この屋台のむちゃっぷりはタイトルだけでなく、看板も同様。「食べろ、そなたは美しい」なんて言われても。
売り物としては、おもち、お汁粉、焼き鳥、たこ焼きといったいかにも和風な料理。・・・こんな、何の変哲もない料理を欲しがる人っているのか??と不思議だったのだが、これがどうしてどうして、結構な行列なんである。焼き鳥の焼き台の前にはちょっとした黒山の人だかりになっていた。
見ると、「閉店セール」ということでやきとり2本で100円になっていた。元の値段がいくらだったのかは不明だが、いずれにせよ1本50円の焼き鳥となると安い。
この安さは子供をも引きつけたようで、小学生のがきんちょが焼き台のおにーさんに「もう一本おまけして」などと無心していた。
安さにつられてみんな結構な量を買い求めるため、なかなか行列が短くならない。
なんでこんな焼き鳥の為に、ってくらい待った挙げ句手に入れた串。
まあ正直あまり期待しないで食べたのだが、あれれ、これが美味い。
「今日、今まで食べてきた串類の中で一番おいしかったかもしれない」
思わずakeさんがつぶやく。確かに、僕でもそう思う。
「日本人の味覚に合うのかなあ。やけにおいしく感じるなあ」
単に鶏のもも肉に塩を振っただけなのに、不思議だ。並んだ甲斐のある大満足の一品でござんした。
22カ国目:カンボジア語専攻「ニャム ニャム クマエ」
カンボジアってどこだっけ、と一瞬遠い目をして世界地図を思い出してしまう。ああ、アンコールワットがあるところだな。
メニューはこんな感じ。
さすがにカレーやおかゆを頼む気がしなかったので、ビールだけ頼んだ。
アンコールビール。
アンコールワットの名前を冠してのビールだった。
10カ国目(再):ビルマ語専攻「カウンガウンヤウン屋」
実はビルマ語専攻はサムサ(三角春巻き)で制圧済みだったのだが、混乱状況のわれわれはそれを知らずに「さあ次はビルマだー」とお店に向かったのだった。
「揚げ物はもういいよねえ」と言いつつ、モヒンガー(スープそうめん)をオーダー。そろそろ風が冷たくなってきた。アンコールビールも容赦なく体を冷やす。温かい汁物も組み込んでいかないと、こごえそうだ。
モヒンガー300円。ミャンマーの朝食ではおなじみの国民食とも言える食べ物。
ゆで卵の輪切りがかわいい。
「そうめん」という言葉からイメージする食べ物は、なんとなく透明感があるものだが、このモヒンガーは濃いどろっとした茶色の汁だった。
ホンモノはナマズでダシをとるらしいのだが、さてこれは一体何でダシをとっているのだろう。
フライドガーリックチップと輪切り唐辛子はご自由にお入れください状態だったので、ついつい調子に乗って入れすぎてしまった。おかげで、ちょっと揚げすぎのガーリックチップの苦さが強い、ますます謎な料理になってしまった。でも美味かったなあ。
23カ国目:モンゴル語専攻「モン流」
日が暮れてきた。あちこちのお店で自家発電機がうなりをあげて、照明がこうこうと輝く。
われわれの世界征服に時差はない。舌の上では数千キロ、数万キロの旅を続けているものの、物理的な距離は僅か数十メートル。さあ、そろそろ旅の終わりに向けてラストスパートをかけようか。
お次はモンゴル。
「草原を食え」というセリフが勇ましい。おう、草原を食うぞ。
前回食べておいしかった、羊肉の串焼きを食べることにした。
羊の串焼き。ガツンとした羊の香りが口の中を駆けめぐり、いかにも草原を食ってる感じだ。
さすがに今回はモンゴルのウォッカは頼まなかった。暖まるかもしれないが、その後寝込んでしまって凍死するかもしれぬ。
24カ国目:朝鮮語専攻「韓COOK」
そんなアナタに朗報。フィリピンは既にココナッツマカロンがあったのでスルーして、お次は朝鮮語専攻。韓国料理といえば何か辛いものもあろう。
もうこの時点では寒さに二人とも負けつつあり、「ビールにあう食べ物がええねえ」なんて悠長な事は言ってられなかった。
チヂミという絶好のつまみがありながら、脇目も振らずチゲをオーダー。
ああ、暖まるのぅ。
二人して、「やはり温かい料理に限る」とほっと一息。
25カ国目:イタリア語専攻「食いたり庵」
ピサの斜塔がお出迎えしてくれるイタリア語専攻のお店、「食いたり庵」。
スパゲティなんて、この外語祭に来てまで食べたいと思うかね?なんて思うが、実際は毎年イタリア語専攻のお店は売上上位にランクインするらしい。不思議だ。
と思ったら、生ハムのパニーニなどスパゲティ以外の料理も存在していた。既に売り切れてたけど。
ミネストローネのようなスープ類はちょっと気乗り薄だったので、さっきまで「外語祭に来てまでスパを食べる理由がわからん」と言っていた、その当のスパゲティを注文。
ボロネーゼ、300円。
26カ国目:フランス語専攻「(名前忘れた)」
お隣のフランス語専攻では、キッシュやラタトゥユといった料理があるのだが、あいにく全部売り切れ。買いだしに向かったakeさんが「なんだかもう、お菓子みたいなのしか残ってなかったっす」と言いながら戻ってきた。手にしているのは、なにやら甘そうなお菓子だった。ガレット、という名前だったかな。
「甘いねぇ」「甘いですねえ」「ビールには絶対にあわないねぇ」といいながら、左党二人がお菓子をぱくつく。
この時点で実は26カ国全世界制覇を達成していたのだが、てっきりまだチェコを制覇していないと勘違いしていて「よしあとはラスト1!」と意気込んでいた。
4カ国目(再):チェコ語専攻「チェコまんぷく亭」
ラスト1(のつもり)で訪れたのがチェコまんぷく亭。既に二人とも、おなかいっぱい。いや、おなかいっぱいといっても、食べ物でぎっしりというわけではなく、ビールの炭酸でおなかがいっぱいといった感じだ。
酔っぱらっているかといえば、二人ともほぼしらふ。寒さが酔いを奪ってしまっている。
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