あっという間に食べて去れ【神田カレーグランプリ2018】

アパ社長カレー

神田カレーグランプリ、神保町界隈の外食事情に疎い僕にとっては知らないお店が多い。または、カレーグランプリの常連店舗で、毎度おなじみのお店ばかりだ。

そんな中でも、「おっ、これは!?」と二度見してしまったのが、「アパ社長カレー」だった。

ホテルチェーンでお馴染みの「アパ」だけど、そこがカレーを出しているのが驚きだし、それがカレーグランプリの対象となり、さらには決勝ステージに勝ち残っているというのがびっくりだ。

いや、驚くべきはそれだけじゃない。驚愕の本丸は、「アパ社長カレー」という名前そのものだ。「アパホテルカレー」じゃなくて「アパ社長カレー」。あの知らぬ人はいない名物社長、カレーの名前にまでなっているのか!

アパ社長がいる

アパホテルの社長は、「単なる出たがり」なのではないと思う。あそこまで派手な格好をして、「私が社長です」と写真入りで全国各地にデカデカと自分の顔写真を出すのは、よっぽどの覚悟がないとできないことだ。並の精神じゃ、「いやぁ、さすがにそこまでしなくっても」と尻込みする。

絶対、回りから「またアイツ、出しゃばってるよ」と後ろ指を指されるだろうから。そしてそれを想像しただけで、表に出るのはイヤになる。

ましてや、カレーの名前にまで「アパ社長」を名付けるというのは、すごすぎる。そのおかげもあって、20店舗がひしめいているこの会場でも、店名のインパクトは圧倒的だ。

そんなアパ社長は、店名だけでは飽き足らず、ご本尊自らが会場入り。マスコミの取材を受けていた。徹底っぷりが半端ない。真っ赤な帽子なので、遠くからでも目立つ目立つ。

アパ社長カレー

肝心のアパホテルだけど、飯田橋駅南店なのだそうだ。

「なんだ、神保町や神田じゃないぞ!?越境参戦か?」と思ったが、地図を見ると案外神保町に近かった。飯田橋あたりまではグランプリ参加資格が与えられるっぽい。

社長のご尊顔を拝見できたから、というわけではないけど、このお店のカレーを食べてみることにした。

店名通りの「アパ社長カレー」が400円、「ロースカツ社長カレー」と「ラタトゥイユ社長カレー」が500円。

どうやら、アパホテル以外にも、「ロースカツホテル」とか「ラタトゥイユホテル」というのが系列で存在するらしい。いや、そんなわけはないか。

せっかくだからと、500円のラタトウィユ社長カレーを食べてみた。

アパ社長の名前を冠している以上、このお店は「むざむざと引き下がるわけにはいかない」という宿命があるはずだ。カレーの開発には、手練のコックを使っているだろうし、食材だって惜しみなく使っているはずだ。僕が敢えてこのお店を選んだのは、原価割れするんじゃないのか?と心配するようなカレーが出てくるかもしれない、という期待感からだ。

実際、ここのカレーは美味しかった。王道のカレーだとは思うが、バランスの良い、飽きの来ない、でもしっかりした味わいは好みにあった。さすが大企業だと思う。

アパ社員が組織票を使ってこのイベントに社長カレーを押し込んできた・・・という可能性もあったが、いやいや、実力でも十分うまいぞ。

神田カレーグランプリ2018屋台

このあと、ずっと全20店舗を紹介していくが、カレー大好き!というわけでもない僕なので淡々としているのは許して欲しい。

牛すじカレーを出す「いずみカレー水道橋店」。

牛すじは僕の大好物だけど、カレーに入っていてもあんまりワクワクはしない。なんだろうな、カレーって肉厚の牛肉を噛みしめて、食後に肉の筋が歯の隙間に挟まって悶々とする、という一連のムーブメントが好きだ。

神田カレーグランプリ2018屋台

秋葉原カリガリは、「煮豚たっぷり」を大きく謳っている。いろいろなカレーがあるものだな。

「ジャガイモと、にんじんと、玉ねぎ」のありきたりなカレーだと、他のお店と差別化が図れないもんな。

しかし、驚くのは台湾料理の「ルーロー飯」とカレーを合い掛けにしているということだ。まじですか。小皿で、別々に食べたいと思うのは僕だけですか。

そういえば、牛めしチェーンの「松屋」でも、カレーと牛丼の合い掛けメニュー「カレギュウ」ってのがあったっけ。僕はバラバラに食べたいと思うけれど、「一緒に食べられたらお得!」と思う人も多いんだろう。

神田カレーグランプリ2018屋台

ジャンカレーは「豚角煮カレー」。

いやぁ、看板写真の豚の角煮のでけぇことでけぇこと。台湾の故宮博物院にある、「豚の角煮の彫刻(肉形石)」を思い出した。

600円。

神田カレーグランプリは、いろいろなお店を食べ歩いてもらえるように、と各店舗のカレー量はあまり多くない。宴会のシメで食べるとちょうど良いくらいだ。とはいえ、全体的にどのお店も安い。そりゃあそうだ、高くするとお客さんに食べてもらえない。食べてもらえないと、人気投票で一票を入れてもらえない。

なので、「安く、腹一杯カレーを食べたい!」という人はぜひこのイベントにどうぞ。ただし、僕みたいに一人で何軒もハシゴをすると、結局高くつくのだけれど。

このイベントはお酒を売っているお店も多い。なので、カレーの具をつまみに一杯飲って、シメでご飯部分を食べる、という楽しみ方もできる。ただし、会場はすっげえ混んでいるので、ゆっくり落ち着いて宴会をやるような余裕はないと思う。

神田カレーグランプリ2018屋台

SAPANA水道橋店。

驚いた、このお店は24時間営業なのか!

夜中3時とか4時とか、小腹が空いたときに是非どうぞ。

うーん、僕の人生、これまでに「深夜に無性にカレーが食いてぇ」と思ったことがない。まだまだ未熟者だ。

そもそも、「明け方までやっている焼肉屋」にド深夜に入ったことさえないんだ。深夜のカレー屋なんて、入ったことがなくて当然だ。

焦げるナン

SAPANAのタンドール釜に若干苦戦中のシェフ。

イベント用の移動式タンドール釜なので、普段から使っているものと火力もサイズも全然違うだろう。

おかげで、若干焦げてしまったナンも誕生中。イベント初日の、開店直後ならではの光景。

山積みナン

どんどん焼き上がっていくナン。

このイベントはものすごい来場者で、お店の前にできる行列もすごい。しかし、カレーの提供というのは案外早いもので、どんどん列は進んでいく。

ただし、ライスでカレーを提供するお店と違って、ナンを出すお店はナンが焼けるまでの時間がかかる。作れるうちに、大量に作っておかなくては。

このお店が出すのはチーズナンなので、丸い形をしている。びよーんと伸びた、とんがった形にはなっていない。

サパナのカレー

食べやすいサイズに切られたチーズナンと、バターチキンカレーと、この挽肉料理は・・・あれっ、タイ料理の「ガパオ」だ!

これで600円というのは嬉しい。ビール好きならば、とりあえずこの一皿で1杯は軽くグラスをカラにできるだろう。

(つづく)