牡蠣づくし2014

7軒目:かき小屋パルコ@渋谷

ここ最近、東京界隈ではかき小屋を標榜するお店が随分増えた。毎年冬になるたびに「え?ここでも?」と驚き呆れるくらいだ。そんな中、春になって新店が登場したというから「いやいや、いくらなんでも」と苦笑してしまった。もう牡蠣のシーズンが終わろうとしているのに、今更かき小屋って何だよ、と。岩牡蠣の専門店でもやるつもりだろうか。

かき小屋がパルコにある

場所は、渋谷のパルコパート1の中にある。パルコには時々足を向けているが、こんなところに飲食店フロアがあることすら、知らなかった。渋谷といえば飲食店の宝庫。パルコの中でご飯、という発想は思ったことすらなかった。へー。

そもそもかき小屋という、若干ワイルドさ漂う営業形態がパルコの中、しかも屋上ではなく屋内でやっているというのが違和感を感じる。オイスターバーならともかく。時代は変わったなあ、という気がする。

かき小屋外観

実際にお店の前に行ってみると、確かにかき小屋だ。おおよそパルコが持つハイセンスなイメージとは違う、男らしくて雑然とした空間。違和感があるけど、これが現実。

この手の類の牡蠣を扱うお店はどこも盛況だ。みんな牡蠣が大好き、というよりも、「プチBBQ感覚」がウケているのだろう。だからこの日は、混むであろう時間帯より早く突撃したのだが、自分以外客がいなかったのでびっくりした。店員さんは「まだお店の知名度が低いですから・・・」と苦笑していた。「今はまだ穴場ですね」とも。いや、実際穴場だと思う。渋谷のど真ん中で焼き牡蠣が食べられるだなんて。

牡蠣殻跳注意

このお店、JACKPOTというところが運営している事を知った。ああ、JACKPOTといえば「かき小屋」名義で都内のあちこちにお店を出している。ここもその支店だったのか。

「牡蠣殻跳注意」の看板が店内にバーンと張り出されている。

「でも、なんでこんな時期にオープンなんですか?牡蠣、もう終わっちゃいますよ」

と店員さんに聞いていたら、

「いろいろ準備とかあって、この時期になっちゃいました。でもこのお店はいろいろな産地から牡蠣を仕入れますので、年中牡蠣を楽しむことができますよ」

と教えてくれた。えー、かき小屋って、冬季限定のものだと思っていたけど、最近のは夏でもやっているのか。そりゃいいや。

600円払えば持ち込み自由

JACKPOT系列のかき小屋の特徴だが、飲み物を自由に外から持ち込んでよろしい、ということがある。もちろん持ち込み料がかかるのだが、600円/人払えばあとはご自由にどうぞ、だ。氷とか水、グラスはお店が用意してくれるので、ワインでもビールでも何でも持ち込みやがれ、だ。もちろん店内でも普通にお酒は注文できるので、600円の持ち込み料が割にあうかどうかを検討の上、お得と思えば持ち込むといい。

ちなみにお店の外に「パルコ屋酒店」というのを設けていて、持ち込んだお酒が足りなくなったらそこで買い足すといい。「持ち込んだお酒が尽きたから、店内のお酒メニューから割高な酒を注文」するより遙かに安くお酒が買える。面白い考え方だ。

牡蠣の食べ放題

持ち込み自由の説明を興味深く読んでいたら、店員さんが

「食べ放題、お一人様からでもできますよ。飲み放題にもできますんで!」

と嬉しそうに水を向けてきた。

「またー。勘弁してくださいよ、ビシビシ魅力に感じじゃうじゃないですか」

と笑ってごまかしたが、あともう一押しされたら「じゃ、じゃあ食べ放題で」とオーダーしちまうところだた。あぶねー。

ちなみに食べ放題は100分で3,180円(昼の場合)。焼き牡蠣か、牡蠣すき焼きかどちらかから選択できる。

もちろん、3,000円強も払って牡蠣をモッサモッサと食べる義理なんてないんだけど、どうしても牡蠣が持つ「この冬限定!」感に弱いんだよな。「いつでも食べられるものじゃないし、食べとけ!」って悪魔の囁きが聞こえてくる。

あれこれ牡蠣料理を頼む

食べ放題の誘惑を断ち切ったので、気が緩んだというか気が大きくなったというか。単品で注文したらついつい頼みすぎてしまったぞ。

今旬の焼きカキ8コ、かきフライ、カキちまき、浅漬け。

お会計してみて気がついたが、食べ放題にするのと大して値段に差が無かった。やり過ぎだ。まあでも、ひたすら焼き牡蠣を単調に食べ続けるより、いろいろな牡蠣を楽しめるこっちの方が勝者、だと思う。きっとそうだ。

殻付き牡蠣(1kg)
みんな大好き牡蠣フライ
カキちまき
浅漬け

シズル感たっぷりな牡蠣料理の写真いろいろ。ええのう。

季節を感じさせる食材は沢山あるけど、その中でも一番ワクワクさせられるものかもしれない。きっとそうだ。そうでないと、これだけ頼んでしまう理由がつかない。

生牡蠣もある

食べている途中で、店員さんが「生牡蠣もあります」と生牡蠣のメニューも持ってきてくれた。このタイミングの悪さに、むしろほっとした。遅くて良かった、冒頭からこのメニューがあったら、「折角だから生牡蠣も一つ、頼んじゃおうかな」って言い出したに違いない。

もー、なんだろうな、この連載やってて、何度「折角だから」という言葉が出てきてるんだよ。いい加減にしろよ。

殻付き牡蠣を網焼きにする

食べ終わった牡蠣の殻は、足元に一斗缶が置いてあるのでそこにダンクシュート。ガンガン音を立てながら食べ進めていくのは爽快。

あー、牡蠣を食べて大満足じゃのう。

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