よこさんが「香辛料として『マキシマム』入手(。-∀-)」と事前にコメントしていた。なんだか犯行予告のような気配がする。名前からして、大変怪しいし。精力剤の名前です、と言われても全く不思議ではない。
それがこれ。何だ？塩胡椒、のように見えるけど、誇らしげに「マキシマム」と書かれたラベル。一体何がマックスだというのか？
「肉のハナマサで売ってたんすよー」
とよこさんが言う。ハナマサ！なるほど、いかにも売っていそうだ。「プロ仕様」とかなんとか言って。ハナマサとKALDIと業務スーパーは油断がならんお店の三大巨頭だ。あと、ドン・キホーテを加えて四天王にしてもよいかもしれん。
「何にでもあう魔法のスパイス」みたいな売り文句が書いてあったと思う。ホントかよ。じゃあ冷や奴とか刺身にかけてもうまいのかよ。さすがにそれはちょっと。
「ひと振りでシェフの味」でおなじみ、クレイジーソルトみたいなものだろうか？
さっそく、マキシマムであれこれ食べてみる。
うむ、基本は塩胡椒味だ。ステーキ用としては最適という感じ。でも、万能調味料かというとそうでもない気がする。
そういえば、先ほど登場した「秘伝の味」も万能を謳っていたっけ。今日はマルチプレイヤーがたくさんいるなあ。
「塩胡椒味」と一刀両断されてしまったマキシマムだが、その味は複雑で独特だ。成分表を見ると、塩と胡椒の次にコーンスターチが入っているという時点で謎なのだが、そのほかに野菜エキスや各種調味料、カツオエキスまで入っている。うまくするために何でもアリ状態。
カツオエキス入りのマキシマムでマグロを食べたら、もう何が何だかわけわかんねぇな状態になりそうだ。
マグロ用コンロに動きはないのだけど、BBQ用コンロの方では若干様変わり。今度は鶏もも肉とさつま揚げが焼かれ始めていた。どうも今回は、バーベキューの王道ともいえる肉が全く出てこない会だ。貧相なんだか贅沢なんだか、おマグロ様のせいでさっぱりわからない。
鶏肉は、薄く肉を削いで開くこともせず、分厚いままで焼く。炭の火力が若干弱い中、火が通るかどうか心配だったけど面倒だ、そのままやってしまえ状態。
さみさんが自家製の辣醤のようなものを作って持参していた。これを鶏肉の上に載せて食べると良いのだという。実際に食べてみたら、かなり好み。ああ、この味は四川料理の店であるある！と思わず叫ぶ。唐辛子、山椒の風味が際立つ。よだれ鶏を食べているような感覚。
一同うまいうまい、と言って鶏肉をむしゃむしゃ食べる。おおよそ「バーベキュー」っぽくはないけど、うまいは正義だ。
僕なんか、「これ、売りものなら買ってるくらいですよ！」と大絶賛だった。大変に口に合った。
さみさんは返す刀で、今朝の早朝まで仕込んでいた豚バラ肉の調理に余念がない。
既に火は通っているので、軽く温め直す程度で大丈夫だという。
豚バラアップ。札束で頬をビンタされても屈しない自信はあるけど、この豚バラでビンタされたら、あっけなく言う事を聞くと思う。
網が崩壊し始めている。重たい豚バラ肉で悲鳴を上げていたのだけど、そろそろ限界。最初にマグロォを乗せたところから既に「想定外」の事態だったらしい。
昨年12月の芋煮会の時までは、ちゃんとしっかりした網だった。なのに、今回は使い捨ての、ぺらっぺらな網になっていた。多くの焼肉屋がそうであるように、使用後の網をゴシゴシ洗うのが大変だから、使い捨てに変えてしまったのだろう。
お陰で、マグロ様はおろか、豚バラ肉さえ支えられない事態に。「折角のBBQなんだから、デカい肉を焼いちゃおうぜ」という趣旨の会は頻繁に開催されているだろうに、この網では大いに不評を買っているはずだ。
見かねたよこさんが器具レンタルをしている事務所に出かけて行き、「有料でもいいから昔の網を貸してくれ」と交渉しにいった。しかししばらくして手ぶらで帰ってきて、「ごつい網はないそうです」と報告。完全に片付けてしまったらしい。残念。
結局、バーベキュー場の片隅に転がっていた大きめの石を見つけ、それを網の支えにすることで解決した。強引だけど。
豚バラ肉。イイカンジ。
テーブルの上の様子。
豚バラ肉が刻まれて皿に盛りつけられ、鶏もも肉の辣醤あえ、油揚げとさつま揚げ、そして既にカラになった皿にはマグロ肉が先ほどまで載っていた。
なんだこれは。いわゆる一般的なバーベキューではない。
普通、バーベキューといったら、肉だ！肉だ！ついでに野菜だ！というバランスなのだと思う。しかし、相変わらずBBQ用コンロの上では、ひたすら野菜が焼かれ続けている。何がどうなっているんだ。ヘルシーイベントか？
しまいには、焼きなすに田楽味噌をつけ、なす田楽なんてものも振る舞われる有様。
ヘルシーだなあ、もう。
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