み物がないとわれわれ口寂しくって。

こだわり小籠包

こだわり小籠包200円を入手。

ちゃんと、皮の中にスープがじんわりと入っていてなかなかなもんでした。

19カ国目:インドネシア語専攻「NESICAFE」

光浦靖子さんの立て看板

中国語のお店からドイツ、タイ、ベトナム、ロシアと時計回りに素通りしていって、次のお店はインドネシア語のお店。光浦靖子さんの立て看板がお出迎え。彼女は、東京外国語大学のインドネシア語専攻卒業。

まさか本人からすると、いまだにこうやって宣伝材料にされているとは夢にも思っていないだろう。

NESICAFEのメニュー

光浦靖子人形が指さす先には、メニューが。いらっしゃいませ。

ナシゴレン(インドネシア風チャーハン) 400円
ハラドテロン(卵とナスのトマト煮+ごはん) 300円
サテアヤム(鶏肉の串焼) 180円
ソトアヤム(あったかチキンスープ) 300円
クルッポン(白玉とココナツでグラメラをつつみました) 150円
ピサンゴレン(揚げバナナにアイスクリーム) 250円
マンゴゼリー 200円
クルプック(揚げせんべい) 100円
マンゴージュース 100円
グァバジュース 100円

「サテアヤムにしよう!串焼きだったらすぐに食べられそうだ」

体力温存策に出る。

サテアヤム調理中

サテアヤム。ピーナツソースをまとったインドネシア風焼き鳥。

サテアヤム

慌ただしく焼いていたので、火が通ったな・・・程度のところでもうできあがり。

ピーナツの甘みは好き嫌いがわかれるところだ。あまりビールのつまみにはならない。

20カ国目:マレーシア語専攻「(名称不明)」

マレーシア語専攻

サテアヤムをかじりつつ、まだ手元に残っている青島ビールをあおりつつ、そのままお隣のマレーシアへ。

マレーシア語専攻メニュー

ジュンプッジュンプッピサン(ピサンゴレン) 150円
アパンバレ 200円
かきあげ 200円
野菜たっぷりダル豆カレー&ロティー 350円
ボーティー 150円

何かビールが売られていたようだが、売り切れの札。

このお店のメニュー、ちゃんとした広告代理店に作らせたかのようなきれいなデザイン。一体どうやって作ったのだろう。

かきあげ 

われわれが品物を選ぶ基準は、あくまでも「ビールに合う料理かどうか」ということ。

「バナナとココナッツを混ぜて揚げたお菓子」(ビサンゴレン)、「マレーシア風クレープ」(アパンバレ)・・・誰が頼むものか。以上。

となってしまう。で、結局このお店で頼んだのはかきあげ。マレーシアでかきあげとはこれいかに。かけそばに乗っかっているような円盤状のかきあげが、マレーシアにも存在するのだろうか。

・・・待つことしばし、出てきたのは鯛焼きでも入っているかのような紙包み。中を除くと、おでん種のようなものが3つ、ごろんごろんと入っていた。加えてケチャップがたっぷり。

「うわあ。この状況下においてこのサイズで3つ、はきついなあ」

かきあげの中身

中身は具がぎっしり。にら、玉ねぎ、もやし、桜えび、にぼしなどが入っている。これを一人で3個も食べたら、それだけで結構な満腹感が訪れそうだ。なかなかおいしく、これだったらビールよりも焼酎に良くあいそうだ。

各自1個つず食べて、残りの1個はakeさんのお土産になった。

「全部食べたら、この先に進めなくなりそうだから。」

21カ国目:日本語専攻「日本沈没ジャパーン」

日本沈没ジャパーン

「なんつー投げやりな名前なんだ・・・」

わず苦笑いしてしまうネーミングだ。あまりに潔くしょーもない駄しゃれを名乗るので、逆に清々しい。

ちょうど店名を決めなくちゃいけなかった頃に、「日本沈没」が上映されていたんだろう。「日本沈没」で名前を止めておけばよかったのに、ついつい調子に乗って「ジャパーン」というオチの部分までつけてしまうあたり、若気の至りというかなんというか。

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