ファラフェルという名の未知数

07軒目:King Falafel@南麻布

キングファラフェル

白金高輪、麻布十番、田町とどこからも遠い場所にあるファラフェル屋、「キングファラフェル」。白金高輪にこの企画最初に訪問した「DAVID’S DELI」があったことから、この界隈は何か中東系の人が多く住むのかもしれない。

・・・と思ったけど、イスラエル大使館は麹町にあるので、全然場所が違う。単なる偶然なのかもしれない。

このキングファラフェル、店頭には学生らしき若い男女が何人もたむろし、にこやかに談笑しながらファラフェルができあがるのを待っていた。なんかアメリカのドラマのワンシーンみたいだ。思わず緊張してしまう。

やっぱりファラフェルが食べられる場所というのはかなり限定されるので、外国人が集まりやすいのだろう。

これがファラフェル弁当

このお店はテイクアウト専門店で、「ファラフェルサンド」と「ファラフェル弁当」がメインの商品だ。弁当!そんなものもあるのか。なんだかあんまり美味しそうな響きではないのだが、これまでさんざん「ファラフェルサンド」を食べてきたわけだし、そろそろ別の形態を試したい。というわけでファラフェル弁当650円をチョイス。

しばらく待って受け取った「ファラフェル弁当」は、その名前に相違なくまさにジャパニーズベントーのプラ容器に入ってきた。なるほどこれはいかにも「弁当」だ。まごうことなき弁当だ。

ソワソワしながら中を開けてみたら、どーんとピタパンが2枚入っていて、これが本来の弁当箱におけるご飯の位置のところに鎮座してらっしゃる。そして肝心のファラフェルは5個、まるでコロッケかミートボールかのように並んでいる。そのほか、フムスやなす、にんじん、トマト、キュウリ、パプリカ、キャベツと野菜だらけだ。肉一切無し!のヘルシー弁当。これはさりげなくすごい。

家に持って帰って食べたが、うーむ、微妙。基本的にこれって、おかず的な具はピタパンに入れてファラフェルサンドにしてくれ!という性質のものなんだろうか?角切りにした野菜なんて、付け合わせとして箸でつまんで食べてみたが、ボロボロこぼれて食べにくかった。

やっぱりサンドにしとけばよかった。

(2013.11.12)

08軒目:PINK CAMILA@目黒

ピンクカミラ外観

目黒駅から5分ほど歩いたところにあるお店。建物の2階にあるため、見つけづらい。最初、軽く道に迷った。

バーのような外観、そしてドアから中をのぞくと外国人客の姿が見えたので入店に躊躇した。どうも入りづらい。昔のように酒が飲めるご身分だったら、「ま、あたりでもハズレでも、ビール一杯飲んでかるくつまんで帰ればいい」って開き直れる。しかし、お酒を飲まない今となっては、「軽く飲み食いして帰る」ってわけにはいかないので難しい。これが和食の店なら、「なにはともあれ料理にご飯を付ければ、それっぽい食事として成立する」と思う。でも、西洋料理の店だと、何をもってメインとすればいいのかが難しい。

ざくろジュース

当たり前の話だが、定食なんてやってる店ではない。酒飲んでイスラエル料理食べてね、という性質のお店だ。さて、どうしたものかな。

お通しでナッツが出てきちゃったことだし、こりゃ覚悟して、とりあえずザクロジュースで場をつなぐ。

ディップセット

ファラフェルサンドというのがいかに気楽で偉大か、ということを感じる。あれならばくーっと食べて「じゃ、お会計!」って言える。でもこのお店にはそういうメニューはない。

「ファラフェルください」

と注文したら、「ファラフェルだけ?他にも美味しいものいっぱいあるよ」と店員さんに言われた。まあ、そりゃそうだ、肉屋の店頭じゃあるまいし、(ひよこ豆の)コロッケだけ食べて帰るヤツがどこにいる。

店員さんのおすすめに従い、「ディップセット」を頼んでみた。ひよこ豆、トマト、なすのディップが盛り合わせになっているのだという。うん、この際だからいいや。え?ファラフェルとディップ頼むんだったら、「ピタラファ(ピタパンのこと)」があった方がいい、って?はあ、じゃあそれも。

ディップセット1,500円、ピタラファ500円。うわあなんか大げさなことになってきたぞ。

財布が急速に軽くなっていくのを感じながらも食べたのだが、確かにこのディップはうまい。緑色のジャムみたいなものは青唐辛子のペーストで、これをお好みにあわせて混ぜ混ぜしつつ食べるとピリ辛になってたまらん。くっそう、旨いんだけどなあ、高いよなあと思いつつ、ばくばく食べる。

酒を飲んでいた頃は、このあたりの金銭感覚はユルユルだった。うまい肴があるなら少々散財しても平気だった。しかし、酒をやめ、ご飯中心の生活になってしまうと、がらりと価値観が変わる。極端な話、ご飯におかず一品でメシが成立しちゃうわけで、あれもこれも注文したり、値段が高い料理を頼んだりというのは罪悪感の方が強くなった。

ファラフェルクラシック
ファラフェルの中身

で、こちらが本日のメインイベント、「ファラフェルクラシック」。中は色鮮やかな緑色で、実際この色通りに味はさわやか、とても美味しい。でももともと豆である以上、食べ応えは十分にあるし、揚げているのでまったり感もある。本当にファラフェルというのは優れた食べ物だと再認識した。ただしお値段は少々お高く、1,300円。

この日このお店で一体いくら使ったんだ?酒飲んでないのに、4,000円近く払ってしまった。外国の料理店なので仕方がない。お店が悪いわけじゃない。料理自体はとても美味しかったので、その点は拍手しておく。できれば複数名で訪れ、シェアしつつ食べるといいな。酒が飲めればなお良し。イスラエルワインを取りそろえているようだし。

後で考えてみたら、このお店で頼んだ料理は全て「アペタイザー」の部に属する料理ばっかりだった。メインに一切手を出さなかった。ちょっと変なオーダーだったかもしれない。

(2013.12.10)

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