そういえば、まだおマグロ様にはもう一つご神体があるんだった。ほほ肉。天然の本鮪だぞ、おい。
「ほほ肉」というのは食べたことがないので、どのようなものかさえもさっぱりわからない。美味いんだろうか?
そもそも、魚に「ほほ」という概念があること自体、驚きだ。目の脇はすぐにカマだと思っていた。
「右の頬を打たれたら、左の頬をも差し出しなさい」マタイ福音書5:39
というわけで、右の頬を食べられたら、左の頬も食べなさい。2枚、ほほ肉が入っていた。
ほほぅ
いや、誰がうまいことを言えと。食べ物だけに。
ほほ肉は、白っぽい表面だけどこれは脂ではなく筋と思われる。身自体は、黒味を帯びた赤。筋肉の塊なのだろう。
人間は、宍戸錠のようにほほに肉が付くことが多い。しかし、お魚でほほが太っているというのは見たことがない。
案の定、火であぶってみたらバッサバサになってしまった。こいつは、バターと香草でフライパンやスキレットを使ったソテー料理にしたほうがよさそうだ。なんだか、貧相な感じになってきたぞ。
黒ずんだフカヒレのような外観で、ちょっとかっこよくない。
アワレに思った僕は、「アワレみ隊フラッグ」を刺してみた。うん、これで少しは見栄えがよくなったかもしれない。
このフラッグは「巨大ベーグルサンドを作ろう」の時に使ったものだ。
あのとき捨てずに取っておいてよかった。大量生産して、グッズ販売したら売れるだろうか?・・・いや、誰が買うんだこんなもの。紙とプリンタと竹串があれば誰でもできるぞ。
なんだかバサバサになる一方の割には火が通らないので、みかねてアルミホイル包みにした。これだと、水分が飛ばずに済みそうだ。
「このまま網の上じゃなくて、炭の上に乗せてしまえ」
という乱暴な意見もあったが、それは見送られた。
おマグロ様を数時間がかりで焼き上げた鉄板は、現在水が張られてプール状態。鉄板は洗って返却しなければならないので、今のうちに焦げをふやかしている最中。
まぐろほほ肉、完成。
味は、ツナといえばツナなんだが、やっぱり油ッ気がなくて素っ気なく、そんなに美味しいものではなかった。
遅れてやってきたたっぴぃさんが残念がる。「テールが食べられなかった」ということに対して。確かに、テール以外はどれも微妙だった。上手に焼かないと、おいしくはならないのが巨大生物マグロ。
おやびんがフルーツをきれいにタッパに詰めて持ってきてくれていた。果糖を摂取して口の中をリセット。
・・・と思ったら、まだ豚トロが残っていたんだった。最後の最後でこれを残すかね、と思うが、なんとなく残ったのがこれだった。
うひゃあ、格好のシメになるぜ!とひとまず喜んでおこう。随分ギトギトしてるけどな。
豚トロが焼かれている間、これこそ本当のシメである焼きそばも焼かれはじめた。
買出しの際、
「焼きそばは何玉買う?」
「8人だから、一人1玉でいいでしょう」
「絶対余らせるからもっと少なく!6玉で十分!」
というやりとりがあった。毎度この手のイベントではそうだけど、「無茶してナンボ(=食い地獄支持)派」と「無茶しなくてもナンボ(=目一杯買わなくても既に食い地獄じゃね?)派」の拮抗になる。で、大抵、「無茶しなくてもナンボ」派が勝ち、目減りされた量の食材を買うことになるのだが、それでもやっぱり残ってしまうというのが恒例。
今回もまさにそう。
6玉買った焼きそばだけど、3玉投入した時点でストップがかかった。残り3玉を手に、隙あらば鉄板に投げ込もうとしているおかでんに皆が静止。「入れちゃえばあとはなんとかなる」と主張するけど、さすがにその考えは通らなかった。なにしろ、3玉時点でご覧の量だ。
カラスが活気付いている。バーベキュー場のレンタル器具返却期限である16時が近くなると、客が後片付けを始めるからだ。カラスは、経験則で「そろそろエサにありつける時間だ」とわかっているのだろう。
おマグロ様の煙にうっとりとしていたカラスどもだが、おやびんが食べ残したマグロ頭を手にすると、ごらんの有様。4匹ものカラスが身構え、おこぼれに預かろうとしている。
誰がやるかばかもん。
この公園の近所に住んでいる人は、カラスの害に遭っているじゃあるまいか?バーベキューがある日は残飯にありつけるけど、平日だとひもじいはずだ。
バーベキュー最後に記念撮影。総勢8名による「アワレみ隊OnTheWeb野外炊事部」となった。
次回は12月10日(土)、同じ場所で冬の芋煮会の予定。
芋煮会の計画と参加者募集告知はこちらのページで行っている。
懸案なのは、薄っぺらい網の上に、芋煮鍋が乗っかるかどうかということだ。さてどうしよう?
舎人公園から腹ごなしのために20分以上歩き、竹ノ塚駅まで出てから帰宅。それでも全然おなかが空かない。そりゃそうだ、3時半頃までずっと食べ続けていたんだから。
そんなわけで、夜はさっぱりと済ませたい。肉はもういいし、野菜をムシャムシャ、という気分でもない。
「・・・そういえば、家に何か麺があったはずだな」
食材庫に、乾麺があることを思い出した。これを夕食にしよう。
で、何も買わずに帰宅して、いざお湯を沸かして食べようとすると・・・ピリ辛麺とかいう、真っ赤な麺だった。めんつゆに山椒入りの辛いエキスを入れる。
最後の最後までさっぱりしない、でも楽しい一日だった。次は芋煮会!次こそ、食い地獄を!
(この項おわり)
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