15カ国目:カンボジア語科『カンボジ屋』

13:10
カンボジア語科のお店。
潔く、「カンボジ屋」と名乗っている。こういうネーミングセンスこそ、外語祭ぽくて好きだ。
それにしてもすごくストレートな名前だ。過去にもこの名前を採用した年があるに違いない。
脱力した感じの文字も、いい感じだ。

先ほど朝鮮語科店舗の遠景写真を撮り忘れたように、この頃は若干浮き足立っていたようだ。
肝心の料理写真を撮り忘れた。
「モアンチャークニャイ」を食べたのだけど。
これもまた「言いたかっただけちゃうんか」料理。どうしてもそういうのを好きこのんで選んでしまうのは性分なのだろう。
モアンチャークニャイ、というと一体どんな怪しい料理が出てくるのか!?と身構えてしまうが、実態はモヤシがメインで、鶏肉と生姜をあわせて炒めたものだ。モヤシ炒めだ。
「中華料理でありそうですね、これ」
「言われなければカンボジア料理だとわかりませんね」
いや、言われてもカンボジア料理だとは思わないと思う。へええ、やっぱり地続きなので、料理というのはあちこちの国で似てくるものなのだな。

ステージではバンドがずっと演奏中。

13:23
うっかり忘れてしまいそうだったけど、ペルシア語科で注文していたキャバーブが出来上がっているはずだ。
一旦ペルシア語科に戻り、キャバーブを受け取る。
金串に刺して焼いた羊のひき肉を焼いたもの。串は抜き取られていて、ちくわみたいな形になっている。焼きトマト2個つき。
串から外されていると、見た目からしてちょっと別のものを想像してしまう。いや待て、それ以上は言うな。
味はもちろん、羊肉大好きな我々にとって満足。

13:26
12時過ぎの頃の客足と比べて、少し人波が少なくなってきた気がする。
「あれ・・・朝から張り切ってキャンパスにやってきたのは失敗だったかな?まんまと混雑している時間にぶつかってしまったのかもしれない」
と自分の作戦失敗ぶりに首をひねる。おかしいな、過去の経験則を踏まえて「朝イチから会場入りする」と決めているのに。
でも、会場の様子を見ていて、合点がいった。
14時過ぎにして、既にこの日陰。正午まではほぼ全域が日に照らされていたのに、今や既に日陰のエリアが広がっていた。そして、日が照らなくなると一気に吹き込む冷気。寒い。
なるほど、こういうことか。
確かに、13時以降に会場入りすれば、お店の行列は少し短くなってきているだろう。しかし、その引き換えに耐寒訓練がもれなくセットでついてくることになる。
16カ国目:アラビア語科『アラビ屋』

13:31
先ほどの「カンボジ屋」に続いて、こちらも大変潔い「アラビ屋」。アラビア語科の屋台だ。

ここも羊肉のケバブがメニューにある。
女子大生が手にするメニュー写真を撮らせてもらう。横にいるやすさんが
「えー、女の子の写真を撮らないんですかー」
とメニューにしかレンズを向けない僕に抗議の声を上げる。いや、女子大生の写真は大変に結構なんだけど、webに掲載する立場の僕にとっていろいろ手間が増えるんですよそれは。

あー、ここもセットがお得!というメニュー構成になっている。ええいお前らはマクドナルドか。
お得になる額はさほど大きくはないけれど、ついつられてセットを選んでしまう。もう30カ国制覇なんてどうとでもなれ。
先ほどのメニューを持っていた学生さんに「どれがおすすめです?」と聞いてみたら、レンズ豆のスープが良いという。ほう、その言葉を信じてみよう。

というわけで、コシャリとスープのセット。

左がレンズ豆のスープ、右がコシャリ。
コシャリとはなんぞや、というと、マカロニが入ったトマトスープのことだそうだ。
正直言ってコシャリの記憶が残っていないのだが、レンズ豆のスープはめっぽう美味かった。学生さんのオススメが大正解だった。なんだこのうまさ。
「何のだしだろう?妙にうまいな」
と二人で首をひねりながら、あっという間に飲んでしまった。

トイレのために一旦講義棟に立ち寄る。カラフルな垂れ幕が、見ているだけで楽しい。
17カ国目:オセアニア地域専攻『俺のカンガルー』

14:10
戦列復帰。この頃から、そろそろ「空いている屋台から優先的に巡る」ということになっている。これまで時計回りの順番だったけど、それはもう止めだ。
というのも、お昼時の大行列がだいぶ解消されてきたこの時間帯、屋台ごとに行列の濃淡が出てき始めたからだ。
「列が長い=味がおいしいお店」とは限らないので注意が必要だ。単に手際が悪いとか、人手が足りないとか、調理に手間がかかってしまう料理だったりとか、いろいろな要素がある。ましてや大学生による模擬店だ。列の長さはあまり気にしないほうがよい。
さて、次に向かったのは「俺のカンガルー」というお店。どう見ても、「俺のフレンチ」「俺のイタリアン」といったレストランチェーンをパクった名前だろう。フォントも、なんとなくそれに似せている。
しかし不可解なのが「カンガルー」という店名だ。一体どこの国だ?オーストラリアは英語の国だ。まさか、原住民のアボリジニが使う言葉を学ぶ語学科があるのか?まさか。
調べてみたら、ここは「オセアニア地域専攻」という組織?がやっているお店だった。そうか、道理で今年は30もの出店があるわけだ。語学科だけでなく、地域について学ぶ組織もあるのだろう。

オセアニア、という太平洋の広い範囲を網羅する地名を冠しているだけある。
カンガルー肉を使ったカンガルーバーガーがあるかとおもったら、ハワイのコナビールがあったり、グアムの料理である「ケラグエン」もあったりする。

せっかくなので、カンガルーバーガーとグアバジュースのセット500円を買う。
カンガルーバーガーが400円なので、セットだとジュースがなんと100円!・・・なんだか、さっきからこのパターンでやたらとセットメニューを買っているなぁ。
カンガルー肉は、食べてみたけど特に印象はない。あんまりうまいものではない。
18カ国目:アフリカ料理店 『あなたをふりむかせるから』

14:22
オセアニア専攻、というのにはびっくりしたが、さらに上を行くのが「アフリカ専攻」というのがある、ということだ。おい、一体何カ国あるんだアフリカに。しかも、言語の数でいったらどうなることやら。広い、範囲が広すぎる。
そう思いながら店名を見て、ようやく気がついた。ああ、「あなたをふりむかせるから」の中に、「あふりか」という言葉が隠れていた!
「隠れていた」というほど大げさではないけれど。

ダチョウステーキ、ブリック、マフェ、ルイボスティ、タスカービールという品揃え。
ブリックは、チュニジアあたりで食べられる、小麦粉の生地で玉子をくるんで焼いたもの。

マフェ、なる謎の料理を注文。
なるほど、トマトベースの煮込みだった。ピーナッツバターが入っているのが特徴。西アフリカあたりの食べ物らしい。これはこれでうまい。
さっきから、だんだん汁物の比率が上がってきている。固形物を食べる気力が落ちてきた証拠だ。
(つづく)
コメント
コメント一覧 (2件)
言いたいだけちゃうんかオーダー、良いですねぇ。
町中華をはじめ外国の料理を出すお店のメニューには、料理の真名をカタカナ表記するのを義務化してほしいなどと思ったり。
私も漢字表記がカッコよかったりとか、変な名前~♪ で注文するときたまにあるので。
不思議と自分に合わなかった『ハズレ』でも腹立たないんですよね。
忘れたころにまた頼んでるまであるw
ティータさん>
ルーローハン、というのは日本でも定着してきた料理ですが、たとえばお店のメニューで「ルーローファン」と書いてあったらどうだろう。嬉しくなって、きっと「ルーローファン!ください!」とファンという言葉を強調しながらオーダーするに違いない。